インタビュー第1弾では、天野さんが「不動産投資を始めたきっかけ」(第1弾をまだご覧頂いていない方はコチラ)について興味深い話を伺いました!
第2弾の今回は、「お笑い芸人の投資事情」や「天野っち流の投資に役立つ情報の学び方」を伺います!!
物件を見極めるポイントはズバリ○○!
――不動産オーナーになる際、物件選びに重要なポイントは何だと思いますか?
不動産を買うときの視点は、やはり自分が住みたい街にある、自分が住みたくなる部屋かどうかだと思います。
例えば、世の中の相場や「将来、そこの街の人気が出る!」とか「再開発されて便利になる!」といったメリットがあると思いますが、本当のところは誰もわからない。
とくに投資であれば、新しい駅ができるとか、大きなビルが建つなど重要な要素です。
でも、こればかりは相当にアンテナを広げていないと情報は得られないですよね?
まあ自分が知った時点で他の人も知っていると思わないとダメですね。
マスコミで取り上げられて話題になっても、その街がそれほど伸びなくて、また元に落ちるなんてことはザラですから。
そこで紆余曲折するよりは、「この街だったら、この部屋なら住みたいな!」という自分の感覚で選んだ方がいい気がします。
株式投資もそうだけど、僕は行ったこともない国への投資なんて怖くてできません。
行ったこともないところに投資をするのは中々勇気がいることですよね。
結論、シンプルに、自分が良いと思った物件を選ぶ。20年近く賃貸物件を所有して、それが一番間違いがないと思っています。
僕の場合は、結果的に他人に貸し出していますが、そもそもは「自分の家」です。
今、置かれている自分の立場とか、雑念を取り払って、「もし自分ならこの部屋に住めるか?」を考えることが重要だと考えています。
そのためには物件を、客観的に見ないといけないと思います。
駅から近い方がいいだろうし。それこそ価格の変動はわからないけれど、最低限、自分が使いやすいような間取りであるとか。
自然にそうやって自分が住みたいところを選んでいけば、物件の価値がそんなに下がることはないと思っています。
多かれ少なかれ「ちょっと駅から遠いけれどこの値段ならお得だな!」という邪念が入ってしまうでしょ? その邪念は振り払うのが望ましいと思っています。
駅から遠くて不便であれば、次に買う人や借りたい人は、「あ、駅から遠いな。不便だな」ってスッと通り過ぎてしまうわけだから。
そこら辺は冷静な目を持つべきですね。次に貸すことを見越して選んでいれば結果的に賃貸しやすくなるはずです。
お笑い芸人の投資事情って?
――著書の『ウドちゃんでもわかる マネー芸人・天野っちの「アマノミクス」的蓄財術』には、「楽屋に投資相談の行列ができる!」と書いてあり、実際に楽屋を訪れる芸人さんも多いそうですが、どんな相談を受けるのですか?
来ましたね……(笑)まずは、あの本を書いたきっかけからお話しますね。
これまで、僕はお金についての取材をよく受けてきました。すると、僕の資産が「10億円」という話だけ一人歩きしてしまった……あれは誤報です(笑)。
とある番組でウドちゃんがいきなりそんなことを言うものだから、話にどんどん尾ひれがついてしまって。
それなら一冊本を書いた方が早いと思って、自分のお金に対しての価値観を全て曝け出しました。
これまでもいろいろな取材はありましたが、自分からお金の話をする機会なんてあまりなかったですし、正直かなり勇気が必要でした。
でも、「この本をきっかけにして皆さんにもお金について考えて欲しいな!」という純粋な気持ちを込めて書きました。
芸人仲間が相談に来るのは、何ででしょうね?何でも知っていそうな雰囲気が、僕にはあるのかな(笑)?
でも、人様の相談ごとにはテキトウに答えているんですよ。ただ、それが意外に役に立つらしいです。責任を持たない分だけ、リアルに、率直に答えているから。
とてもじゃないけど「どの銘柄がいい!」なんて言うわけじゃ……。僕が何でも知っていると勘違いして来る人がいるだけで、具体的に答えているわけでもありません(笑)。
「貯めておいた方がいいぞ!」とか、そういうざっくりした話です。
だいたい、人の話なのに入れ込んで相談に乗るようなタイプはかえって怪しいと思ってますから(笑)。
人の相談に載るときは、ある程度、距離感をもって客観的に見るのがいいと思います。
「お金」のこと、とくに「投資」になると損得があるから、視野が狭くなると危険だと思っています。
他人事というか……俯瞰な感じが、じつはすごく大事だったりするんじゃないかな!
――実際に投資をしている芸人さんは、多くいらっしゃるのですか?
投資している芸人はいますよ。株やFXになれば、まあ何人かはいると思います。
不動産投資って考えるとハードルが高いのかな。自分のまわりで部屋を貸している人の話は聞かないですね。
マイホームとしての不動産所有で考えると、基本的に僕らの職業は家の中も仕事ですから、台本を覚えたりネタを書く。
そういう意味では経費として認められる部分も多いため、必ずしも「家を買うこと」が得策ではないんですよ。
そういった面もあるから、不動産を持っている人が少ないのかもしれません。
僕は当時、家賃がどれくらい経費として認められるのかという事も、よくわかっていませんでした。
所得が多くなればなるほど、事務所としてマンションを借りた方が得策ですが、そういうことも当時はわからなかった。
芸能界でも家を買う人はいます。住み替えるときは、売る方もいますし、家に愛着があるから「売りたくない!」と思ったりすることもあるでしょう。
でも税金のことや売るタイミングもあるでしょうから、そういうのも勉強しないとわからないことですね。
資産運用をしない人が多いのは日本人の悪しき風習
――今後、不動産投資の規模を拡大していこうとお考えですか?
ローンを組みながら借金と同時に賃貸不動産を増やして、資産形成をしていくことは僕の性格上、今は考えられません。
ただし、そういった不動産投資をする理由は、何となくわかります。
だって、お金を銀行の普通預金に預けても利子はほとんど増えませんよね。
だったら、投資にまわした方が利口ですよ。僕はお金をまわさない、資産運用をしないのは日本の悪しき風習だと思っています。
「そのままにしておくことの方がリスクだ!」という考えは正常だと思うな。
「何にも知らない」というのが大きな問題です。
「貯金しておけばいいのよ」という固定概念はよくないと思います。ただ、いろんなことを知った上で、「リスクを取りたくないから、私は貯金しよう!」という結論を出すのなら、それはアリだと思います。
不動産投資、株式投資、投資信託とか、いろんな選択肢が世の中にはいっぱいあるのに、それを一切「わからないから」という理由だけで知ろうとせず、ただ単に貯金をしている人の方が多いんじゃないでしょうか?
それを悪いとは言わないけれど、知らないまま思い込みで単純に貯金だけをするのは、どうなのかな。やっぱり選択肢を知り、検討した上でその結果、貯蓄に励んだ方が健全ですよね。
僕だって知識が豊富にあるわけでもないんですよ。
とくに不動産については、最初から「投資にガッツリ取り組むぞ!」ということではないですし。
でも、1棟物件を買って上手く運用している人の話なんか聞いちゃうと、正直ちょっといいな~と思ったりもしますよね(笑)。
今は本業が大事なのでそっちで頑張って、引退するような年齢になったらアリですかね!?
どこにも出てこない超お買い得な物件とかをこっそり案内してくれたら、今すぐにでも買っちゃうかもしれませんけど……(笑)。
投資を知って、経済をもっと身近に感じよう!
――お忙しい毎日だと思いますが、投資の勉強はどのようにされているんですか?
ある意味で、世界は「お金」で繋がっているんです。貨幣のない国なんて存在しないでしょ?
全てが経済で繋がっているわけですから。そうすると海の向こうのニュースが日本の経済にも関係してくる。
で、全てがお金で繋がっているから、1つ勉強するだけで広がっていくんですよ。単にお金儲けということ以上に、他に得る知識がすごく多い。そういうこともあって、お金や投資に興味があるんです。
ただ、経済のことに興味があっても本はあまり読みません(笑)。
オンリーテレビ、テレビっ子です。
よく『ワールドビジネスサテライト』を視ますね。本にも書きましたけれど、経済ニュースの何がいいかって客観視をしているところです。
この番組はさほどキャスターの主観が入らない。ちょっと立場が違うところからニュースを解説しているところが面白い。
この番組の解説者や取り上げられる人たちは「経済を悪くしよう!」「儲からないようにしてやろう!」という人が一人も出てこないんですよ。
だから全て前向きなニュースです。
「こういう出来事があった」
「こんな商品を開発している」
「この企業ではこんな人が頑張っている!」
全てがプラスのニュースなので、健全というか視ていて楽しいんです。
報道中心のニュース番組も情報として大切だと思いますが、悲惨な事件のニュースで「うぅ~」と嫌な気持ちにはなることはありますよね。
それがないのが僕のリズムに合っているし、僕が目指しているお笑いのスタイルにも繋がっているんです。
テレビで知って、気になることがあればインターネットで調べることもあります。
といっても、いつも経済の話ばかりしているわけではありませんよ。
経済の話は興味がある人と話す感じです。うちのマネージャーがそうですね。
もちろん、興味のない人に無理に話をふるようなことはしません。ウドちゃんなんてポカ~ンとしていますからね(笑)。
>>次回、最終回!
天野さんの資産運用に対する考え方の核心に迫る!
不動産投資における、意外な(!?)将来の夢も飛び出します!!
1970年生まれ。愛知県出身。
趣味は料理、漫画&映画鑑賞と経済の動向をチェックすること。
1991年(21歳)相方のウド鈴木とコンビ結成
1996年(26歳)初めてのマンションを購入
30代半ば、住み替えをきっかけに不動産投資を開始
2013年『ウドちゃんでもわかる マネー芸人・天野っちの「アマノミクス」的蓄財術』出版
公式メルマガ「天野人語~メルマガでしか言えない話~」好評発行中
http://yakan-hiko.com/amano.html
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