pic09海外不動産オーナーになると物件の状況を把握しにくい上に、どうしても借り手との距離が遠いため関係性を築くのが難しいという人も多いようだ。加えて、不動産事情が日本と異なるという点も一つの大きなハードルになるという。

一方の借り手側も、オーナーが海外にいるとなると、何か要望を伝えた場合、それがきちんと伝わっているのかを不安を感じたり、コミュニケーションが取りづらいと不満を持っていることも少なくないようだ。

そこで、新興国エリアで物件の設備やオーナーとの関係性に不満を持ったことなどが原因で1年未満で引っ越した経験を持つ海外在住の日本人に話を聞いた。

こんな物件は購入すると危険。そんな海外不動産投資の「落とし穴」が垣間見れる内容となった。

立地に潜む落とし穴

「当初は閑静な環境だったが、突然前の敷地にコンドミニアムが建つことが決定。日夜問わず工事するので騒音がうるさすぎて落ち着かなかった」(30代・シンガポール/ファミリー住まい)

1階で日当たりが悪く部屋の中がちょっと薄暗かった。1部屋はカビだらけになってしまって、住めたもんじゃなかった」(30代・マレーシア/ファミリー住まい)

「建物の入口のそばの部屋だったので、いつも人目が気になったから」(20代・タイ・夫婦住まい)

日本の物件でも1階の部屋は防犯の面などから人気がないと言われがちだが、海外でも同様のようだ。特に高層のコンドミニアムの場合は、どうしても1階の物件は日当たりが悪くなりがちだという。

また、高温多湿の国の場合、湿気やカビが多く、ゴキブリなどの虫なども発生しやすいため、耐えられなくなり引っ越しを考えるという人が多いようだ。そういう物件の場合は借り手がなかなかつきにくいし、借り手がついたとしても短期間で出て行ってしまうという可能性も高いかもしれない。

さらに、周辺が開発中の場合は、数年後に周辺環境が激変することもある。例えば、大規模コンドミニアムが物件のそばに建ったり、高速道路や鉄道などが整備されたりことで、日当たりや風向き、騒音などの影響を受ける可能性もある。オーナーとして周辺の開発予定などもきちんと把握しておくことも必要だろう。

設備は日本と違うと思っておかないと……

新築物件だったのに入居当初からなぜか水漏れ。修理をお願いしてもなかなか改善されなかった」(40代・シンガポール・夫婦住まい)

「キッチンが日本仕様ではなくて使いづらかったし、シンクの水漏れがひどかった」(30代・シンガポール・ファミリー住まい)

海外で住むにあたって、日本とは設備の仕様が異なることはある程度想定できるので「部屋の造りが異なることはあまり気にならない」という人も少なくない。

ただ、新興国などで次々に建設されるコンドミニアムの一部では、建設を急ぐあまり新築物件にはところどころ手抜き工事のようなケースもしばしば報告されている。中には「新築物件よりも10年以上経過した物件の方が安心して住める」という声もあるそうだ。

また、海外の場合は家具付き物件も多く、家具の選定やインテリアはオーナーが負担することになる。しかし、家具が満足に揃っていないケースや、コストがかさむことを懸念して使い古したような家具を雑に配置しているというケースも少なくないようだ。

オーナーと合わない

「天井から水漏れしているのでオーナーに修理業者を読んでもらうことに。でも、修繕費を浮かせたいからとオーナー自ら工具を持って修理した。結局直らなかった。そういうケチなところが多くて嫌だった」(30代・シンガポール・夫婦住まい)

「家具付き物件だったが、かなり汚れている中古の家具だった」(20代・シンガポール・夫婦住まい)

オーナーとして誠意をもって対応することが必要というのは万国共通。借り手に心地よく住んでもらうためにも、できるだけ長く家賃収入が得られるコンディションのいい物件をキープするためにも、多少コストがかかるとしても借り手の要望にはきちんと対応すべきである。

隣人トラブルも複雑になりがち!?

「隣に引っ越してきた人が予告もなくピアノ教室を始めた。ピアノの音とレッスンに通う人たちのマナーの悪さに耐えられなかった」(30代・シンガポール・ファミリー住まい)

「大家族が隣に住んでいた。朝から晩までうるさいだけでなく、マナーも悪い。男の人は上半身裸で過ごしていることが多いので目のやり場にも困った」(30代・マレーシア・夫婦住まい)

騒音トラブルは日本でもよくある話だが、海外の場合は言語や文化の違いでお互いに理解し難いことも多く、話し合いなどでなかなか解決できないという。特に中古物件などを買い上げる場合は、オーナーとして必ず足を運んで周囲にどんな人が住んでいるかなどをチェックしておくことも必要かもしれない。

海外不動産の場合は、オーナーとしてなかなか現地に赴くことが難しいとは思うが、日本で不動産オーナーとしてしなければならないこととほぼ同じことが要求される。

借り手も満足できる設備や環境を整え、借り手との関係性を良好に保つことができれば、安定的な家賃収入につながるだろう。現地エージェントの手も借りながらもオーナーとして状況を把握しておくことが必要だ。

 

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