「アクセントを入れる壁面は、入口に立ったときに目を引く壁面が基本です。そして、窓の有無、位置、壁の面積などの条件も含めて判断します。とくに大きな柄物であれば窓が無い方がより映えます。 写真のリビングでは吹き抜け天井を強調するためロフトの上まで続いている壁面を選び、全体がつながっている形のアクセントにしました」

【事例1:赤のリビング】
アクセント/リリカラ LV-5418
ベース/リリカラ LB-9742(量産クロス)
1赤リビング

【事例2:水色のリビング】
アクセント/リリカラ LV-5004
ベース/リリカラ LB-9742(量産クロス)
2水色リビング

効果的な柄クロスの使用例

「本来、狭い部屋に大きな柄を合わせるのは、圧迫感を与えるため避けますが、このリビングの場合は、家具と窓の木製ブラインドに合わせて、あえて大きめな茶系チェックを選択しました。気取らないカジュアルな雰囲気のコーディネート例です。

無地のカラークロスに比べて柄クロスは好みがわかれます。とくに花柄を使うときは女性限定になりがちなので、選ぶなら抽象的な花柄がおすすめです。 なお無地のカラークロスであれば、性別問わず入居があります。事例1の赤いクロスの部屋は男性にご入居頂いています」

【事例3:柄クロスのリビング 】
アクセント/リリカラ LL-3180
ベース/リリカラ LB-9715(量産クロス)
3チェック

濃い色のアクセントクロスの使用例

「こちらのリビングは黒い布調の照明の色味に合わせて、黒に近い濃い紺を選んでいます。質感は織目調で素材の統一感を出しています。 広い部屋なので大胆な色にしましたが、狭い部屋であれば薄い色、小さな柄が向いています

【事例4:濃いカラークロスのリビング】
アクセント/リリカラ LL-3612
ベース/リリカラ LB-9704(量産クロス)
4濃い紺

狭い空間におすすめ!個性派クロスの使用例

ちょっと冒険したクロスは、トイレなど狭い空間に使うことが効果的です。 サンゲツ・リリカラは大家さんがよく使うおなじみのメーカーですが、シンコールは他で見ないような面白い柄があり個人的におすすめです」

【事例5:シンコールトイレ水色】 
アクセント/シンコール BA-5333
天井/シンコール SLP-709(量産クロス)
5シンコール (1)

【事例6:シンコールトイレ黒色】
アクセント/シンコール BB-1798
ベース/シンコール SLP-709(量産クロス)
6シンコール (2)

「明るく鮮やかな色味のカラークロスは、アクセントとして使う以外にも、天井も含めて、全面(4面+天井)を同一カラーで貼るとかっこよく仕上がります

【事例7:トイレ赤】 
リリカラ リリカラ LW-7079
8赤トイレ

【事例8:洗面台ブルー】 
リリカラLW-7305
7青洗面

上級者向け!クロスの3色使い

上級者向けのクロスを3色使ったコーディネート例です。 使いたい柄クロス(アソートカラー)を選び、そのなかから1色をアクセントクロスに使い、ベースは質感を合わせて選びます。 広さの配分は黄金比を参考にしてください。アソートカラーとアクセントカラーでトーン(色調)の強弱をつけるのがコツです」

■3色使いのアクセントクロス黄金比 
ベースカラー 70%:アソートカラー 25%:アクセントカラー 5%

【事例9:3色使いのリビング】
ベースカラー(天井・壁)/ホワイト75%/サンゲツSP-7205(量産)
アソートカラー/ベージュ系チェック20%/サンゲツFE-8681
アクセントカラー/落ち着いたオレンジ5%/サンゲツFE-9401
9上級3色

アクセントカラーには、柄クロスに使われている色を取り出すと失敗しにくい。 A4サイズのサンプルを並べてみると一目瞭然!
クロス選び

以上、9つの事例を紹介した。カタログの品番で注文すれば、同じコーディネートを再現することが可能だ。アクセントクロスを使ったプロのコーディネート術で、魅力的な部屋づくりに取り組もう。

みなやまくみこph

プロフィール:みなやまくみこ

OLから建築デザイン事務所へ転身。建築会社のインテリアコーディネーター、大手住宅メーカーのリフォーム部門を経て結婚。子供が手を離れたのをきっかけにデザイナーとして復帰。

インテリア工事姉さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/minayamakumiko/