不動産市場は上向くという見方が優勢

次に、2015年の不動産市場について聞いてみた。どうやら市場全体は堅調という見方が優勢のようだ。

【伊藤さん:ローン金利の水準の後押しもあり期待できる】
「日本の不動産市場は良い方向に進むと思われます。住宅ローンの金利も最低水準にあり、借りやすいことも不動産市況にとっては追い風となるでしょう」(FP・伊藤さん)

新築市場についてはどう見るか。経済状況や需要増加に伴う価格上昇を指摘する声が多かった。

【野村さん:「消費税10%」が購入意欲を刺激】
「次の消費税増税に向けた新規のマンションの購入意欲の高まりに伴う需要増加が考えられます」(公認会計士・野村さん)

「建設業の人手不足による賃金上昇、円安の影響による資材高騰により新築に関してはコストが上昇することを視野に入れておく必要がありそうです」(FP・伊藤さん)

【冨田さん:新築住宅の価格水準は高止まりか】
「新築住宅については価格が高止まりする可能性が高いと言えるでしょう。なぜなら、東京オリンピックや震災復興で2014年後半期あたりから資材や人材が払底しており、一部で建築資材の再調達原価が急騰しているから。

そして2015年もその傾向は継続すると思われます。その結果、建物部分の価格が高止まりすることとなり、新築住宅の価格水準も高止まりが予測されます」(不動産鑑定士・冨田さん)

新築物件への投資を行うなら、価格上昇を視野に入れて動く必要がありそうだ。

次に、中古市場についてはどうか。専門家の間で若干意見が分かれた。

【伊藤さん:中古市場の人気が高まり物件価格が上昇】
「割安に感じられる中古市場は人気が高まるのではないでしょうか。需要の高まりとともに中古物件の価格も上昇すると考えられます」(FP・伊藤さん)

【冨田さん:物件の流通は増加するが市場は横ばいが微増程度】
「相続税改正に伴う税額増、固定資産税を回避するための空き家対策の政策が期待されるため、中古不動産の流通が増加すると思います。空き家であった不動産が利用されることで国土全体の活性化につながるという点においては歓迎すべきこと。

ただ、中古住宅の供給が増えるため、新築から中古に切り替えた需要の流入がある程度は期待されるものの、価格を押し下げる方向に作用しかねない。需要の流入も予測される点や安倍政権の政策を考えると下落までは考えにくいですが、やはり中古住宅それ自体はせいぜい横ばいか微増程度に推移すると見ています」(不動産鑑定士・冨田さん)

【野村さん:空き家課税により古い物件の価格が下落】
「空き家課税が行われると不動産流通量が増えるため、築年数が古い中古の不動産の価格がその影響で下落すると考えられます」(公認会計士・野村さん)

需要が高まる中、空き家課税がどう市場に影響するのかに注目が集まる。物件を見極める目がより求められることになりそうだ。