賃貸トラブルとその補償額最終_03092015

もし、自分が所有する物件の賃借人となんらかのトラブルになり、訴えられたら、どれくらいの額の和解金や損害賠償額を支払う可能性があるのだろうか。不動産オーナーとしては、知っておきたいことだろう。

そこで今回は、大家が賃借人に訴えられた事例について、アルティ弁護士事務所の瀬戸仲男弁護士に取材した。瀬戸弁護士は、不動産会社での勤務経験もある不動産実務のスペシャリストだ。

――まずそもそも、大家が賃借人に訴訟されるケースは多いのですか?
訴訟まで発展せずに、弁護士を挟んでの話し合いで和解になる案件が多いですが、実際の裁判にまで発展することも、もちろんあります。当事務所でも訴えを起こしたい賃借人、その逆で賃借人からこういう要求をされているという大家さん、双方からの相談は多いです。

――どんな訴えが賃借人から起こされるのですか?
賃貸物件でよくある案件は、例えば、借りている部屋に雨漏りがするので、リフォームしてほしいと賃借人が大家に要求して、その費用を誰が払うのか賃借人と大家の間で揉めるケース。

また、エアコンが老朽化して効きが悪くなったり、ときどき使用不能になるといったときに、そのエアコンの修理代や新調した場合の費用を誰が払うのか。そういった部屋の設備不良に関する事柄が多いですね。

――それらのケースにおいて、弁護士を挟んで話し合いをした場合、どのような結果になるのですか?
だいたいの場合は、全額大家の自己負担になりますね。

とくに物件の老朽化によって発生した設備不良などは、賃借人になんら責任はありません。物件の所有者は大家なのですから、結局はその物件は大家の財産ということ。設備の不良によって自分の財産の価値が下がるわけですから、最後には納得してもらえます。

ただし、賃借人の行為によって物件が傷ついた、設備不良が起きた場合は、また別の話になります。賃借人が意図的に壁を壊しただとか、天井に穴を開けたケースですね。その場合は、はっきりとした証拠が必要になりますので、貸す前の写真を撮っておいて事故後の写真と比較するなど工夫しましょう。