はじめまして。デザイナーのみなやまくみこと申します。
独身時代に建設会社のインテリアコーディネーターとして働いた後、大手住宅メーカーのリフォーム部門を経て結婚、主婦として育児に専念していましたが、子供の手が離れたのをきっかけに、再度インテリアデザインの仕事をはじめました。
現在は、中古アパート、シェアハウスのリノベーションを中心に手掛けています。
賃貸物件は居住用の物件とは違います。なるべくローコストで費用対効果の高いリノベーションを行わなければなりません。それも、ただのリフォームでなくバリューアップになるリフォームを行い、1日でも早く入居希望者に選んでもらえる部屋、1円でも高く家賃がもらえる部屋を作り上げなくてはなりません。
その点を重視し、ただオシャレなだけでなく、住み手にとって居心地の良い空間であることを意識して日々、リノベーションを行っています。
このコラムでは、DIY未経験のオーナーさんはもちろん、以前に取り組んでみたけれどうまくいかなかった方、これから物件を購入してチャレンジしたいという方に、「手間をかけずに低コストで行える」リフォーム術を、写真を豊富に使ってわかりやすくお伝えしていきます。
毎回リフォームのテーマを決め、読者の皆さんがすぐにでも実践できるように道具や材料の準備についても記載して参ります。
第1回目の今回は“黒板塗料”にチャレンジします!
差別化のキーポイントは”素材感”
デザイナーズ系の物件を除くと、賃貸物件は決まりきった間取りが多く、物件ごとに差をつけるのが難しい場合があります。新築物件だと内装である程度は差をつけることもできますが、中古物件ではコストの問題もあり、そうそう大がかりなリフォームもできません。
そのため、コストをかけず行える差別化として、ここ数年流行していたのがアクセントクロスです。ところが某大手アパートメーカーの「選べる壁紙」などを筆頭に、最近ではアクセントクロスはすっかり一般的となり、差別化できるとまで言えなくなりました。
そこで最近、注目を浴びているのが”素材感”です。
無垢材の床や珪藻土の壁、コンクリの打ちっぱなし、ステンレスそのままのキッチンなど……ハードなものもソフトなものも、素材を前面に出しているものがウケています。
ただし、素材にこだわるとなった場合、問題になるのはコストです。こだわって予算をかけ過ぎてしまったとしても、その分だけ家賃が多くもらえるとは限りません。
そこで今回は、素材感を出しつつコストパフォーマンスも優れているリフォームとして、”塗装”をおすすめします。
塗料は値段も安価で手に入りやすいのはもちろん、今はカラーや自然素材を使ったものなど、様々なものが販売されています。しかも塗装は、初心者でも手軽に行え、カッティングシートやクロス貼りのような特別な技術は必要ありません。
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