忙しいサラリーマン最終_04102015

サラリーマンとしての本業は別に確保しながらも、副業として大家業を営む人が近年増えている。ただでさえ忙しい会社勤めの身の上で、いったいどのようにやりくりしているのだろうか? 上場企業で働いている、現役サラリーマン大家さんたちに本業と大家業を両立するための秘訣を聞き、ノウハウをまとめてみた。

朝1時間だけ早起きして、通勤中の電車を書斎化

関西に1棟(2DK、約50平米の部屋が12戸)のマンションを所有するサラリーマン大家の山田孝さん(仮名・41歳)。通勤が電車で片道1時間かかる山田さんの場合、とにかく大家業にまつわる業務連絡はこの「通勤中」に終わらせることが多いそうだ。

「帰宅した後だと疲れてしまって仕事ができないので、朝1時間早く起きて、電車が空いている時間帯に会社に向かうようにしています。

電車でちゃんと座席を確保できたら、そこからはパソコンを開いて大家業のデスクワークを開始。入金管理や管理会社との連絡、資金計画などは、だいたいこの通勤中に済ませてしまいます。『この電車を降りるまでにこの仕事を終えなければ!』という意識が働くので、タイムプレッシャーにもなりますしね。」

ぼんやりと電車のなかで時間を過ごしていた頃と比べると、時間の有効活用ができていると語る山田さん。また、最近はタブレット端末も併用し、電車を待つ時間も無駄にしないよう心がけているという。

「毎日大家としての必要業務があるわけではないので、何もタスクがないときはタブレット端末で不動産関連の本を読んで過ごしています。通勤時の電車の中はまさに書斎です。」

ネット銀行の上手な活用で時間を効率的に使う

また、時間がない中で効率的に仕事を終わらせるため、入金確認などはネット銀行をフル活用している。

「家や会社の近くにメインバンクがないので、ネット銀行の存在は大きい。ネットなら、隙間時間にいくらでも利用・管理ができるし、口座の収支などお金の流れも把握しやすいので、経済意識が以前よりも高くなりました。」

また、ネット銀行を多用していると生活費の出金のために銀行に行く暇も惜しくなり、「お金は月に1度しか下ろさない」と決めているという。

「毎月、月初にだいたいその月にかかるお金を算出します。『今月は結婚式があるから、ご祝儀用に3万円は余分に必要だな』『飲み会が多いから、3万円多めにおろしておこう』程度のものですが。

5万円なら5万円。10万円なら10万円。1カ月に使う分は月頭に引き出してしまうんです。最初は大金を持っているので緊張しましたが、慣れれば大丈夫。

以前は割と適当に少額のお金を引き出しては、無くなったら銀行やコンビニに駆け込むという生活だったのですが、このやり方なら財布を眺めながら『今月はこの金額でやっていかなきゃ』と節約感覚も生まれますからね。」

一見大家業とは無関係な話に思えるが、月々の支出を意識して生活していくスタイルを身につけることで、大家としての経営感覚が養われていったそうだ。

山田さんの「やりくりノウハウ」は……

① 通勤電車の移動時間を有効活用
② タブレット端末で合間時間に業務や情報収集
③ ネット銀行で決裁し収支の流れを明確にする

餅は餅屋に! 大変な仕事は管理会社に丸投げしてミスを減らす

続いての大家さんは、現在、首都圏に3棟のマンションやアパートを持ち、サラリーマン大家として活動している田中将大さん(仮名・38歳)。毎朝9時から夜は21時、忙しいときは終電まで働き、年収は1000万円を超えるという田中さんだが、どのようにして大家業のための時間を捻出しているのだろうか。

「僕の場合、平日は仕事でほぼ動けないため、入居者集めや管理、クレーム対応などに関しては、全部管理会社の人にお願いして窓口になってもらっています」と語る田中さん。たしかに時間は短縮できそうだが、手数料が負担になるのでは……?

コストを考えて土日などに集中して自分で管理している人もいると思うのですが、忙しい中で対応しようとすると、どうしてもミスや事故が起こってしまう。管理会社にお願いすると、いろいろと手数料をとられてしまうというデメリットは確かにあるのですが、信頼できる相手を見つけられれば、下手に自分で管理しようとして失敗するよりはリスクが少ないですから。

家賃収入の5%が手数料になりますが、これは必要なコストだと考えています。餅は餅屋に……といったところでしょうか。」

リスクヘッジのためにも、他人に任せられることはお金を払って解決する。多少利益が減っても、「無理をしないこと」が一番なのかもしれない。

妻を大家業に巻き込んでビジネスパートナーに

管理の大部分は業者にまかせている田中さん。現在はさらに新しい物件を手にいれるべく、時間に比較的余裕のある週末は物件のリサーチなどのほうに時間を割いているとか。

しかし、妻帯者である田中さんにとって問題となったのは「妻と過ごす時間」。最初の頃は大家業が忙しくて夫婦の時間がとれず、喧嘩に発展することも多かったという。それを乗り越えた田中さんが提案するのは「妻を大家業のビジネスパートナーに引き入れてしまう」こと。

「いかに大家業の大半を管理会社に任せているとはいえ、プライベートの時間が普通の人より割かれてしまうのは事実。最初の頃は自分一人で大家業をやっていて、妻はほぼ蚊帳の外状態だったので、『なんでそんなに忙しいの!』としょっちゅう怒られていたんです。

ある時から『実は不動産投資ってこんなにおもしろいんだよ』といろいろと説明をして、徐々に興味を持ってもらうようにしました。すると、いまでは彼女のほうが率先して『いい物件が出ているよ!』と探してくれるようになりました(笑)」

最近は土日のデートも「次の物件探し」に充てることが多いという。

面倒なことほど分散させる!
レシートや入金管理は週に1度エクセルで管理

とにかく「いかに時間を効率的に回すか」を常日頃から考えているという田中さんは、日頃から細かな時短を心がけている。

「経理の仕事をしているノウハウを生かし、確定申告は自分で行っています。毎年大変になるのが経費などの領収書の整理。毎月そこまで量があるわけではないですが、やはり一年分ともなれば管理するのが大変。

一週間の終わりには確定申告用にレシートなどをしっかり分類して、エクセルで項目をまとめて保存しています。」面倒くさい作業ほど、後回しにせず、こまめに分割してやってしまう。これはビジネス一般にも通じる時短テクと言えるだろう。

田中さんの「やりくりノウハウ」は……

① 管理会社に任せ、無理をしない
② 妻を大家業のパートナーにし、プライベートも充実させる
③ 細かな作業を週単位で行い、ためこまない

以上が、一部上場企業のビジネスパーソンとして活躍する2人ならではの、本業を疎かにせず、不動産投資を行うためのノウハウ。大家業と本業を両立させるために、参考にできる点が多いのではないだろうか。

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