政策金融公庫なら属性問わず、ハードル低い

では、鬼門だった融資をいかにして引き出したのか。

ポイントのひとつは、融資先の選択にあります。低属性でも融資の相談に乗ってもらえるところにお願いしたということ」

地元の信用金庫、政策金融公庫、ノンバンクがそれに該当する。中でも政策金融公庫は低属性の味方とか。

「公庫では不動産投資を賃貸経営事業ととらえ、事業性の良し悪しで融資判断すると言われています。ですから、民間銀行と比べて融資対象となる間口は広い。加えて公庫には無担保枠が存在し、一説によるとその枠は2000万円。2000万円以内の融資であれば、担保なく借りられるケースが多いんです」

公庫に提出する事業計画書には、収支の細かな数字はもちろん、事業性をうまくアピールする文言を盛り込んだそうだ。

アピールしたのは『空き家の再生』。現在、空き家問題は社会問題になっていますよね。事業として古い戸建てを再生することは地域の活性化、社会貢献にもつながるため、融資にプラスに働いたのかもしれません」

さらに融資を確実にするには、“実績”を作って相談に臨むことだという。

「私の場合、公庫に融資を依頼した時点で区分、戸建ての運営実績がありました。その点も評価され、融資に応じてもらえたのだと思います。ですから私のようにまずはお金を貯め、安い戸建てをひとつでも買ってから公庫の門を叩けば、融資のハードルはもっと下がるでしょう」

「共同担保」により、アパート1棟の融資を勝ち取る

一方、戸建てを複数購入したのち、アパート1棟の融資をノンバンクで引き出している。これにはあるテクニックが隠されていた。

「それまでに現金購入した戸建てを『共同担保』として提供したんです。担保評価を補うことで、都内のアパート物件のローンを引くことができました」

とはいえ、ノンバンクは金利が高いのでは?

「たしかに金利は高いですけど、物件の利回りも高ければリスクはある程度軽減されます。イールドギャップ(物件の利回り-借り入れ金利)が、自分の基準を満たしているのであれば検討に値します。また、当初ノンバンクで資金調達したとしても、将来的に借り換えをして金利を下げるという選択もあります

リフォーム費用を安く抑えるコツは「施主支給」

取得した戸建てはどれも古く、築40年の代物。必須のリフォームは基本、業者に依頼しているそうだ。どのようにして費用を安く抑えているのだろうか

「ケースによって異なりますが、内装や水回りなど一部のリフォームを業者にお願いする場合は、『施主支給』にしています。施主支給とは、リフォーム材料を自ら(=施主)が購入して現場に発注し、業者には取り付けだけを頼むやり方です。自分で安い材料を選べるため、費用を安く抑えられます

一方、フルリフォームを必要とする場合は、トータルで業者に一任するとのこと。

「戸建て5号がそうでした。リフォーム業者のサイトで条件に見合う業者を探していて、縁があった一級建築士の方にすべてお任せしました。工期費用が担保され、手間も少なくてすむのが利点。構造レベルからやり直す場合は専門家に任せるほうが無難だと思います」

リフォームの業者探しでは、前述のサイトのほか、物件地域の土建組合に紹介してもらうのも手だという。

土建組合紹介の職人さんは腕がよく、価格も良心的です。業者選びに困ったときには訪ねてみるといいでしょう」

【Before】
築40年、廃墟同然だったボロ戸建てをフルリノベーション

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【After】
キレイでオシャレな物件に様変わり!

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