スペースRデザイン 吉原住宅が特別賞を授賞
公益社団法人 日本ファシリティマネジメント協会(JFMA) (東京都中央区)は2月22日、タワーホール船堀にて、第12回日本ファシリティマネジメント大賞(JFMA賞)授賞式を行い、不動産コンサルティング会社のスペースRデザイン(福岡市)と賃貸業の吉原住宅(同)が特別賞を授賞した。
同社は築100年を目指すビンテージビル「冷泉荘」におけるFMの取り組みが評価された。 選考委員は具体的な授賞理由として、改修後、賃貸オフィスだけでなく、貸しスペースを設けてアートイベントなどに活用している点をあげた。
原状回復なしとする契約により、アート系、自由度を好む利用者の入居も後押ししていると分析。管理人が常駐し、入居者同士をネットワーク。施設活用のイベント企画などを担当し、愛情をもって活用を促している点が特色と評価した。建て替えではなく、築60年におよぶ建物を活用する施策を選択して、アートやリノベーションの情報発信を行っていること、近隣のイメージ変革、まちづくりに貢献していることも授賞の理由だ。
2社の代表を務める吉原勝己社長は「大企業の授賞が多い中で、当社の単体ビル『冷泉荘』が着目していただいたことを非常に感謝致します。地方中小企業で公的資金が入っていない自活的自社経営事業であること、100年経営の根拠を『ハード(長期運営のための耐震補強など改修工事)』『ソフト(コミュニティ)』『オペレーション(管理人)』の3方面が押さえられている点が、地方都市の小規模ストック活用事業として高く評価いただいたと思っています。
当社の取り組みには、1棟のビンテージビルがまちを元気にし、それが周りのまちにしてネットワークをつくれる可能性がありそうです。そんな老朽物件を再生する不動産事業は、地方衰退の時代、まちに幸せを生み出せる重要な産業になるものと思います」と話した。
特別賞には、その他、北九州市にある魚町サンロード商店街協同組合の魚町サンロード商店街におけるリノベーションまちづくり事業が入賞した。 なお、優秀ファシリティマネジメント賞には3社が授賞。
武蔵野市の公益財団法人武蔵野生涯学習振興事業団の図書館・生涯学習センター・市民活動センター・青少年センターなどの複合施設「武蔵野プレイス」多摩医療PFI我が国最大の病院PFI事業である東京都立多摩総合医療センターと東京都立小児総合医療センター2院による複合医療施設、キユーピーの活用事例だった。
(引用元:家主と地主4月号)
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