今回はあまり大きな地震ではなかった。
やはりピロティ構造は危険性が高い。
空き缶がコンクリートの中に入っているのは必ずしも手抜きとはいえない。

今回の地震で被害にあわれた方々にお見舞い申し上げます。

今回の地震はそれほど大きなものではなかった

今回の地震はマグニチュードは6.4、深さは16.7km、そして震度は台南で5、高尾では4程度でした(台湾中央気象局による)。ちなみに台湾の震度階級は日本の気象庁の震度階級とほぼ同じです。1999年の集集大震に比べると、かなり小さい地震です(この時の台南、高尾の深度は4程度)。

日本ではこの程度の地震は年に数回起きていますが、大きな被害が発生することはめったにありません。今回、台湾で被害が発生したのは、地震の卓越周波数、あるいは現地の建物の耐震性といったことが原因になっていると思います。

倒壊した建物はピロティ構造

今回一番特徴的なのは、完全に倒壊してしまって今も救出活動が継続しているビルです。倒壊前の写真を見ると一階が柱だけ、いわゆるピロティ構造になっています。1999年の地震の際も、この構造の建物が集中的に被害を受けました。
地震のたびに言われるのですが、やはりこの構造は地震に対しては弱いことがはっきりしています。

ただ、今回は、完全に倒壊したビル以外にもいくつか被害が発生している様子です。他の建物がピロティ構造だったのかどうかは今のところわかりません。

手抜きはあったのか

日本では、コンクリートの中に空き缶があったことで手抜きであるという報道がされています。しかし、これは間違いのようです。1999年の地震の時に現地の技術者の方から聞きましたが、台湾では「構造部材ではない部分のコンクリートに空き缶を入れて軽くする」といったことはよく行われていることのようです。梁や柱などの構造部材に空き缶が入っていれば、大きな問題ですが、飾りなどの部分の空き缶は手抜きとはいえません。

とはいえ、この程度の地震で完全に倒壊してしまったことを考えると、なんらかの設計ミス、施工不良があったことは十分に考えられます。

日本の不動産投資家として何を学ぶか

やはり「ピロティ構造(1階が柱だけ)は危ない」ということにつきると思います。不動産投資に際しては、特に旧耐震で補強されていないピロティ構造の建物は買うべきではない、また、こうした建物を所有されている方は、耐震診断と補強が必須であると思います。