熊本地震で被害にあわれた方々に深くお見舞い申し上げます。

遅ればせながら、熊本地震の被害の状況を見てきました。わずか3日間だけで、ちゃんとした調査ではありませんので「見てきた」というだけです。

色々と考えさせられる地震ですが、今回の地震の特徴、学ぶべきこと等を、不動産投資という観点から数回にわけてまとめてみます。

なお、この記事は、私が見たこと及び各学会の報告会の資料等をもとにしています。まだ、ちゃんとした報告、論文などは出ていませんので、今後、修正すべき点がでてくれば、随時、このコラムで修正していきます。

1 木造家屋は新耐震と旧耐震の被害の違いが非常に大きかった

<過去の地震では旧耐震と新耐震にはっきりとした違いは少なかったが>

新耐震と旧耐震を比べると、もちろん旧耐震のほうが地震に対して弱いのですが、これまでの地震では、はっきりと旧耐震の建物のほうが被害が大きかったという調査結果がでているのは、阪神淡路大震災だけです。東日本大震災の時は、旧耐震と新耐震でそれほど大きな差はでていませんでした。

<今回熊本地震では新耐震と旧耐震に大きな違い>

ところが今回の地震では、倒壊したり外から見ても被害を受けている住宅は、圧倒的に旧耐震の建物が多いのです。ただ、一戸建ての建物でいうと、旧耐震というよりももっと古い、感じでいうと「金鳥」や「オロナミン」の看板がついたような建物です。

これは被害の大きかった益城町が古い集落なので、それに応じて非常に古い建物が多かったということもあるかもしれません。

また旧耐震の古い家屋に隣接して新しい家屋を増設した場所では、旧耐震の建物が傾いて、隣の新耐震の建物に被害を与えるといった例があるようです(すみません、ここは私は実際には見ていません←建築研究所の報告によります)。

<新耐震だから被害がないというわけではない>

ただ、新耐震だからといって被害を受けていないというわけではありません。かなり新しい建物でも倒壊しているものもありますし、ブルーシートをかけている家がたくさんあります。目だったのは1階が店舗や駐車場になっている家屋の倒壊です。やっぱり1階の壁と柱が少ないというのは新耐震、旧耐震を問わず危険といわざるをえません。

また、揺れによる被害ではなく、地盤の変状(クラックとか段差)による被害もあるようです(これは後述)。また、他の家(新しい)がまったく損傷がないのに、1軒だけ大きな被害を受けている家屋もあります。これはなにか構造的な欠陥があったとしか思えません。