前回の続きです。
鉄筋コンクリート造り(RC)の建物、鉄骨造りの建物の被害です。

2 RCの建物では大きな被害を受けたのは大部分が旧耐震

<大きな被害を受けているのはすべて旧耐震のビル>

阪神淡路の時と比べると、大きな被害を受けたビルの数ははるかに少ないように見えます。阪神淡路の時は、中心部のビルは軒並み目に見える被害を受けていましたが、今回は震源に近い健軍町のあたりでも、ざっと見た限りではビルには目立った被害はみあたりません。また、益城町のあたりはRCのビルがほとんどないので、よくわかりません。
ただ、探せば鉄筋コンクリートの建物でも、多くの被害がでています。そして目立つ被害を受けているのは、古いビル(旧耐震と思われる)が大部分です。被害を受けたビルの中には、かなり大きくつぶれているものもあります。

<やはり1階が駐車場になっているビルは危ない>

大きな被害を受けているのは、やはりピロティ形式で1階が駐車場や商店になっているものが多いようです。これはどの地震でも同様です。「1階が駐車場になっている旧耐震のビルは非常に危険」ということは常識ともいえます。

<上層階が被害を受けているビルもある>

また、1階部分の損傷が多いのですが、宇土市役所のように4階部分が押しつぶされているビルもあります。ただ、阪神淡路の時のように、中層階が集中して被害を受けるといった傾向はみられません。

<新耐震のビルも損傷を受けている>

私はあまり見ることはできなかったのですが、やはり新耐震のビルでも被害を受けているビルが多数あるようです。よく写真にでてくるのが、熊本市中央区の13階建てのマンションです。ここはエクスパンションジョイントの部分に大きな被害がでています。また、建築研究所の報告などでは、同じく中央区の1990年築のマンションにせん断破壊のクラック(X字型のクラック)が発生しているようです(ただ、それほど大きな損傷ではなく、住民の方は避難せずに居住されているとのこと)。
新耐震のビルでは外壁の剥がれ、手すりなどの損傷等、構造部材以外の損傷が中心のようです。

<鉄骨造りの建物は、新しいものもかなり被害を受けている>

2~3階建ての鉄骨造りの建物も多くの被害がでています。これも旧耐震と思われる建物のほうが被害は多いのですが、かなり新しい建物にも被害が多くでています。これは建築研究所の報告によると、溶接部分で破断が生じていたようです。