震度6強以上になると建物が全半壊する確率はかなり高くなる

日本全国地震危険度ランキングでは「今後、30年間で震度6強以上となる確率」のランキングをみてきました。震度5や震度6弱くらいですと、よほど運が悪くなければ、建物に大きな損害が発生することは少ないかと思います。しかし、震度6強以上ということは、建物が大なり小なり被害をこうむり、住居としては使用できなくなる可能性がかなりあるということです(半壊の場合は住めないことはないですが、賃貸としては無理ですね)。

これから30年で建物が全半壊する確率を求めてみる

建物が全半壊する確率は当然震度が大きいほど高くなります。そしてその確率は、これまでの地震の結果から、だいたいわかっています。震度6強(計測震度6.3)で、建物が全半壊する確率はだいたい以下のような数字になります。

<震度6強で全半壊する確率の例>
– 古い木造建物(1972-1980年頃築) 76%
– やや新しい木造建物(1990-2001年頃築)12%
– 古い非木造建物(1972-1980年築) 25%
– 新しい非木造建物(1981年以降築)9%

*この確率は、色々な震度と建物種別、建築年でもっと細かくわかっています。「全半壊率曲線」として検索すれば、いくつかでてきます。東京都防災ホームページのものが使いやすいです。

そうすると例えば、千葉県庁のあたりで(30年間で震度6強以上となる確率約40%:前々回のコラムを見てください)、新耐震のマンション(震度6強で全半壊の確率9%)に投資した場合、これから30年の間にそのマンションが全半壊してしまう確率は、0.4×0.09=0.036=3.6%になります。

30年間で確率3.6%ということは、いいかえれば:
「千葉県庁の近くで30件の物件に投資していると、そのうち1件が30年の間に地震で全半壊してしまう可能性が非常に高い」
ということですね。
←上の説明は、数学的なことをいえば厳密には正しくないです。目安と考えてくださいね。

全都道府県の「30年間で震度6強以上になる確率ランキング(安全な所順)」一挙掲載

ここで注意してほしいのは、特に以下の2点です。

1)これはあくまで確率です。確率が低くても地震被害がでる可能性はもちろんあります。
2)ひとつの都道府県の中でも、地震の確率が大きく違うところと、全体に同じようなところがあります。下の一覧表はあくまで都道府県庁の所在地での数字です。

30年間で震度6強以上になる確率ランキング(都道府県庁所在地)
順位 都道府県名  震度6強以上確率(%)
1 北海道 0.1
2 群馬県 0.2
3 岩手県 0.3
4 山形県 0.3
5 福島県 0.4
6 島根県 0.4
7 山口県 0.4
8 兵庫県 0.5
9 鳥取県 0.6
10 宮城県 0.7
11 青森県 0.8
12 栃木県 0.9
13 滋賀県 0.9
14 京都府 1.0
15 佐賀県 1.1
16 秋田県 1.6
17 長崎県 1.6
18 福井県 1.9
19 長野県 2.0
20 鹿児島県 2.0
21 熊本県 2.4
22 奈良県 2.5
23 富山県 3.3
24 福岡県 3.3
25 新潟県 3.8
26 広島県 3.9
27 大阪府 4.0
28 沖縄県 4.4
29 石川県 5.5
30 岡山県 6.1
31 東京都 7.4
32 三重県 7.5
33 愛媛県 7.8
34 埼玉県 8.2
35 愛知県 9.0
36 神奈川県 9.1
37 宮崎県 11.2
38 山梨県 12.2
39 茨城県 15.1
40 大分県 15.3
41 岐阜県 17.6
42 香川県 23.7
43 和歌山県 28.9
44 千葉県 40.7
45 静岡県 47.6
46 徳島県 51.3
47 高知県 61.8
*国立研究開発法人防災科学技術研究所J-SHIS Map (2015年)を用いて筆者計測