皆様、根本伸之のコラムをお読みいただき誠にありがとうございます。

 近年は、不動産の価格が上昇してきており、数年前では見向きもされないような低い表面利回りの物件でも数多くの投資家が購入しているようですね。

 アベノミクスのインフレ目標の達成は難しいようですが、不動産(特に収益不動産)については、かなりのインフレを起こしていると考えても過言ではなさそうです。

 

 2020年のオリンピック・パラリンピックが東京に決まり、東京に期待が集まるのは解るのですが、価格上昇は東京や首都圏に留まらず日本全国に広がっています。

 不動産会社を経営している知人に聞くと、「東京五輪まではこの状況が続くのではないか」と思っているようでした。

 

 一方、日本の人口減少は既に始まっており2016年時点で、2013年と比べ78万人もの人口が減少しています。

 では、東京五輪が終わってしまったら、人口減少不安しか残らないので不動産価格は暴落してしまうのでしょうか?

 

不動産投資家としては是非とも予測してみたい内容です。

 

日本の人口減少は、とても深刻。

 既に始まっている日本の人口減少ですが、国立社会保障・人口問題研究所の資料によると今から13年後の2030年には現在より約1,000万人も人口が減ってしまうと予想されています。およそ、現在の東京の人口と同じぐらいの日本人が居なくなってしまうということになります。

 この人口減少が現実化すると、生産年齢人口も減ることで日本の経済全体の停滞や縮小が予想されます。

 また、空き家が増え賃貸不動産の需要も減ってしまうことでしょう。売却したくても不動産の価値もかなり下がってしまうのではないかという懸念があります。

 13年後のことですから、私自身もまだまだローン残債がたくさん残っている時期です。本当に不動産の価値が下がってしまったら破たんしてしまうかもしれません。

 

 参考までに、同研究所の資料では、2040年には現在より2,000万人の人口減。2050年には現在より3,000万人の人口減とあり、人口減少はどんどん深刻化していくと予測されています。

 政府は少子化対策として、子育て支援等を推進していますが、現時点で少子化に歯止めがかかったと状態にはなっていません。

 

 この情報だけ見たら、日本国内の不動産投資なんて怖くてできないですね。

 

 しかし、収益不動産に対する将来の需要予測を考える際には、日本人の賃貸需要だけでなく民泊や外国人労働者の住居としての需要を考えるべきです。

 そうなると、日本人の人口減少問題だけでなく、日本にいる外国人の人数も含めて考えたほうが良いでしょう。

 

日本にいる外国人はハイペースで増加

 最近は、日本国内の何処を訪れても外国人がたくさん居ることが実感できますね。

 銀座や浅草、京都、鎌倉等の一部の有名な観光地だけでなく、日本全国に外国人が増えた実感があります。

 これは、2013年に行われた訪日ビザの緩和とアベノミクスの金融政策で円安に振れたことが大きな要因と考えられます。

 アジア諸国の経済発展もあり、これまで日本に行きたくても行くことが出来なかった国や地方の人たちがたくさん日本を訪れるようになりました。

 この訪日ビザの緩和と円安は非常に良いタイミングで発生しており、2012年には1,000万人にも満たなかった訪日外国人ですが、2016年は2,400万人と急激に増加しています。 

 因みに、観光立国を目指す政府は2020年に4,000万人。

 2030年に6,000万人の訪日外国人数を目標としています。

 この訪日外国人急増によって従前のホテルや旅館では部屋数が賄えきれず、宿泊施設が慢性的に不足しています。

 

 この結果、民泊という以前には無かった不動産を使った新しいビジネスが大きく広がってきていることは皆さんご承知の通りです。

 参考までに計算すると、年間6,000万人の外国人が日本に旅行して、仮に3泊したとしたら、述べ1億8000万泊することになります。これを1年365日で均すと約50万になります。平均的に毎日50万人の外国人旅行者が宿泊する施設が必要になる計算となります。

 ホテルの新設には時間もかかることもあり、民泊の活躍は今後も増えていきそうです。

 

 外国人旅行者だけでなく、外国人労働者も急増しています。厚生労働省への届け出人数だけで2016年には108万人を超えています。2012年には68万人程度であったのでこの4年程度で40万人も増えている計算になります。

 不法就労者も含めた実態の外国人労働者の数は、厚生労働省への届け出数の約2倍から3倍いるとも言われており、単純に2.5倍すると2016年ベースで約270万人もの外国人労働者がいる計算になります。

 現在の増加のペースが続けば2030年には実態として800万人~1,000万人近くの外国人労働者が居てもおかしくない計算になります。

 

人口減少でも、不動産の需要はそれほど減らない?

 13年後の2030年の予測では、日本人の人口は1,000万人減ってしまいます。

 一方で、訪日外国人や外国人労働者の合計は、減った日本人の人口と同じぐらい増えていると予測します。

 人口減少だけを見ると、入居者が大きく減ってしまうことを心配してしまいますが、日本人だけで無く外国人の住居や宿泊も供給する民泊を含めた収益不動産の需要全体を考えた場合には、この人口減少問題を大きく心配する必要は無いと私は考えています。

 

最後まで、お読みいただき誠にありがとうございます。

 

 人口減少は極めて深刻でも、不動産投資への影響は大きくないとの私の予測ではありますが、今後どんどん外国人が増えることで、賃貸住宅も外国人に受け入れやすいように考える必要があると考えています。

 その為には、どんなことをするべきなのかを、今後のコラムでもお話させていただきます。

 

根本伸之