皆様、根本伸之のコラムをお読みいただき誠にありがとうございます。

 

不動産投資を始めたいと考えている多くのサラリーマンの皆様にとって、一番はじめの大きい関門は何だと思いますか?

 

融資でしょうか?

自己資金でしょうか?

それとも良い物件に巡り合うまでの根気のいる物件探しでしょうか?

 

いいえ、必ずしも全員とは言えませんが、はじめの一番の関門は

「家族の理解」です。

 

 不動産会社を経営する知人から聞いた話ではありますが、彼が営業したお客さんの中にも、ご主人さんは投資する気満々でも、持ち帰って奥様に話した結果、理解を得られなかったことから購入を断念する例はかなり多くあるようです。

 

私の妻も最初は不動産投資に大反対でした。

 

 現在、収益不動産の総投資額約7億。そのお陰でサラリーマンを早期リタイアした私でも、最初に不動産投資をしたくなった際に妻に相談した時は大反対されてしまいました。

 

当時の私と彼女の会話を再現すると下記のような状況でした。

妻「あなたは、きっと騙されている」

私「いやいや、ちゃんと自分で考えた上での判断で・・・・・」

妻「某芸能人も不動産で破産したじゃないの」

私「その芸能人のことは良く知らないけど、それとは時代も状況も違うはず・・・・・」

妻「上手くいかなかったらどうするの?」

私「確かに絶対うまくいく保証はないけど、シミュレーションして・・・・・」

妻「ほら、保証無いでしょ。何千万も借金するなんて、どうかしているわ」

私「いや、ちゃんと家賃収入で返済するのだから・・・・・」

妻「面倒なことを私はしたくない」

私「(妻)に迷惑はかけないから・・・・・」

妻「地震や台風が多いのに」

私「もし、地震や台風で壊れても、保険・・・・・」

妻「自殺や事件があったら、どうするの?」

私「無いとは言い切れないけど・・・・・」

妻「怖いからやめて」

私「こ、怖いって・・・・・」

妻「とにかく、不動産なんてだからね。」

私「・・・・・」

 

 自称弁舌爽やかの私も、妻の大反対集中砲火の前では、成す術も無く撃沈してしまいました。

以後、しばらくは、不動産投資のビジネス書の読みながら悶々とした日々を過ごすことになりました。

初心に帰ることで気付く

 そんなある時、不動産投資でキャッシュフローが安定的に入ってきた未来を妄想して一人でニヤニヤいたところ、「あれ、何故不動産投資をしたくなったのだっけ?」と改めて疑問を持つようになりました。

 

 そこで、思い出したのは初心です。

 初回のコラムにも記述しましたが、「人生の最後に後悔したくない」という思いから、将来は「後悔しないためには自らリスクを取ってチャレンジしたい」が私の夢でした。

 しかし、「チャレンジすることで家族を巻き込んで起こる生活不安を払しょくしたい」為に、最終的に結論付けたのが、「安定的なキャッシュフローを得られる。且つ自らリスクを取ってチャレンジできる一石二鳥の活動が、不動産投資」でした。

 

 初心に帰って考えてみると、アイデアが浮かんできました。

 例え相手が家族であっても、ここは人生の大勝負。家族を説得できないようであれば、どんな夢もかなわないでしょう

 夢の実現に近づく為には、普段サラリーマンの仕事でお客様や会社の役員を説得するような態度と準備が必要であると考えPowerPointとEXCELを活用して対妻向けプレゼン資料の作成に取り掛かりました。

 

家族の理解は未来の夢の共有から

 プレゼン資料には、不動産投資という言葉を全面に出さないことにしました。

 一度失敗しているために拒否反応を示す可能性を恐れたためです。

 そこで、題名を「我が家の未来について」とし、

 サブタイトルは「夢の実現に向けて」です。

 重要なポイントは、家族で理想とする未来の姿を予測し共有することです。

 

概ね目次は以下の通りになりました。

第1章:どのような人生を歩みたいのか?
    (どんな家庭を築くのか?)

将来家族が幸福になる為の夢と理想を語るのが重要です。夢や理想にもなぜそう考えるのかも記述します。この章で反対されるようなことを書いてはいけません。

第2章:夢の実現のための計画。

夢の実現のための計画を書きます。
まずは不動産投資以外の事も書きましょう。
妻がやりたいと考えていることがあれば、それも計画に入れます。
不動産投資も記述しますが、それが目的であってはなりません。あくまでも将来の夢や理想を実現する一つの手段の位置づけにするのがポイントです。

第3章:この先30年の我が家の未来予測

未来年表を作ります。子供の成長とともに、大学進学、就職、結婚、出産等のイベントを勝手にいつ頃あると予測します。
楽しい家族での大旅行などのイベントも数年に一度の割合で入れましょう。
その他、家のリフォームや塗装、車の買替え等お金のかかるイベントを記述します。
ここで重要なのは、お金の予測も入れることです。今後30年で合計いくら必要になるか分かるようにします。(あくまでも予想です)
また、自分の現在の預金や今後の給与収入、退職金、年金の概算額を記述して、トータルの収入から、今後30年の収支が分かるようにします。
ここで、サラリと不動産投資によるキャッシュフローが活躍しているように見せます。また、団信に入ることで私に「もしも」のことがあっても安心であることをアピールします。

第4章:定年後の生き方

かなり重要です。私の妻は、昔のコマーシャルにあったように「亭主元気で留守が良い」タイプです。休日も家でゴロゴロされることを嫌います。
不動産投資するとこで、定年後も管理という仕事があるので家でゴロゴロはせず生き甲斐をもって活動することを強調するのです。

 

 なお、このプレゼン時点ではサラリーマンを早期退職したいということは出しません。

 動機が不純と思われない為です。その話は、充分にキャッシュフローが積みあがった時まで待ちましょう。

プレゼン後、妻が不動産投資の最大の協力者に

 この「我が家の未来について」のプレゼンは結果的に大成功でした。

夫婦で我が家の理想とする未来を一緒に会話できたことが効果を発揮しました。

 妻からは「ふーん。本当に理想通りになるかはわからないけど、なれたらいいね。パパもよく考えているね!!」と有難いお褒めの言葉をいただきました。不動産投資も夢と理想を実現させる手段と理解してもらえたようです。

 

 その後、妻は不動産投資に対して反対者から最大の協力者に変わりました。ローンの連帯保証人にもなり、資産管理法人の代表にもなりました。物件を増やす際にも小言は言われますが反対はされません。

 後にサラリーマンを辞める際にも、全く反対されませんでした。

皆様は、ご家族と未来の姿と夢の共有をされていますでしょうか?

 何となく面倒だったり照れ臭かったりして、家族との間で一番大事な未来の話をすることをおざなりにしていませんか?

 私も全く同様でした。思い起こせば、結婚後子供が出来てから10年以上の間、ほとんど夫婦で未来の姿について話してきていませんでした。

 しかし、このプレゼンをしたことで自分の夢や理想も再確認でき且つ家族の理解も得ることが出来たため今思えば大きく人生の転機をつかんだ瞬間でした。 

 もしかしたら、妻の心に一番響いたのは夢や理想や計画でも無く、「不動産投資をしていれば、定年後も仕事があるので家でゴロゴロしない」かもしれません。

 でも、それでもいいのです。

どの部分が相手の心を掴むかは人それぞれ違います。結果的に夢や理想に向かう姿に応援してもらえれば成功です。

 

 

皆様、最後まで、お読みいただき誠にありがとうございます。

不動産投資に限らず、何か新しいことをするには家族の理解が必要になりますね。その理解を得られず、結果的に断念されている方も多く存在するようです。
そんな方に向けて、本コラムが少しでも参考になれば幸いです。

なお、対妻向けプレゼン資料の一部は、その後の不動産投資において当初は全く想定もしていなかった効果を発揮します。それについては別の機会にお話いたします。

 

根本 伸之