こんにちは。税理士兼大家の鵜之沢巧です。
耐用年数が切れている築古木造への長期で融資をする金融機関はいくつかあります。
ただ、ノンバンクやサラリーマン大好きなアパートローンを取り扱う銀行ではなく、今まで不動産投資であまり聞いたことがない地銀さんから融資頂けました。
築古木造アパートは返済期間、金利との闘い
築古の木造アパートは利回りが高いです。
しかしそれには当然理由があり、まず返済期間が取れません。
どこまでを築古と言うかによりますが、法定耐用年数は22年ですので、22年を超えると返済期間を取るのが難しくなってくるというのが一般的でしょうか?
そんな法定耐用年数越えの物件にも30年越えの返済期間で融資してくれる金融機関がいくつかあります。
但し、それらの金融機関は共同担保を求めてきたり、サラリーマンとしての属性を担保にして融資をしていたりします。
そして金利は3~4%とかなり高いです。
仮に金利4%の期間30年、元利均等返済ですと、最初のうちは銀行への支払額のうち7割近くが利息となり、元金が中々減りません。
このようにやっとの思いで返済期間を取れても、今度は金利が高くなり、上手く利益を残すのは中々難しいです。
しかし、物件の利回り自体は高いので、この返済期間と金利の問題を解決できれば、儲けることができるはずです!
今回の融資条件
今回は法定耐用年数越えどころではありません。
法定耐用年数ダブルスコアの築44年です。
この物件に対して返済ペース30年、金利1.5%の融資が出ました!
ノンバンク等で対応しようとすると、期間はともかく、金利は2.5~3倍程になり、融資の際に手数料も発生してくるでしょう。
ここで返済「ペース」と記載したのは、実は返済期間は20年となります。
但し、バルーン返済で返済「ペース」のみ30年にしてもらってます。
バルーン返済とは、今回の融資に当てはめると、毎回の元金の返済額は30年ペース、最終回の返済で10年分の元金を一気に返済する方法です。
つまり20年かけて借入全体の2/3を返済し、最終回の返済で一気に1/3を返済するということになります。
なぜこの条件で融資を受けれたか?
理由は簡単で土地値以下の物件だったためです。
土地の評価(路線価)でも土地の取引価格の実例を見ても購入価格以上の金額となっています。
実際にこの物件は買い上がりの話が来てましたが、仲介会社さんにどうにかグリップしてもらって取得できました。
銀行側としては賃貸用不動産というよりは、土地の取得という建前で融資を進めてくれ、築44年の木造にしては返済期間、金利ともにかなりの好条件となりました。
なお、20年経過後の最後の返済の際は、10年分の元金を一気に返済することになっていますので、怖く感じるかもしれません。
しかし、その前に建て替えもしくは売却して仕切り直しをしていると思います。
そもそも土地値以下で購入したので、極論を言えば買った瞬間から利益が出ており、返済条件に特に不安は感じませんでした。
現状の入居率は9割近くあるので、ちょこちょこ手を入れつつなるべく長く活躍してもらおうと思ってます。
土地値以下の物件についてはまたコラムにしていきます。
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