こんにちは。税理士兼大家の鵜之沢巧です。
昨日に引き続き、木造とRCの出口に関する記事です。
昨日のおさらい
木造は解体費用が安い、RCは耐用年数が長いという特徴を活かして以下の出口戦略が合っているというお話をしました。
木造:更地にして売却or建て替え
RC:中古物件として売却
この出口戦略から逆算してそれぞれ適している物件を考えてみます。
木造の場合
長所を活かして更地にして売却or建て替えを前提に考えると、土地の価値が高い物件(周囲の取引事例を参考にしましょう)を選ぶべきでしょう。
購入してすぐ解体するわけではないので、購入時点はもちろん、10年後でも土地の需要が衰えないことが想定される土地であることが重要です。
まず目指すべきは借入の残債<土地の価値-解体費用です。
こうなったら(土地の需要がある程度ある前提で)リスクフリーとなります。
その後は適度なタイミングで更地で売却なり、建て替えなりを行えばいいとなります。
もしくは更地にせず、土地値前後で建物付きで売却しても、土地値物件の需要から売れるかもしれません。
RCの場合
RCは中古として売却を前提ですので、残っている耐用年数が重要となります。
自分が売却するタイミングでも15年~20年程は耐用年数が残っているのがいいのではないでしょうか?
となると、あとは自分が保有したい年数を考えて逆算すれば、買うべき築年数が浮かび上がってきます。
ただ、RCの場合は大規模修繕の履歴には要注意だと思います。
自分が5年しか保有しないのに、自分のタイミングで大規模修繕が発生したら割に合いません。
もちろん大規模修繕分高く物件を売却できればいいのですが、なかなかそうはいかないでしょう。
木造とRCのいいとこ取りをする!?
最近考えたのが、以下の方法です。
・保有している木造物件の解体のタイミングとなったら、RCに建て替え
・RCで15~20年程度運用して売却
これなら両方の良いとこ取りをできそうな気がします。
もちろん建て替えは木造でもいいのですが、RCで運用すればより長い期間CFを生み、自分の年齢的にはこちらの方がよさそうです。
容積率等を見てもRCへの建て替えは可能そうです。
立地もそこそこいいので、そう簡単には廃れない場所です。
でもいずれにせよ10年以上先の話なので、その時になってから判断します。
出口は人それぞれ
なかには売却・建て替えという選択を取らずに、延々と今ある建物をリノベーションして使い続けるという方もいます。
もしくは超高利回りで投資をして投下資金はすぐ回収するから、出口なんて関係ないという人もいます。
当たり前ですが考え方、捉え方は人それぞれです。
また、物件によっても適切な出口というのは違ってくると思います。
その時の融資情勢や建築単価等の外的要因によることもあるでしょう。
木造とRCには今回取り上げたような一般的な特徴はあるわけですが、購入してすぐ売却というわけでなければ、出口のタイミングで総合的に判断することになります。
出口をイメージして物件を購入すれば、損をする可能性を低くできます。
ただ、それに期待しすぎるのもどうかと思います。
出口の収支を固く見たとしても、最終損益がプラスとなるように不動産投資の組み立てをしたいところです。
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