こんにちは。税理士兼大家の鵜之沢巧です。

不動産投資における重要な指標の一つである返済比率。
当然ながら不動産投資は返済比率が高いと失敗してしまいます。

返済比率とレバレッジ

返済比率は自己資金を入れれば低くなります。
極端な話、全額自己資金で購入すれば、返済比率はゼロです。

ただ、これでは不動産投資の醍醐味であるレバレッジを利かせることができません。

かといってオーバーローンやフルローンを連発すれば、レバレッジは利きますが、返済比率は高くなってしまうでしょう。

そして返済比率が高くなると、少し空室が出るだけで、その物件からのキャッシュフローがマイナスとなり、次の融資に支障が出ます。

私個人としては、物件ごとに現実的な返済比率を考え、融資条件が一致すればその物件を購入するようにしています。

この現実的な返済比率とは、まず過去の入居率からどの程度の空室が発生しそうか予測します。

そこにさらに3~4割程度のストレスをかけ、ランニングコスト等も考慮した後で返済できるかで考えています。

戦略があるならば、高い返済比率も可!?

個人的には戦略があるならば、高い返済比率でもいいのでは?と思います。

例えば借入の早期完済を目指し、無担保物件を保有したいケースや、元金を早く減らし、純資産を増やすことを目的としているケースです。

その他、最初は規模拡大のために自己資金をなるべく使わず、レバレッジを利かせ、ある程度の規模まで到達したら繰上返済等を行い、返済比率を調整するという方もいるかもしれません。

しかし、いずれのケースでも、そもそも返済できなくなってしまったら元も子もありません。

自身の給与の額も踏まえ、ある程度の余力を持つことは必須でしょう。

実際の返済比率は?

私の場合は、築古の物件を購入することが多いこともあり、空室率が他の方よりも高くなる可能性があります。

その点も考慮して返済比率は大体40%以下を目安とすることが多いです。
そして実際に返済比率は30%後半と40%以下に抑えています。

このくらいの返済比率ならば、自分の想定よりも多くの空室が生じたとしても問題なく返済できます。

しかし、築古物件が多い割に、返済期間が長くなっているので、今後はこの辺りのバランスを取っていくというのが課題になりそうです。