皆様こんにちは。リスク管理大家です。皆さんの投資スタイルは新築派ですか?築古派もしくは築浅派ですか?自分で計画した新築一棟マンション!いいでよね。誰の色も付いていないまっさらな物件。かく言う私も新築派です。でも新築は新築でリスクも存在します。本日は,新築一棟マンション(アパート)の留意点について書いてみたいと思います。

新築物件を建設するまで

 新築物件取得までの流れは,以下になります。

①土地を探す。(不動産屋からの紹介や自分で見つけてきたりします。不動産コンサルにお願いすることもあります。)

②その土地にあった建ぺい率や容積率,さらには,建物の構造(RC, 木造),その土地の需要から部屋の大きさ・部屋数を考え,建物の事業計画(構造,建物の概算工事費,家賃設定,利回り)を決めます。これらは,不動産会社,工務店や設計会社に協力してもらい計画します。

③銀行に②で決めた事業計画書をもって融資を受けます。

④融資承認がでた後に建物の詳細設計を行います。また土地の決済も行います。

⑤詳細設計が終わったら,建築の確認申請を行います(一般的に設計者が代行します)。申請が通れば建物の建築に入ります。

⑤管理会社を決めて,物件完成時期の半年から3ヵ月前までには募集を開始します。最終的な家賃設定はこの時に決定します。

⑥建物完成,建築検査を行い,さらに建物の決済を行います。

 ここで新築物件ならではの,注意しなければならない点は,

■土地の決済から建物ができるまでの期間も銀行から融資を受けた土地分の利子が発生します。当然その間は,家賃は発生しないので利子分の現金は確保する必要があります。

■設計と施工を分離して,設計会社に発注した場合は,設計費がかかります。施工監理も含めて建築費の3~10%程度はかかります。

建物が建つ前でも土地分の固定資産税の支払いが必要になります。例えば6月30日に土地の決済をしたとすれば,年間の固定資産税の半分を支払う必要があります。

物件建築以降

 物件建築以降の留意点は以下になります。

■建物が完成した時点で満室となっている物件はほとんどありません。何故なら内覧ができないからです。完成した時点で入居率は3割程度その後2~5ヵ月で満室となるケースが多いです。ですが一般的には,建物が完成した月から返済が始まります(ただし2~3ヵ月程度利子だけの猶予期間を設けてくれる銀行もあります)。

■新築住宅で一戸当たりの床面積が平均で40m2以上280m2未満(共有部分は按分)の場合は建物部分の固定資産税は1/2に軽減されます(平成30年3月31日までに新築された場合の特例措置)。ただし,3階建て以上で耐火構造である場合は5年それ以外は3年で軽減期間が終わります。5年後にいきなり固定資産税の通知を見て驚く方も結構います。

中古物件より余裕資金はどの位必要?

 以上より,想定した金額よりも収入を得るまでに資金が必要となります。例えば1億円の物件であれば,中古と比較して最低でも300万円程度の余裕資金(設計費は別途)を確保する必要があると思います。新築は比較的,補修費等手間がかからない物件ですが,新築ならではリスクもあります。事前にこれらを考慮したうえで,取得計画を行いましょう。

 最後までお読みいただきありがとうございます。