こんにちは。税理士兼大家の鵜之沢巧です。

2ヵ月ほど前に融資のコツその4で債務償還年数のコラムを書きましたが、今回は債務償還年数と同様に非常に重要な指標である自己資本比率です。

自己資本比率の求め方

自己資本比率とはざっくり言うと総資産のうち、借入を使わず自己資本でまかなった割合はどのくらいあるのか?という指標です。
求め方は以下の通りです。

純資産÷(負債+純資産)×100

例えば1億の物件を9,500万の借入をして購入したとします。
この物件購入直後の自己資本比率を具体例として見てみましょう。
貸借対照表(BS)は以下の通りとなります。

この場合の自己資本比率は…

純資産÷(負債+純資産)×100=500万÷(9,500万+500万)×100=5%

となります。

括弧内の「負債+純資産」を「総資産」と読み替えて計算して頂いても結構です。

自己資本比率が低いとはどういうことか?

やや乱暴な言い方ですが、このBSの場合の自己資本比率は5%なので、不動産1億のうち5%は自分のもの、残りの95%は他人(銀行)のものと言い換えることもできます。

このことから、いくら大きな金額の不動産を保有していても、自己資本比率が低ければ、本当の意味での自分の不動産は少ないというのがわかると思います。

そして新規融資を申し込んだ場合も、自己資本比率があまりに低いと融資を受けるのが難しいという事情も理解頂けると思います。

プロパーローンでは自己資本比率が重要

アパートローンならば自己資本比率が低くても、本人の属性等である程度はカバーできてしまうと思います。

しかし、アパートローンにおける融資金額の頭打ちを抜け出し、プロパーローンで融資をどんどん引いていくためには自己資本比率は重要な指標となります。

また、自己資本比率が高ければ、金利等の条件面でも有利となることもあるでしょう。

一朝一夕で改善することは難しいのですが、その内容を理解し、少しでも高める努力をしていくと数年後の結果は大きく違っているかもしれません。

次回以降でもう少し深く掘り下げていきます。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました!