こんにちは。税理士兼大家の鵜之沢巧です。
自己資本比率についてのその3です。
金融商品から自己資本比率を考える
実は私は株式やFXも過去やっていました。
株式やFXでは数倍~数十倍のレバレッジをかけて取引をすることができます。
高レバレッジの時の儲かるスピードは物凄いもので、一晩で数百万勝ったこともあります。
しかし、当然ながら損をするスピードも物凄く、儲かったお金をどんどんつぎ込んでいたため、負けた金額は勝った金額以上になりました。
トータルでの負けは数百万で収まらず、もう一つ上の桁に行ってしまいました…
ここで学んだのはレバレッジ(自己資本比率)の管理が重要だということです。
株式やFXの場合は一旦下がったとしても、少し時間がたてば元の水準の金額まで戻ることも多いです。
レバレッジを高くしすぎていると、すぐロスカットが発生し、損失確定となってしまうので、多少の値動きにも耐えられるレバレッジで取引を行う必要があります。
これは不動産でも同じことです。
フルローン・オーバーローンを連発し、規模を拡大していけば、キャッシュフローもどんどん増えていき、儲かっているように感じます。
しかし、キャッシュフローが増えるスピード以上に借入も増え、リスクはどんどん高まっていると考えるべきだと思います。
こうなると少しのアクシデントで退場となってしまいかねません。
不動産投資では儲けること以上に負けないことが大事だと思っています。
そのためには自己資本比率を高く保つ必要があると株式とFXから学びました。
自己資本比率はどの程度を目指すべき?
前回のコラムの通り、自己資本比率は物件を購入すればするほど高く保つのは難しいです。
サラリーマン大家で3億円以上物件を購入している人に限って言えば、10%以下の人も多いのでは?と思います。
仮に自己資本比率10%だったとしても、3億購入していれば3,000万の自己資本が必要になります。
こう考えると、自己資本比率を高く保ちながら買い進めていくのはいかに難易度が高いかわかるかと思います。
というわけで3億円以上の規模まで拡大している方については、まずは自己資本比率10%を目指すということでもいいと思います。
ただ、個人的には株式とFXの時の教訓(トラウマ?)があるので最低でも20%以上はキープ、ゆくゆくは30%を目指したいと思っています。
しかしながら自己資本比率を高めることばかりに目が行くと、新規物件を購入できません。
物件を購入せず自己資本比率を高めるのか、自己資本比率が低くなったとしても新規物件を購入してキャッシュフローを得ていくのかは、その人の目指すところや各個人の置かれている状況によっても変わってきます。
ここは不動産賃貸業の経営者として、経営判断をしていくということになるのだと思います。
自己資本比率についてのコラムはまだ続きます。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました!
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