こんにちは、ガチョウ使いです。

 

さて、シリーズ3回目になります。

前回は信用金庫、そして今回はある地方銀行に話を持ち込んだ際のお話しです。

 

信用金庫ではほぼ門前払いでした。

今度はもともと付き合いのある地方銀行です。

「事業資金の相談にはいつでも乗ります」と言うその銀行。果たしてどうなるのでしょうか。

「頭金、3割入れてください」

 

前から事業資金の融資は受けていたので、直近の決算書と試算表を持参しました。

担当の銀行員は25歳~30歳くらい。クールビズのスーツをパリッと着てスマートな感じの人でした。

こちらから不動産投資の話をすると彼は

「不動産ですか。悪くないと思います。最近はうちの方でも多数扱っていますから」

と、決算書を見ながらこちらとは目も合わせず、少し早口で言いました。

そして

「利回りは?どれくらいの物をお考えですか?」

と聞いてきたので

「そうですね。地方の人気のない物件を買えば8%くらいの物はあるかとは思うのですが、都心のRCの区分で5%くらいの物も考えています。区分ではダメだとかありますか?どうでしょうか?」

と恐る恐る答えました。

すると彼はさらっとこう言いました。

「大丈夫ですよ。ただ、頭金2割~3割くらいは入れてください」

頭金3割と簡単に言ってくれますが、3,000万の物件なら900万です。

小さくはないお金です。

 

現金を不動産に変えると流動性を失う

この会社には900万以上のキャッシュはあります。

出せなくはありません。

そして900万のお金を失うわけではなくて、現金資産が不動産資産に変わるだけです。

ただ、その場合、失うものもあります。それが流動性です。

 

会社経営はすべてが順調だとは限りません。なんらかの理由で急に現金が必要になる場合があります。その時のためにある程度の資産を現金でプールしておく必要があります。

不動産はもちろん資産ではあるのですが、売ろうと思ってすぐに売れるとは限りません。困った時だからこそ現金が欲しいのに、足元を見られて買い叩かれる可能性もあります。

「すぐに使える」という流動性を考えると、資産のある程度は現金で持っておいた方がいい。

現金を頭金として不動産に変えるとなると、

物件としての収益性の前に会社経営の計算からやりなおしをしなければいけません。

 

銀行は確実に回収できる方法が欲しい

なぜ銀行は頭金が欲しいのか、これにもちゃんとした理由があります。

 

銀行にお金を借りて不動産を買うと、不動産には銀行の抵当権がつきます。

抵当権を簡単に言ってしまうと、

もしお金が返せなくなった時、銀行はこの不動産を売り払う権利がある

ということです。

でも、売り払っても、その金額が貸したお金を下回ってしまうと銀行は損をします。そのため銀行としては、

常に売り払った金額が貸した金額より高くなるようにしておきたい

というわけです。

そこで頭金です。

 

例えば3,000万の物件に3,000万貸すとします。

残債が500万円減ったところで払えなくなってしまい、銀行が物件を売り払うことになりました。ところが、この物件の価格はそれまでに1,000万値下がりしていました。残債が2,500万あるのに対して、売り払ったお金は2,000万。

あと500万足りません。

 

しかし、3,000万の物件に頭金を900万出させて、最初から2,100万しか貸してなかったとしたらどうでしょう。

同じく残債が500万円減ったところで銀行は物件を売り払います。残債は1,600万です。そして同じように物件価格は1000万値下がりしていました。売り払ったお金は2,000万。貸しているお金を全部回収しても400万あまります。

 

頭金が物件の値下がり分をしっかりと吸収してくれました。

 

このように

頭金というのは、

資力を試されるという意味だけでなく、

銀行側が確実に回収する手段の一つ

でもあるようです。

 

 

前回同様、貸す側には貸す側の都合があることを思い知らされます。

銀行には、こちらと一緒に投資活動をするなんて考えはありません。

こちらがつぶれても自分だけは助かる方法を考えています。

当たり前なんですけどね。

 

 

でも、ちょっとはこちらの考え、物件の内容なども見て欲しいなと思うんです。

「この物件なら成功確率が高そうなので一緒に考えてもらませんか」

と話になる相手はいないのかと思いますよね。

どちらみち、頭金を出すとなると会社経営の方からの計算も必要になるので、この銀行との話は一旦ここで見送ることにしました。

 

次回はもう一つの地方銀行のお話になります。