不動産投資を行っていると徐々に資産は拡大していきます。

しかし同時に、

資産拡大に伴って借金額も拡大していくことも一般的ではないでしょうか。

不動産投資の世界に入る前や物件を購入したばかりの頃は、

できるだけ早く借金を返して負債のない投資をしていきたい等と考えます。

でも、借金を返すような大きな収益を短期で得ようとすれば、

更なる物件の取得が必要になり、更なる借金が増えていくのです。

間違った物件を購入しなければ物件の増加に伴いCFも増えていきます。

物件の収益性にもよりますが5棟程度持つことができれば、

最初物件の借金返済は早期に実行できるかもしれません。

 

物件が増えてきた場合、借金額も増えてくる訳ですから当然リスクも増えます。

気が付けば借金額10億円なんて方も珍しくありません。

棟数が増えれば問題の起こる物件も出てくるでしょう。

特に築10年以上の中古物件に関しては何が起こっても不思議ではありません。

この様なときに問題なく借金の返済が可能であれば良いですが、

借金額が多いということは、

返済額も大きいので返せなくなる事態も想定されます。

こうなると「破産」ですね。

もちろん1棟でも破産する場合はありますが、

もし破綻した場合の借金額は簡単に返せる額ではない場合が多いでしょう。

さらに悪いことに資金が回らなくなったときに売却する場合、

「任意売却」という方法が取られますが、この売却では安値になります。

一般売却する場合でも早く売らなければならないので安値になります。

結果買い叩かれて残存借金は増えてしまうのです。

 

しかし、数棟の内1棟程度で問題が発生した場合、

他の保有物件が優秀であれば不良物件だけを処分すれば解決できます。

他の物件のCFにより負債部分を補填できるからです。

額にもよりますが、補填にはそれ程期間はかからないと思います。

 

物件棟数の多い場合ではCFの安定化にも有利になります。

保有棟数が多ければ不良物件が1棟あっても、

他の物件収益で対処できることがあるのです。

例えば5棟の内1棟でCFが年間-100万円であっても、

他の4棟でのCFが400万円であればトータルCF300万円となるのです。

このメリットは意外に大きいものであり、棟数が多い場合、

全部の物件で常に良い状況を保つというのは難しいからです。

 

例えばある物件で退去が集中した年とか、

突然雨漏りが発生して予想外の高額修繕が発生したなどというときも、

他の物件収益で補填することができるからです。

当然この年の全体収益は減るものの、

返済不能のような大事に至ることにはなりません。

私も不動産投資を始めた頃は最初から2棟所有したのですが、

たとえ2棟であっても収益が合算できるメリットは感じていました。

 

ただ、注意すべきことは良い物件を持つことです。

闇雲に物件棟数だけを増やすのはむしろリスクばかりが増えます。

良い物件割合が多ければ仮に想定外だった物件を買ってしまっても、

前述したように他物件でフォローできます。

しかし、CFは出るものの大きな収益の見込めない程度の物件ばかりであると、

突然の問題に対応できず、他の物件も手放すことになりかねません。

現在では大きな収益を得ることのできる物件は皆無です。

こんな状況で小額の収益しか出ない物件を買い増していくのは自殺行為です。

ちょっとした切欠で破綻するリスクが常にありますので、

十分熟慮する必要がありそうです。

 

戸田 匠