こんにちは、きりのきです。

 

ここ数回のコラムでは、ちょっと難しいというか、

遠回りな内容になってしまっていたため、

そろそろ軌道修正していきます。

 

僕としては、不動産投資にチャレンジするなら

ぜひ理解をしていただきたい内容なんですけどね。

漠然とでも、「当たり前のこと言ってるな」と

思える人はきっと大丈夫です。

 

では、本文に行く前に。

まず今回のテーマをはっきりさせておきましょうか。

僕の話は回りくどいので。(笑)

 

テーマは「交渉」です。

 

不動産投資では金利交渉指値交渉家賃交渉

その他諸々、交渉を切り離して行うことは

できないビジネスですので、その大事さは

誰しも分かっていることでしょう。

 

今回は、その交渉について、具体例を挙げて

コラムを書かせていただこうと思います。

すみません、先に言いますがいつものコラムより

1.5倍くらい長くなってしまいました。(苦笑)

 

ねじれ国会が解消されて、その後はどうなるか

さて、参議院選挙も終わりまして。

結果は予想通りというか、予定調和というか、

与党の圧勝という形でした。

 

憲法改正という面まで考えてしまうと

自民党としてはやや足りなかったのでしょうが、

でも、通常の政策を粛々と行うには十分過ぎる人数。

 

憲法改正に本気で力を入れているのか、

それとも注目を集めさせるためのブラフなのか。

それは分かりませんが、一つ言えるのは

経済政策に極めて力を入れるだろうという点。

 

そして、消費税もほぼ確実に増税してくるでしょう。

 

消費税増税は外国や市場からの圧力がありますから

上げざるをえない。日本政府の財政再建という約束を

果たさなければ、円の信用は揺らぎ、国際的に

日本市場からの投資の撤退が起こりうるからです。

 

その他にもいくつか思惑がある気がしますが、

ここでは割愛します。景気停滞リスクのある

消費税増税を強行するのは、少々深い思惑が

あるのではないかなと考えています。

 

消費税増税と投資判断は全くの無関係

消費税増税の影響が不動産投資市場にどう影響するかは、

まだ未知数です。軽減税率の詳細も決まっていません。

 

だから消費税増税を見越して早いうちに買うべきだとか、

反動でしばらくしたら安くなるだろうから待つべきだとか、

その辺りを議論することには何の意味もない

 

先の見えない未来を見越して損得勘定をするのは

まだまだギャンブル脳が抜けていない証拠。

 

BIGで◯週連続で1等が来てないからそろそろ出るはずだ、

政策金利が現状維持されるのは確実だから、といった

『根拠の無い期待と自信』となんら変わりません。

 ギャンブルに熱中しすぎてはいませんか?

ギャンブル依存症が病気である、される所以は、

これが強い【妄想】だからです。

 

妄想という言葉、世間一般でもよく使用されますが、

れっきとした医学用語でもあります。

正確な定義は実はあまり知られていません。

 

妄想とは、

「非合理で訂正不能な確信」

という定義がされています。

 

本人にとっては確信なんです。

根拠は説明できず、合理的な理由はありませんが、

それでも確信しています。どんなに理屈の通った反論や

否定する現実が目の前にあっても、訂正することはできない。

 

次は勝てる、予想は当たる。

そこに何の根拠もないのに、確信しています。

 

おかしいですよね?

ギャンブル依存症になりたいと思う人は、

誰一人いないと思います。

 

はっきりしない未来を予想しようとして、

今が買いだ、いや増税後だ、と盛り上がりすぎるのは、

ギャンブル依存症と同類だとまでは言いませんが

思考回路は同じです。

 

不動産投資はギャンブルではありません。

不確定な未来に利益を託すなんて、

ビジネスですることではない。

 

やるべきことはただ一つ。

確実に稼ぎが出る基準を設定し、それを遵守すること。

 

都市部だろうと地方だろうと、

RCマンションだろうと木造アパートだろうと、

通常売買だろうと競売だろうと、

税金が上がろうと上がるまいと、

決してブレない。

 

確実な投資をすることが不動産投資家の絶対条件です。

 

消費税が上がるからその前に買おう、とか、

自宅の購入じゃないんですから。

政治がどうであろうと、稼げる物件が買えそうなら買う。

不動産投資なんて、これだけができれば確実に稼げます。

 

もちろん、それが難しいんですが。

 

ただ探すだけでは稼げる物件は見つからない

正直な話、楽待さんの物件を毎日毎日覗いていると、

確実に稼げる物件を見つけるなんて

自分には不可能なんじゃないか、なんて思うかもしれません。

 

確かに難しいですよね。

本当に稼げるかどうかなんて、

稼ぎ終わったあとにしか分かりませんし。

 

100%稼げる物件を購入できるなんて不可能です。

 

ですが、限りなく100%に近づけていく努力はできる。

知識や経験を積むというのもその一つ。

そうしているうちに、見抜く目ができてくる。

 

稼げる物件にはある程度の条件やパターンがあるので、

そういったものを、探している木の特徴を覚え、

森の中から一本の木を見つけることができるようになれば、

いつかは稼げる物件に辿り着くでしょう。

 

ただし、残念ながら不動産投資は竹藪の宝探しとは違います。

宝を守る番人がいて、宝を偽装しつつ守っている。

番人をどうにかしないと、宝を手に入れることはできません。

 

しかも、同じ宝を狙うライバルもいます。

私たちは、ライバルを見事だし抜いて、かつ番人を説得して

宝を譲って貰わなければならない。

 

宝を見つけるだけでは、駄目なんです。

大事なものをこちらの良いように譲ってくれるような

お人好しはいませんから。

 

必要なものは、交渉力

 

どんなに知識武装して、どんなに眼力を鍛えても、

それを手に入れるには交渉が必要です。

 

先ほども言いましたが、持ち主が意識している、

していないに関わらず、宝は偽装されている。

本来の価値よりも高く見せかけられています。

 

ビジネスは人と人の関わりである以上、

お互いの思惑というものがある。

 

また、知識レベル、逼迫度というのは人それぞれ違うもの。

 

よく『歪み』という言葉を使って表現されますが、

歪みを自分で創り出したり、歪みを大きくすることで、

より確実な、稼げる物件に出会うことができます。

 

その歪みを決定づけるものが、交渉です。

 

日本が外交下手だと批判する前に…

交渉ベタではビジネスマンは務まりません。

ビジネスマンだけでなく、人と人、

お互い相入れない立場同士の関係がついて回る世界で

勝ち組となるのは困難です。

 

ニュースで外交なんかを見ていると、

焦れったくてイライラしてくることありませんか?

 

ちっとも先に進まないじゃないか。

日本は譲歩させられてばかりだ。

もっと強気に交渉できないのか。

話にならないなら断行してしまえ。

 

外から見ていると、思わず強気に迫ることを

期待してしまいますよね。

 

でも、現場にいたらきっと、そう容易く

強気に出られるものではないのでしょう。

 

政治家というものは、内からも外からも

絶えず批判や罵声を浴びせられながらも

意思決定をしないといけないんですから、大変です。

偉くなればなるほど。

 

しかも、交渉相手は人種も国も言葉も習慣も異なる。

そもそも意思疎通を誤解なく正確に行うのも難しいし、

正確に伝わったとしてもベースが違いすぎて

理解してもらえないこともある。

 

そんな中、お互い国益のために、時に武力を背景に、

時に経済力を背景に、時に国際紛争・犯罪を背景に

交渉をするんですから、一回話をして交渉成立と

すんなりいくはずがありません。

 

押したり引いたりの綱引きをしながら、

何とか自国に有利な条件を引き出したい。

 

強気に出てばかりでは痛いところを突かれて

国の存在そのものが窮地に追い込まれるかもしれぬ。

外交責任者が慎重にならざるを得ないのも当然のことです。

 

交渉の場が国と国、個人と個人の違いがあるだけで、

外交による交渉とビジネスの交渉は同じもの。

不動産投資もビジネスが多数存在しますから、

交渉力を高めて慎重に進めなければいけません。

 

自分が有利となるように交渉を進めることができれば

確実に稼げる収益不動産はもう目の前です。

 孤立してしまうような状況がよろしくないのは分かりますよね。

多面的な考え方ができなければ交渉にならない事実

では、交渉力を上げるにはどうしたらいいのか。

 

度胸をつけるとか、経験を積むとか、修羅場をくぐるとか。

そういう部分も必要ですが、それは一朝一夕で

身につくものではありません。

 

いきなりベテランになろうとせず、まずは頭で考えれば

やれることからやっていくべきです。

 

ここで前回お伝えした、多面的なものの考え方というのが

実に重要となってきます。

読んでいない方は以下を先に読んで下さい。

多面性への理解こそが不動産投資を円滑に進める最重要事項。

 

最も分かりやすく説明のしやすい例といえば、

やはり金利交渉でしょう。

 

登場人物は最低3人、もしくはそれ以上です。

債務者(自分)、金融機関(担当)、金融機関(上司)。

場合によっては、上司よりも上がいることもあります。

 

さて、まずは考えてみて下さい。

フィルターを増やす練習です。

 

 

 

いいでしょうか?

 

よく、しっかりと返済をしていて銀行にお金を預けておけば

金利を安くしてもらえるよ、なんて話を聞きますが。

確かに、そう言ったこともあります。

 

でも、それは5年とか10年とかメインバンクとして長期的な

付き合いをしている人とか、定期預金に数千万円、数億円を

預けているような大口顧客を対象にしたものであって。

 

融資を受けて1年、たかが1000万円程度の普通預貯金、

なんて条件では難しい話。

 

金融機関の視点になって考えて下さい。

メリットがありません。むしろデメリットだらけです。

金利を下げたら下げた分、収入が減りますから。

 

金融機関も私たちと同じように、利回りを考えています。

融資したお金が必ずしも全額返ってくるとは限りません。

リスクを減らす為には、できる限り利息で先に回収を

しておく必要がある。

 

債権者にとって、金利を低下させるということは

自分たちのリスクを上げることに繋がるんです。

 

私たち不動産賃貸事業者側として、

家賃の引き下げ交渉をされたらどう考えますか?

利回りが減るから嫌だな、って思いますよね。

それと同じです。

 

嫌と思っても家賃を下げてあげることもあるでしょう。

入居してもらえるなら、とか、長く入居してくれるなら、

ということを期待してのこと。

 

引き下げることにメリットが期待できるからこそ、

本来まるで応じる必要のない相手の請願を

受け入れてあげるんです。

 

それと同じ。

ウチで買ってもらえるなら安くしますよ、オマケつけますよ、

という家電量販店の店員と同じです。

 

もし金融機関が金利交渉に応じるとしたら、

それ相応のメリットを期待させてあげなければいけません。

 

では、なぜ長期契約の顧客や大口預貯金のある顧客は

優遇され、金利を引き下げてくれるのか。

 

返済が滞るリスクが低いため、ですよね。

 

長く返済している=安定している、とも言えるし、

長期に渡って金利をたくさん払っていることになり

融資資金の回収が進んでいる、とも言えます。

 

返済初期に金利を多く支払うシステムになっているのは

なるべく早く回収を進めるためでもあります。

 

多くの預貯金を預けている人が優遇されるのも、

当然のこと。1億円融資を受けている人が5000万円の

預貯金をしてくれていたら、実質貸付額は5000万円。

 

それでいて利息は1億円分支払ってくれる。

余分に利息を払ってくれているようなものですから、

金利を下げても利益率が正常化するだけ。

 

金融機関としてはメインバンクとして末長く付き合って欲しい

超優良顧客であるといえます。

 

1億円借りているのに5000万円預けるのはおかしい、

繰り上げ返済した方がいいじゃないか、

と思われる方もいるかもしれません。

 

住宅ローンであればその通り。

ですが、不動産投資では次の段階がありますので。

繰り上げ返済をする顧客をする顧客は金融機関にとって

どんな客か? を考えてみて下さい。

 

金融機関が譲歩してくれる相手は、安全で優良な顧客。

信頼関係を築きあげられた信用のある顧客だけ。

手放したくない、と思われるような客になることが

金融機関との交渉において最も大事なことです。

 交渉を進めていく上で最も必要なものとは?

不利な状況をひっくり返すために必要なもの

ではそれまで我慢するしかないのか、というと。

そうとも言い切れません。

外交カードを切れば、譲歩を引き出る可能性があります。

 

外交カードとは、外国との交渉時において、

どうしても受け入れさせたいことを相手に譲歩させるために

用いる釣り餌、です。

 

日本と北朝鮮との外交で、北朝鮮の拉致被害者に関して

日本はかなりの譲歩を強いられています。

明らかに北朝鮮側に問題があるにも関わらず。

 

人命、国民の安全という弱みを握られてしまっているため、

下手な強硬手段に出ることもできない。

日本は悪戦苦闘をしています。

 

このような犯罪的なことはしてはいけませんが……

(銀行の社長の孫を誘拐して交渉材料にしているようなものです)

 

合法的なことであれば、ここぞという場面で

積極的に持ち出すべきでしょう。

人と人の交渉では、厳しい姿勢を取ることも必要です。

 

先ほどの金利交渉の例に戻りますが、

有名なところでは借り換えを交渉材料に使うこと。

金利を下げてくれないと他者に乗り換えるぞ、

と圧力を掛けるのは非常に効果的です。

 

実際に他行へ借り換えの打診をして、

見積もりを出してもらうといいでしょう。

 

金融機関としては借り換えられてしまったら

予定していた利益はゼロになる。

担当者としても査定に響く可能性がある。

 

借り換えられてしまうくらいなら金利を下げた方が

合理的だと思わせることができたら勝ちです。

 

売却を検討する、というのも有効な手段の一つ。

 

売却時は早期に繰り上げ返済しても違約金はかからない、

という融資契約になっていることが多いと思います。

 

売却をすることで融資が全て返済でき、尚且つできれば

売却益も出ますよ、と証明をすることができれば、

借り換え以上に金融機関は焦ることになります。

優良な担保を抱えた案件を失うことになりますから。

 

多額の定期預金があるなら、解約の意思を見せるのも

効果がありますね。

 

このように、相手にとってどういう状況が嫌なのか、

をしっかりと考え、状況を作り出すことで、

交渉材料とすることができます。

 

相手にどうしても譲歩をして欲しいなら、

このような手段にでることも検討すべきでしょう。

 

切り札はリスクを伴う

ただし、気をつけなければいけないことがあります。

 

まず、自分が手放したくない優良顧客でなければ、

交渉材料にはなりません。

リスクのある顧客だと思われてしまっていたら、

はいどうぞと言われてしまうかもしれない。

 

また優秀な交渉材料を作り出すにも、普段の経営状況や

バランスシート、返済態度などが大事になります。

不良債権を抱えている状態で売却見積もりをしたところで、

交渉材料には使えません。

 

さらに強硬な交渉材料を使うことは、金融機関との関係を

悪くすることがあります。追加融資を受けてもらえなかったり、

もう一段階の金利引き下げに応じてもらえなかったり。

 

先々のことを考えた上で、外交カードは使って下さい。

また、外交カードを切るにしても、上手い理由付けを

した方が無難です。

 

人と人の付き合いで、心情的な面を無視することはできません。

 

交渉の結果は自分を映す鏡

字数の関係で金利交渉の例だけを挙げさせて頂きました。

 

交渉が上手くいかなかった時には、自分自身が不十分ではないか、

という視点が抜けては絶対にいけません。

 

相手のサービスが悪い、ということも当然あると思います。

しかし、相手が悪い、顧客サービスがなってない、と批判を

繰り広げて愚痴をいう前に、冷静に自分自身を見つめ直すことが

先決であることは間違いないところ。

 

自分自身を高めることこそが、交渉の第一歩です。

 

その上で、不当に評価をされている、サービスに不満がある。

その時は、他社持ち込んでみるといいでしょう。

案外、慌てて引き止めにくるかもしれませんよ。