建設業に携わっていると避けて通れないのが周辺住人との関わりです。

工事中の騒音問題から工事車両の通行問題そして完成後の関わりまで、

ありとあらゆる場面で周辺住民との交渉事が発生するのです。

本当に迷惑になることであれば誠心誠意お詫びも必要ですが、

苦情の中にはクレーマー化した内容のものも多くあるのです。

そういった類のものも真摯に対応しないと建築そのものができない事例もあり、

施主も建築業者も神経を使うのです。

 

これは新築時に起こりがちなトラブルですが、

街中や住宅地などで賃貸物件を新築する場合のお話です。

新築賃貸物件を新築する場合、

事前にその周辺住民に対する説明会を開く場合があります。

ごれは義務ではないのですが、

あとからのクレーム対策として行うことが多いです。

どのような工期でどのような建物が建ち、

どのような用途であるということを説明します。

工事期間はどこの道を工事車両が通り、

騒音の大きい工事などを説明します。

何の問題もなく納得してもらえる地域もあるのですが、

それは嫌だ!とか、それでは困るなんて苦情の出る地域もあるのです。

 

大方の苦情は事前に良く理解していただき、

ちょっとした手土産を渡せば何とかなる場合が多いのですが、

最初に町内会長やその地域の有力者に話を通しておくと,

トラブル回避になることがあります。

しかし、場合によっては金銭を要求してくる周辺住人が居るのです。

特に違法行為をする訳ではないので応じる義務はないのですが、

何の対策もなくただ無下に断ると後が大変なのです。

嫌がらせや工事妨害なんてことになると厄介です。

賃貸住宅建築だけに、後日入居者に対してトラブルが起こると大変です。

なかなか悩みどころなのです。

 

こういった金銭要求は以前既に美味しい経験をしたことのある住人達です。

例えば近隣で何らかの大規模建築物を建築された事例があり、

このときには迷惑料として一定の金銭的授受があったのでしょう。

住人は既に常習者のことが多いです。

一度味を占めた周辺住人達は「次ももらえるだろう!」と考えるのです。

中には露骨に「今度はいくらもらえるんだ?」という方もいるくらいです。

ほとんどクレーマーと何の変わりもありませんね。

 

本来は最初に金銭を提供した施主が悪いのですが、

今更そのようなことを言っても何の解決にもなりません。

ここはある程度妥協的な金額を支払うしかないようです。

法的に解決もできるとは思いますが、

後々のトラブルを避けるには致し方ないことだと割り切るべきでしょう。

多少金額は少なくても金銭を貰った以上は強く出てこないものです。

 

新築をする場合、こういったトラブルも考えられると把握しておいて下さい。

ある程度場数を踏んでいる建築会社の場合、

事前に対策をしてくれるところもあります。

また、地元密着の建築会社であれば周辺住人との付き合いもあり、

大したトラブルにならない場合もありますので、

建築会社の選定時にはこの辺の対応力もポイントになるでしょう。

 

戸田 匠