いつもコラムを読んでいただきありがとうございます。今回も、競売レポートはお休みして、最近ちまたを騒がせている都内新築シェアハウスのサブリースの破綻について、私が思うことと書いてみたいと思います。

 

私も同社さまの土地付き新築シェアハウスのセミナーを二年前くらいに話しを聞いたひとりです。新築をシェアハウスで運営し高利回りにして、高金利を借りてもまわるというのは、当時、非常に目新しさを感じました。

コンセプト

社会貢献という言葉がキーワードと記事を読みました。東京で自分夢を実現したいという地方の上京してくる女性をターゲットに仕事と住居を提供する理念。人材派遣会社と手を組んで、人手不足の企業さまに人材を送り、その会社から紹介料をもらうというもので、理念とビジネスモデル的には、非常に興味深いものでした。(いい意味で戦後の集団就職の現代版のような感じでしょうか)

設計

建築面にしても水周りを共用にして、無駄なスペースを排除、居住空間はワンルーム並に確保します。

部屋数を増やすことによって収益面でも土地が高騰する中で、収支計画を成り立たせるという説明も非常に理に適っています。

融資

地銀さま1行が融資しているということで、他の金融機関では融資がつきにくいという点

が気になり、担当者に質問しました。

「今はまだ、シェアハウス自体の考え方が広まっていないので、金融機関の理解もまだ少ないですが、シェアハウス お認知が広がっていけば、融資先も増えてくるはずです」

「全部、その地銀さまの融資なのでしょうか」

「個人属性で、地場の信金さんが個人属性、投資実績で融資をつけている事例もあります

「なんで、他の金融機関は融資してくれないのでしょうか」

「まだ、住環境面で住居と認めていないということのようです」

私は融資の面で、地銀さま1行しかないというところで、高金利では、事業性としては難しいと判断して、検討は止めましたが、もし、信金とのつながりを持っていたらもしかすると購入していたかもしれません。コンセプトは興味深く、いち企業として今後の成長が楽しみだと感じました。

その後、この会社の経営者は、前にも会社をつぶしていて、確信犯だという話も耳にしました。日本では会社を潰すと犯罪者扱いですが、米国などでは、再チャレンジする制度と文化があります。(だからこそ新しいイノベーションは生まれる土壌があるとも言えます)

経営者の方を擁護するわけではないですが、やはりビジネスモデルは斬新だったと思います。

結果的には、事業は継続されないことになりましたが、ビジネスモデルが否定されたわけでなく、急拡大が失敗の原因のように感じました。

不動産経営の本質

それも含め経営者の手腕次第なのですが、購入側は不動産投資なので、自己責任というしかありません。個人の信用を貸して、サブリースで事業者に全てお任せするというのはそういうことかもしれません。

私は競売を通じて、直接、債務返済できなくなった方、 入居者さまと対面する機会や事業を失敗し、自宅を手放した元社長とお話することが増えてきて、大家として、家賃支払いに対しての責任と快適な住居を提供する心構えが出来ました。

やはり店子さんと対面するということは、いろんな意味で関わりを持つことになります。

不動産経営の本質はここなのだと思います。

上から目線で、このシェアハウスサブリース未払い事件語っているわけではありません。

私も当事者です

実は、本当に他人事でないのが、恥ずかしながら、別のサブリース会社の破産準備当事者になっております。

約半年間サブリース賃料を滞納された上、

サブリース解約を書面通知されて、現在、破産申し立ての準備をされている案件を抱えております。

サブリースをうたい、購入して、半年間分の賃料を滞納された上に、サブリース会社代理人の弁護士から破産準備の通知が届きました。

この半年間の滞納額は、数百万円。勉強代としては非常に高額です。

競売を始める前の購入した物件です。シェアハウスとは違い、通常の一棟ものでRCと木造アパートのサブリースでした。

入居者契約もきちんと引き継げたので、現在はサブリースを上回る賃料になったので、最悪の状況は切り抜けましたが、入居付けは苦労しましたし、修繕や広告費なども投入しました。

 

販売を拡大しすぎて、入居付けする子会社のサブリース事業がまわず、親会社がずっと補填していたことは、全く共通しています。

管理会社だけが別会社化されて、まるでトカゲの尻尾切りのようにも感じます。

 

投資は自己責任

但し、犯罪行為がなければの話です。

債権者の不利益がないような正当な破産であればいいですが、

この管理会社から親会社に賃料だけが、流れ、債務だけが管理会社に残されていたような詐害行為(債務者が債権者に害を与える行為)があれば話は別です。

これは、社会的に糾弾されるべき制裁があってしかるべきです。詐害行為取消権をもって、しっかりと法的な手続きをとっていきたいと思います。

裁判もある意味、投資です。回収見込みがあるかどうか、親会社への返済を問うことができるか、親会社に返済能力があるかどうか。見極めも必要です。

 

まとめ

ひとつ大きな学びとは、投資と割り切らず、大家業としては、

直接、入居者の方と話しして、大家の顔が見える賃貸経営を心掛けていきたいということです。

 

当事者の方には、シェアハウスの運営を立て直して、

競売に築浅のシェアハウスが出てこないことを祈ります。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!!