皆様こんにちは。リスク管理大家です。最近不動産のいろいろな事件や大家さんの破産の報道を見ていると,大家って誰かが儲かると誰かが損するようになっていますよね。日本の人口は年々減少していますし,年々減って行く顧客に対して,奪い合いをしていかなければならない状況ですよね。本日は,「不動産投資で皆が幸せになれるのか?」について考えて見たいと思います。。

ゼロサムゲームとは

 経済学の用語で,ゼロは数字の0であり,サムは総和という意味です。誰かが利益を得たならば,他の誰かは同じだけの損をすることで,全体としてはプラスマイナスゼロになるゲーム理論です。

 例えば,2人でゲームを行います。1人100円を出して,ゲームに勝った人が10円を貰い負けた人が10円を払うゲームをしてお金が無くなるまで勝負をします。どちらが勝とうと負けようと1人は100円を儲けて,1人は100円を損するのでプラスマイナス0です。このような投資をゼロサムゲームといいます。一方,合計金額がプラスになったり,マイナスなったりする場合は,非ゼロサムゲーム(プラスになればプラスサムゲーム,マイナスになればマイナスサムゲームといいます。

ゼロサムゲームにはどんな投資があるのか

FX:例えばドルの価値と円の価値は相対評価であるため,円高かつドル高ということはありえません。円高になればドル安となり,円安になればドル高になります。1ドル100円から1ドル90円になった場合は,儲けた金額の総和と負けた金額お総和は同じになります。こうした外国為替相場においては,市場全体の金額が増加した場合でも市場全体の価値が上昇することはありえません。よってFX市場はゼロサム市場であるといえます。つまりあなたが1億円をFXで儲けたとすると,陰では数多くの敗者がいることになります。

株式市場:企業の価値が向上することで,株価が上がり,多くの人が儲けることができるため,プラスマイナス0にはなりません。企業価値が下がっても同様で,多くの人が損をするため,プラスマイナス0にはなりません。したがって,株式市場においては,非ゼロサム市場であるといえます。あなたが株式投資で1億円儲けても,損している人がいなくて全員ハッピーになれる可能性もあります。

仮想通貨:価格が上がり続けるなら(下がり続けても)非ゼロサム市場になります。ただし今年の初めまではプラスサム市場でしたが,最近の市場のような局面ではほぼマイナスサム市場(誰も勝てない)になります。

不動産投資:人口が増えていた時期は,市場も拡大し,全員とまでは行きませんが多くの投資家が儲かる時代もありました。この時は非ゼロサム市場であるといえます。しかしながら,人口減少時代を迎えた日本では,不動産市場は減って行く一方です。誰かが得をしたら誰かが損をする。今の不動産市場では皆が得をすることはありえません。限りある顧客(入居者)を取り合うという観点ではゼロサム市場といえますよね。もっと言うと損を人の方が多いマイナスサム市場になっているかもしれません。不動産を売買する場合でも誰がババを引くのか(損をするのか)ババ抜きになっていますよね。

不動産投資で皆が幸せになれるのか?

 結論から言うと答えは「NO」です。

 すべての人が幸せになることはあり得ません。ですが,少なくとも自分の周りの大家仲間やチームや私と関わった人達とは情報共有を行い,仲間が困っていたら手助けをしてWin-Winの関係でいたいと思っています。私の中では,ババ抜きをすることなく「不動産投資をやって良かった」と言ってもらいたいです。自分の利益を追求するだけではなく,ステークホルダー(入居者,管理会社,銀行等)の利益も考えていく事が大切ではないでしょうか?

 最後までお読みいただきありがとうございます。