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同じ金融商品でも金融機関によって金利が違う

 不動産投資をする際に、金融機関によって、貸出金利が異なることはみな様がご承知の通りです。不動産投資への融資も4.5%という高金利のローンから1%を切るような金利で貸してくれることもあります。もちろん融資時点の国債の金利などによりいろいろな条件があるのは分かります。

 でも、同じ融資商品でも金融機関によって金利が異なるのはなぜなのでしょうか?

 もちろん、金融機関ごとに経営体質や融資種別ごとの金利に関する考えの違いがあるのでしょうが、一般論として金融機関ごとに金利の違いが意味することをみな様と考えてみたいと思います。

返済できない人の分をキチンと返済する人から回収している

 その昔、独立した消費者金融といわれる業者があり、かなり高い金利で貸し出ししていました。取り立てが厳しいことから、一部では社会問題になり、法律も変更されたことでほとんどの消費者金融の業績が厳しくなりました。

 現在、これら消費者金融は当時の姿を消し、そのほとんどが大手金融機関の傘下に収まっています。

 当時の消費者金融は、個々への融資額もそれほど大きくはなかったですが、審査が早く、手軽に借入できるところが時代のニーズにマッチしていました。
決して金利は安くありません。

 ほとんどの人がキチンと期日通りに返済するなかで、当然、なにかの事情により返済できない人も出てくるわけです。消費者金融は、当然のごとく、期日までに返済できない人には取り立てを実施しますが、それでも本当に回収できなければ、損金扱いにするしかありません。

 それでは、事業として成り立たなくなるので、確率論ではありますが、一定数返済できない人が居ることを見越して、事業として成り立つ利益が出るように、金利を高く設定する必要が出てきます。

 言い換えると、返済できない人に貸してしまった損金部分を、キチンと返済してくれる人への利息で回収していると考えても良いかもしれません。

 少し話は外れてしまいますが、当時、消費者金融の厳しい取り立てと高金利が問題となり、金利上限が設けられたことによって、消費者金融の審査も厳しくなってしまいました。その結果、消費者金融から借金できなくなった人もいて、もっと金利も高く、もっと取り立ての厳しい闇金融といわれる闇業者に借りざるを得ない人が出てしまったという別の問題も発生したと聞いています。

融資先の破たんする確率で金利が決まっている?

 話を戻しますが、一般的に同じ商品(例えばアパートローン)にもかかわらず金融機関によって金利が大きく異なるのは、その金融機関が貸し出ししている相手がどれくらいの確率で破たんする可能性があるかによって決まっていると考えても良さそうです。

 ゆえに当たり前ではありますが、融資審査の厳しい金融機関は金利が安く、逆に融資審査の甘い金融機関は金利が高くなるのです。

 例えば、2つの金融機関を単純計算で比較して考えてみます。
一方は金利4.5%でA銀行、もう一方は金利1.2%のB銀行として、融資総額は両機関とも1兆円とします。

 融資先全員がキチンと返してくれれば、A銀行には、年間450億円の利息収入があります。一方B銀行は年間120億円です。その差330億円です。

 A銀行は、年間330億円分程度焦げ付いて損金となってもB銀行と同じ収入を得ることになります。

 つまり、それだけの返済ができない人が居ても経営としては問題ないようにするために金利を高く設定していることと考えられます。

 最近シェアハウスの30年家賃保証のサブリースで話題になった、某銀行ですが、審査は早く、金利が高いことで有名でした。つまり、それだけ多くの融資先の破たんの確率を高くを見越していることから、金利が高かったともいうことができます。

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根本 伸之