皆様こんにちは。リスク管理大家です。今年もまだ1ヵ月半しかたっていないのに投資や不動産で大きな事件が次々と起こっていますね。かぼちゃの馬車事件や仮想通貨の大幅続落,NEM流失に加えて,株価の乱高下,まさに今まで蓄えてきた資産が一瞬でなくなるような事件が目白押しです。本日は資産を守るために,私たちはどう対応したらいいのか,リスクマネジメントの観点からお話したいと思います。

自己責任型の時代へ

 今から少なくても10年以上前は事業を行うにせよ,投資を行うにせよ「結果の平等」というものがあり,個人や企業は,国という“傘”に守られていました。しかし今の時代は「機会の平等」です。今の日本は,様々な規制が撤廃されて,個人や企業は何をするにも自由になってきました。その代わり,結果は保証されていません。私たちは,自分のやったことに対して自己責任を負わなくてはなりません。

 このような時代の中で,自分が判断を間違えれば我々投資家は,あっという間に淘汰されます。そのためには事前にリスクを特定,評価し対策を立てておく必要があります。

 今回は今まであった経済事件の中から楽待編集部でも特集で取り上げていた「かぼちゃの馬車」事件について結果論になりますが,我々がかぼちゃの馬車に投資した場合どのようなリスクがあったのか考えて見たいと思います。

リスク特定

 リスク特定とは,あなたが守りたい事柄について,ハザード(危険要因)の洗出しをする作業です。ここでリスク特定を行うと

空室リスク:かぼちゃの馬車では,サブリース契約を結んでいるので空室リスクはありません。ですがこのサブリースが最大のリスクでした。

サブリースのリスク:サブリース契約では保証賃料を設定していますが,契約書の中で経済情勢の変化により家賃の見直しが明記されていることが多いです。また契約書に明記していなくても,サブリースは借地借家法が適用されます。つまり,長期賃料保証型のサブリース(例えば30年間毎年同じ保証賃料を払いますといった契約書がある場合)であっても途中解約も賃料値下げもできるという大家にとっては大変な不利な契約です。

サブリース会社倒産のリスク:サブリース会社が倒産すると30年一括契約とうたっていても,すべて反故されます。

高金利のリスク:スルガ銀行がスマートデイズと提携してかぼちゃの馬車のアパートローンのほとんどを引き受けていたため,サブリースを解除されると高金利のため借入返済ができなくなります。

リスク評価

 リスク評価は以下の4つに分けられます。
①リスク保有:リスクを保有してもよい領域(何もしない)
②リスク低減:発生確率,被害規模を低減させる領域
③リスク回避:リスクレベルが高くその改善策がない領域,不動産物件に投資するかどうかの初期判断の時に採られる対策(投資をやめる)
④リスク移転:被害規模が大きく発生確率が小さいリスクで,保険等が対象

ここでリスク評価を行うと

サブリースのリスク:以前のコラムでも書いていますが,サブリースは,大家にとって超絶不利な契約です。どんなに契約で縛っても,その契約が無効であるとの判決が出るのであれば,契約書自体の意味をなしません。この場合はリスク移転もできないので,リスク回避(サブリース契約は行わない)するしかないと考えます。

サブリース会社倒産のリスク:スマートデイズ(サブリース会社)の経営状況や評判を確認してみて判断するしかありませんが,評価としてはリスク保有(なにもしない)かリスク回避(投資を行わない)しかありません。

高金利のリスク:ここが一番のポイントですが,高金利で借りるリスクの大きさを考えるとリスク削減しかないかと思います。スマートデイズとの契約の内容ははっきりしませんが,金利の安い銀行から融資を受けることができれば,サブリースを解除されて空室率が高くなっても自己破産は回避できる可能性があります。

リスク対策

 結局,ここでの一番の問題点はサブリースのリスクでしたので,対策としてはリスク回避(投資を行わない)になると思います。

 このかぼちゃ馬車に限らず投資を行う場合には,リスク特定やリスク評価をもとにリスク対策を行ってみてはどうでしょうか?あなたの資産を守る一助になります。

 最後までお読みいただきありがとうございます。