みな様、根本伸之のコラムをお読みいただき誠にありがとうございます。

 賃貸不動産経営をなされている投資家の中には、プロパンガス会社に設備を取り付けてもらっている方も多いことでしょう。特に一棟ものマンションやアパートではプロパンガスにすることで、建設費を節約できることが可能になり利回りを向上させることが可能です。

 事実、私もプロパンガス会社に一部の物件の設備をお願いしております。

 それだけで数百万円の設備費が安くなることが最大のメリットです。その上、故障した際にはプロパンガス会社が無償または格安で修繕してくれます。

 都市ガスと比べると、初期コストも運営コストも安く済むので大家としてはうれしい限りです。

 もうご存じの方もたくさんいると思いますが、プロパンガスは、入居者のガス代金が都市ガスに比べて高価です。かつ設備費もガス料金に上乗せされていることも多いので入居者にとっては毎日使うガス代金が、高いことになります。

 既に、多くの入居者の間でこのことは常識的に知られており、プロパンガスのマンションと言っただけで、入居付けに不利になることや、退去の理由になる可能性も出ています。

 また、昨年の法改正により、ガス会社は利用者に対して大家との契約内容を含めてガス料金の明細を開示する必要が出てきています。

 新築時にガス会社に設置してもらった設備の料金をガス料金に転嫁している場合は、入居者からのクレームにつながる可能性もあります。特に、ガス関連設備でないエアコンやインターフォンなどの設備については入居者を納得させるのは難しいと考えます。結果的に家賃の値下げ対応になってしまう可能性もあります。

 また、ガス会社によっては、大家の知らないうちにかなりの高額なガス料金を請求している場合もあるようです。

 大家さんは、ガス会社とよく連携をとって、クレームにならないような対応が求められます。

 但し、入居者に対するプロパンガスのメリットもあります。それは都市ガスに比べると災害に強いことです。大きな震災があると都市ガスが一斉に止まってしまいますが、プロパンガスはプロパンガス置き場にガスボンベがあるので必ずしもストップしません。
 また、ガスの火力が強いのもメリットです。飲食店などのテナントでは、あえてプロパンガスにすることもあり、大規模な料理をする上ではプロパンガスは欠かせません。

 一般に、学生などの一人暮らし世帯で安い賃料のアパートやマンションは価格に敏感であることから、ガスも都市ガスやIHコンロを好まれるようです。

 大家としては、初期コストだけでなく、入居率や入居の決まりやすさも重要な指標です。プロパンガスは決して悪いものではありませんが、大家として賢くガス会社とお付き合いすることをおすすめします。

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根本伸之