こんばんは。地主の婿養子大家です。今日、見てきた一棟ビルですが買付を入れることにしました。指値交渉があるので、契約できたらまたご紹介します。

さて、初めてのコラムに購入の実例を記載いたしましたが、それ以降は仲介業者についてばかりでしたので、今回は売却事例について赤裸々に語ります。

物件のスペックについて

【購入時】平成22年12月 ※ここ大事です。次回。コラムで特集します。

価  格:13,000万円

賃料年収:約1,400万円

場  所:神奈川県

駅  歩:5分

構  造:RC造5階建てエレベータ(EV)付き

築 年 数:約24年

表面利回:10.7%

 

【売却時】平成28年8月 ※保有期間約6年

価  格:17,000万円

賃料収入:約1,400万円(携帯アンテナ収入含む)

表面利回:8.2%

 

売却理由について

検討している物件の仲介担当者に「売却理由」を聞いたことがありますか?

私は、必ず確認します。

すると、資産整理とか管理しやすい物件へ買い替えするとか言われませんか?

それ、だと思います。

私の例で説明します。(売主の売却動機については、次々回のコラムでも書きたいと思います。)

【私の表向きの売却理由】

・資産整理

・自主管理しやすいエリアへの買い替え

私の本当の売却したい理由

・原因不明のEVピット内への浸水(大雨時の雨水流れこみと推定)

・EV部品供給停止→いつかはフルリニューアルが必要(見積額300~700万円)

・アンテナ基地局が撤退するのでは?(契約から2年経過しても着工しない)

 解約すると、年間144万円の収入ダウンにつながる。

・自分ではどうしようもない外的要因で建物が既存不適格になる可能性がある

 →発生した場合、資産価値が激減し、融資がつきにくく(売りづらく)なる

・そろそろ大規模修繕の時期(屋上・外壁ともに15年以上経過)

不動産取引の肝

私の場合、上記が本当の売却理由でした。もちろん、私は仲介会社には売却開始する前にすべてお伝えしました。(後のもめごとを避けるため)

しかし、買主にどのように説明したかは不明です。

私の予想では、嘘ではないけど本当ではない形で説明していると思います。買主も事業者であるため、説明を受けたうえでリスクを納得して買ったとみなされるように。

ここが、不動産取引の怖いところだと思います。

大家は事業者なので、重大な重要事項の説明がない場合は、重要事項説明義務違反がありますが、ある程度説明を受けたものに対しては、文句がつけれません。なぜなら、どんな不動産も将来何が起きるかはわからないからです

購入する場合、どんな物件でも、新築物件でもない限り、様々なリスクと向き合わなければいけません。それらをできる限り想定した上でも大丈夫な物件しか購入してはいけません。

もう一度言います。仲介に頼るでもなく、だれに頼るでもなく、出来る限り自分で何度も大丈夫か考えてください。

最初から利益を生むことが確定している不動産を理由なく手放す人があなたの売主であることは極めてまれです

強いて、その可能性があるとすれば、

①相続

②転売による利益確定

③任意売却や競売

④ガラボロ物件のオーナー(何も考えていない人)

⑤自己使用で使っていた家・事務所・店舗を出る自己使用物件

これらは、売却理由が不動産になく売主にあります

戸建投資であれば①③⑤

アパートマンションは①②③④⑤が該当しますかね。

上記が売却理由として明白でない限りは、絶対に自問自答を繰り返してください。

「売主は、私が買いたい魅力のある物件をなぜ売りたいのか。。。」

私の売却について

私は、大成功だったと思っています。

売却シミュレーションをしたら、今回の売却額17,000万円は、売らずに5年間保有後に13,000万円で売却するのと最終収益が同じくらいでした。

結果的に、引き渡し後の一年後には、私が懸念していたアンテナの撤退と既存不適格が発生しました。アンテナ撤退により、買主の購入表面利回りは7.4%となり、さらに既存不適格になったことにより私見では売却時には10,000万円以上では融資が付きづらいのではないかと思います。

仮に、市場が高騰していなくても、おそらく売却していたと思いますが、その場合、半分成功、半分失敗という結果になっていたでしょう。

やはり、売却成功の一番の方法は一つしかありません。

それは、

相場が高い時期に売却する

ことです。

そして、売却に失敗しない方法は、いろいろ思い浮かびます。

①正しい仲介会社選び

②相場の低い時期に売らない

日頃から、物件から出てくるシグナルを見落とさないこと

などなど。③については、また、「自主管理大家コラム」的なもので詳しく私見を述べたいと思います。

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

次回は、平成21年度・22年度に物件を買った人!

次々回は、売主の売却動機について、書きたいと思います。