投資家の背中を後押し

こんにちは。築古大家トムです。

不動産投資のブームが過熱しています。

「あなたも今すぐアパート・マンション経営を」。

テレビでも、新聞でも、ネットでもこんなCMが飛び交っています。

各社が競うようにこれだけの広告が出回るということは、それだけ需要がある、需要を掘り起こせるということなのでしょうか。

私の身近なところでもアパート・マンション経営を真剣に検討している方が何人もいます。

特に将来の年金生活に不安を抱える引退間際のサラリーマンには退職金を元手に始められる魅力的な事業と映るようです。

不動産相場が高値で推移していることも、ある意味新規参入の不動産投資家の背中を後押ししているのかもしれません。

一度は立ち止まって

ここで私が思い出すのは10年近く前の不動産市況です。

失われた20年といわれた暗い時代。

当時、不動産投資にたまたま興味を持った私は都内の空室の区分ワンルーム物件を取得して、賃貸ビジネスを始めました。

築40年近く、駅に近いわけでもなく、これといったセールスポイントがある物件ではありませんでした。

リフォームをして、とりあえず賃貸管理会社に入居者付けを託しましたが、その時の担当者の言葉は今も耳に残っています。

「人口の減少で東京ですら家が余ってきています。家賃設定を柔軟に考えないと入居者付けが難しいですよ」。

実際に周辺相場に合わせて家賃75,000円で出しましたが、数カ月間反応なし。72,000円に値下げしても、アタリが乏しく、値引き交渉に応じてようやく68,000円で入居が決まりました。

この間、管理費や修繕積立金の持ち出しが続き、不動産投資の先行きに不安を抱いた苦い経験があります。

今は不動産投資のメリットばかりが誇張され、入居付けの難しさという根本的なデメリットが見えなくなっているような気がします。

ブームの中にあっても、一度は立ち止まってマイナス思考で考えてみるのも必要かもしれません。