入居者の突然死が起きたとき。

こんにちは! 埼玉サラリーマン大家です。

2日前のコラムから、3棟目アパートで起きた『入居者の突然死』についてお伝えしています。昨日のコラムでは、権利関係の処理から部屋の原状回復までの過程でしたね。

事件性の無い自然死であったこと、発見が早く遺体の損傷も無かったこと、などから早期に原状回復工事完了までたどり着きました。

 

復旧費用も全部で10万円台でしたから、普通の原状回復費に毛が生えた程度です。全ての壁紙と床材の張り替えを実施して、ハウスクリーニングを入れた程度ですが、見栄えはピカピカになります。

 

遺体発見までの時間が短いと異臭もありませんので、においを除去する費用もいりません。特殊清掃費用もいりません。通常の原状回復費とそんなには変わらないのです。

少しだけ業者さんが嫌がるので、いつもより支払う額を少し多めにしてあげたほうがいいかな?というくらいです。あとは交渉次第でしょう。

 

事故物件のデメリット。

原状回復工事が終わったら、次の入居者獲得に向けて募集を開始することになります。ここからが本番です。

 

入居者が死亡した部屋を貸し出すことになりますから、心理的瑕疵があると判断されて事故物件の扱いになるのかどうかが焦点になるでしょう。

 

事故物件だとなれば、告知義務が発生します。

入居を希望する方に対して、過去の事件や事故のことを伝えなければならなくなるので賃料を大幅に下げることになるでしょう。

 

また、この物件を売却をするとしたら、事故物件であることを告知することになるので安く買いたたかれることになります。つまり、それだけ物件の価値が目減りしたことになるわけです。

 

賃料は下がるし、物件の価値は下がるし、、、
まさに、踏んだり蹴ったりです。

事故物件になることは大家にとっての最大級の懸念事項ですから。

 

今回のケースでは事故物件にあたるのか。

さて、今回のケースに戻りましょう。

部屋の中で入居者が亡くなっていたわけではありますが、事件性の無い自然死でした。そして、発見までの期間も短かったので遺体の損傷もありません。

ただし、部屋の中で亡くなったことは事実です。

 

このケースでは、事故物件となるのでしょうか?

 

実は、これには明確な答えがありません。
現場判断でケースバイケースで対応しているというのが今の現状なのです。

 

心理的瑕疵とは、それを知っていたら買わなかった!というほどの隠れた事象があることを指します。そんな場合は、告知義務があるという定めがあるわけですが、、、これでは解釈次第で適用範囲が異なってしまいます。

 

凄惨な殺人事件が起きた場合などでは、誰もが心理的瑕疵にあたると判断するでしょう。でも、ただの自然死だった場合には判断が分かれるところです。

法律に明確な文章での規定が無いので、グレーゾーンとなっています。裁判で争われたこともあるのですが判例も様々です。

 

それでも、現場では何らかの判断をして運営していかなければなりません。多くの不動産屋がしている対応方法は以下となります。

 

・凄惨な事件・事故 → 告知する
・自然死で発見が遅れて遺体の損傷が激しい場合 → 告知する
・通常の自然死で早期発見された場合 → 告知しない

 

という感じです。

 

自然死でも、発見が遅れて異臭が発生するレベルになってくると心理的な瑕疵と判断されてしまいます。早期発見の場合では、心理的瑕疵とは捉えない不動産屋が多いようです。

ただし、これも明確に適法かと言われると微妙なところです。
グレーゾーンという感じが近いでしょう。
ただし、現場ではこのルールに沿って動いていることが多いです。

(地域によっても異なるかもしれません)

 

 

ですから、今回の私のケースでは事故物件には当たりませんでした。告知義務はないと判断されて、通常の家賃よりも少し低いくらいの金額で募集を出すことになりました。(管理会社にお任せでしたが)

ただし、一応はお伝えすることが必要だと思うので、入居の意思がある方にはやんわりとお伝えしました。やっぱり、あとで知ったら嫌かもしれませんからね。これは、どっちが正解とも言えません。お金のことだけを考えれば、伝えない方が得なのでしょう。

 

結果的には、無事に入居者が決まりました。
他の部屋の入居者の退去もありませんでした。

まぁ、自然死ですから当然なのかもしれません。
でも、私も初めてのことでしたから不安でした。

 

自然死であれば、そんなにインパクトは大きくありません。
生死に関わるという精神的なストレスは大きいですが、金銭的なダメージは最小限で済むというのが実感でした。

 

大家ができる対策。

ただし、発見が遅れたり、自殺だったりすると、、、金銭的にも大きな影響が出ます。できる限り、そんなことは回避したいのが本音です。

 

対策としては、

・入居者の年齢に一定の制限をかける
・できるだけ社会とつながっている方を入居させる
・共用部の清掃など、大家が物件に頻繁に足を運ぶ
 (少しでも異変を察知しやすくする)

 

ということくらいでしょう。

昨日のコラムでも書いたように、もう少し力がついたらご高齢の方が入居できる仕組みづくりを検討したいとは思っていますが、、、まだ力不足です。

 

孤独死に対応する保険も出ましたが、原状回復費用と一定期間の家賃減額分を補てんしてくれる程度です。掛け金からすれば、微妙な線でしょう。

 

 

どれも根本的な解決には至りません。

 

 

でも、それが不動産投資なのです。

そのリスクを受容して利益を出すしかありません。リスクを低減させるには、複数の物件を運営していくことで分散をはかるしかないでしょう。

 

事故が起こる確率よりも儲かる確率の方が高いと思える物件を増やしていくことで、結果的に儲けていくのが不動産投資です。

このリスクを完全になくす対策はありません。

 

それでも、儲けることはできるのが不動産投資というものなのだと思います。

 

今日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。