こんにちは!キム兄ィです。前回は新築物件のメリットについて述べましたが今回はデメリットについてです。

 

【新築物件のデメリット】

 

新築、特に建売の新築は業者さんの利益がたっぷり乗っかっており、業者さんの土地探しから建築計画や各種申請など手間賃も含めた価格で販売されています。

 

 従って金融機関から見れば担保割れしているケースがほとんどで、足りない分は購入者の属性でカバーしています。例えば担保評価8000万の物件を1億で販売し、1億融資する場合2000万分は属性で融資していることになります。言い換えると8000万の値打ちの物件を1億で買うわけですから購入した瞬間に2000万の含み損が発生します。

 

 これでは法定耐用年数まで融資期間が延びてもあまりキャッシュフローは出ないでしょう。満室時の家賃収入から銀行に返済する割合は60%を超えるケースがほとんどで、なかには80%を超える事例も聞いています。これに固定資産税や管理、原状回復費もあるので少し空室が出ただけで赤字転落です。できれば40%以下に抑えたいところです。

 

 また満室経営を維持できてもキャッシュフローは少ないので次の物件を購入する資金を貯めるのに時間がかかります。信用棄損しているので属性が良くてもある金額を超えると融資を引くことが困難になります。物件ごとに法人を作って他の金融機関から融資状況を見えないようにして物件を増やしている人もいますが、建売の新築ばかりでは資産より負債をどんどん増やしている行為となります。

 

 1物件1法人の手法で物件を増やしている人もマイナンバー制度が進捗していくと、いずれ金融機関にバレることでしょう。この対策に困っている知り合いの大家さんを何人も知っています。

 

 よく新築物件投資で短期間で家賃収入5000万!とか1億!…などと謳っている業者さんや大家さんもいますが実際に手残りがどれくらいあるのか疑問です。また返済割合が多いので、いわゆる“デッドクロス”…帳簿上は黒字でも手元のお金はマイナスになる時期も早く訪れます。

 

 これに家賃保証、いわゆるサブリースで契約すると「満室時でもどんなに空室が出た時も満室時家賃の80%を30年保証します」というような内容で一見良さげですが現実的にはありえない話です。ある時期になると必ず家賃の見直しがあり、ここで合意しないと契約打ち切りになります。そもそも30年間その会社が存在し続けるかも疑問です。

 

 「カボチャの馬車」の件はこれの典型ですね。建築で儲け、管理でも儲けてオイシイところは全部持っていく手法です。新築ならよほど立地が悪い場合を除き、家賃さえ適正なら満室にすることはそれほど手間も時間もかかりません。サブリースはむしろ中古で客付けが難しい物件でかつ忙しい人こそ活用するべきでしょう。

 

 また建売の新築はどうしても標準的な仕様、言い換えると平凡で無難な仕様になりがちです。新築時は洒落た造りと最新設備を誇っていても5年、10年経つと陳腐化していき、ライバル物件と差別化しにくくなっていきます。

 

 長期間競争力のある物件を新築するには土地から仕入れて市場調査してコンセプトを明確にし、できるだけ建築コスト、管理コストを抑えた物件を企画する必要があります。私自身、東京で良い土地を安く仕入れることができ新築を企画する際に、単なる新築ではすぐに陳腐化するので何か特徴をつけようと思い調査した結果、ペット専用のアパートに仕上げることにしました。

 

 「ペット可」ではなく「全員イヌかネコを飼ってくださいよ」というアパートです。いろいろなペット用の設備だけでなく、ペットを意識したクロスやフローリング、コンセントの位置まで建築会社さんの担当者と綿密に打ち合わせ、風呂やキッチン、トイレその他の建築資材もノーブランドでも高品質のOEM品(original equipment manufacturer:他社ブランドの製造品)を導入してコストを抑えることができました。竣工以来、空室が出てもすぐに埋まる優良物件で運営できており、安定したキャッシュフローを生んでくれています。

 

 自分の新築物件の話は詳しくは別の機会に譲りますが、自分で新築を企画する場合、手間や時間だけでなくいろいろな経験や知識も必要です。建売の新築やサブリースを全否定するつもりはありませんが自分の状況を考慮し長期間に渡る投資戦略を立て、買う順番を意識した不動産投資を強くお勧めします。