20万円が9,600円になる不思議な世界

不動産の売買の時たいてい司法書士の先生のお世話になる。(資料はないが自分で登記する人は2%ぐらいだとも)
資格のない私ですが 自分で不動産登記を行ってきました。(15回ほど)。
素人のプロ」(?)が体験した不動産登記の不思議世界が今回のテーマです。
(「この効果・効能は個人の感想であって……」のごとく「但し書き」を守って正しくお読みください。)
 
具体例
司法書士が20万円とした見積もり案件を自分でやったら9,600円で登記完了できた。

#友人の相談を受けた事案。開発不動産屋が4戸の建売完了後に「私道部分をタダであげるから4人の共有にしなさい。」と言われた。リーダー格がいなくて進んでいないとの事。登記の見積りは20万円。 「絶対に急いで登記しないとダメ!」と言うアドバイスで関わってしまった私がすべてをやる羽目になった。結果は9,600円(登録免許税のみ。一戸あたり2,400円)

☆コンプライアンス重視の「楽待」さんです。
私はお金をもらわずに他人の「本人申請」の書類を作ってあげただけ。ノープロブレム!念のため!
(なお、見積りと大きな開きが出たのは、「共有者4名」、「公衆用道路」などが関係と思われる。)

司法書士の先生はエライのです。

   司法書士先生の社会的ステータスはとても高い。契約決済の場で安全性を担保するためにとても重要なお仕事である。そのために高い報酬が認められている。
何より資格試験がとんでもなく難しい。
(なんや そっちかいなとツッコミがあるかもしれませんが)
弁護士の司法試験とあまり変わらない範囲のレベルであり、根抵当権などは弁護士などより高度な知識と理解が求められる。合格率はわずか3%(司法試験は20%代。合格者600名程度(司法試験は約2000人)  超、超ムズイ!
昔は「登記」だけだったが、「簡裁の訴訟代理・成年後見制度・ADR」と業務が拡大されて活躍の場が広がっている。私も登記以外ではよく相談に乗ってもらっている。
私はケチを徹底させるために「本人申請」を勧めるのではないですが、結論は後にします。

めんどくさそう。それより嫌われそう。

 
まず現実に「本人申り請」などできるのかと考える人も多いはず。
例えば「相続登記」は面倒なだけで時間をかければ誰でもできる(赤の他人がいないから、もっとも相続人間の合意のほうがもっと大変になる可能性大でしょうけど(笑))
 
売買の時(売り主・買い主のどちらかの立場でも)の場合
契約がうまくいった。仲介不動産屋さんに
「ありがとうございました。でも登記は自分でしたいんですが、、」
「かまいませんよ。知り合いの書士の先生にお願いされるんですね」
「そうでなくて本人申請の形で私が自分でしたいんですが」
「それはだめです。取引の安全を確保する必要があります。わが社では認められません。」
 
   みたいな感じで100%断られます。(鬼畜扱いされることも)
はじめの頃は「決して迷惑をかけないこと」、「登記の効力上 心配ないこと」の理屈を言ったこともありますが、今や私は悪人(悪魔)になってしまったのでしょうか?
「理解してもらえず、だめなら今回の売買キャンセルします。」
「ちょっと待ってください。上司とも相談します。」となりますが、その日の内か次の日にはオーケーしてもらえます。(これに例外は1度もありませんでした。)
 
  ただし まだ問題があります。不動産屋を説得しても売買には「相手」があります。
私が「本人申請」といっても登記は「権利者」と「義務者」の共同申請が原則です。  私が買主(または売主)であっても取引相手は司法書士を立てます。(司法書士のみが「双方代理」を許されるのですから)  だから相手の司法書士との打ち合わせが必要になります。
嫌がられることを必至です。(すみません)
 
☆まれに私と先生とで法務局に仲良く 私の運転する車で行く場合もありました。
☆しかし、たいていは司法書士の先生が「私の方で申請書を作るので任せてもらえないか)と言ってきます。
 
オフレコにすべきかもしれませんが、「5千円、1万円だけでも良いので 、、、」と落ち着くことは多いです。( 私は全く何も作らず、法務局にも行かなくてよいことになります。負担すべき登録免許税を除く。)
 

# この内容が私の文のヘタさを引き算してもわかりにくい人は「登記DIY」はやめましょう。また私はヤカラではありません。(前のコラムでヤクザのことを書いたので?) 先生は法律のプロだからこそ「代理申請」を強制できないと言う基本原則を伝えたいのです。)

銀行さんは説得できない。

  賢明な方は気が付かれたと思いますが、登場人物に「銀行」(金融機関)が出ることも多いはずです。
抵当権設定(ローン)がある時たぶん「本人申請」は無理でしょう。言ってみるだけ 時間の無駄と考えています。(彼らの頭は一番硬いので)

私がすべて「本人申請」できたのはほとんど「格安物件」で「現金決済」であったこと、お世話になったのは「日本政策金融公庫」だけだったからです。「公庫」さんは「自分でされるんですか!」程度で (根)抵当権設定も全く問題なくできます。(ちなみに、ここは登録免許税さえ不要なんです。太っ腹 !知ってました?)

知ってますか?法務局の相談窓口。(びっくり低姿勢)


法務局には登記相談窓口があるのをご存知ですか?
  素人が書士先生なしに登記するのに親切に相談に乗ってくれます。(最近は「予約相談」の形になって、突然に行くと逆に不便になっていますが、)
私も利用します。自分で「登記申請書」を作って「添付書類」と「登録免許税」のチェックをしてもらうためです。(5分以内にするように心がけています。)
 
ある時、前のおばちゃんに 相談員が丁寧に説明しているのが聞こえました。
「お母さん、ショユウケンイテン(所有権移転)と言うのはねぇ…」
 
そんなレベルから説明しているから話が進まない。私がびっくりしたのはその後。長々と説明しても理解できないお母さんに困ってしまったのだろう。相談員は
 
「こういう事をしてくれるのに司法書士と言う方がおられるのはご存知ですか?勘違いしないでください。決して司法書士に頼め!と言ってるんじゃないんですよ。私は何度でも説明しますが…もし、もし分かりにくければと、、、」
私がその丁寧さに感動して (?)自分が長く待たされていることを忘れて 耳をダンボにしていました。公務員(相談員)の立場だと登記申請といえども本人が同意しないのに代理(司法書士)を強制するような発言はクレームの対象になるのでしょうか?
「おばさん何もわからんかったらケチらんと司法書士に行かんかいな」と心の中で私は代弁してあげました。
 
司法書士に任せっきり、それって危なくないですか?(思考停止)
 
法律DIYの本質はお金の節約では無いんです。
司法書士の先生に任せっきりで 何も理解できていないなら、登記する意味があるんだろうか?
(申請書や登録免許税の知識は不要にしても。) 単なる売買であっても登記をすることによっどんな効力はあってまたは無いのか?  抵当権設定なら その意味と将来生じる可能性について理解できていないとしたら。もっと複雑な登記ならその登記されている法律行為の意味を知らなければ何の意味もないのではないだろうか?
 
それが高いお金を払ったからよけいに「思考停止」になっていないかという問いかけです。(私がそうでしたから) せめて登記をお願いする機会に 先生に全ての疑問をぶつけてみませんか?
先生はプロです。きっと素人にわかるように教えてくれるはず。「任せておけば良い」と言うような態度の先生には二度と仕事を依頼しないでしょう!
これが今回のコラムで伝えたかったことです。
その上で申請上の書き方そのものよりも、登記の理解に必要な「権利者・義務者の区別」(印鑑証明証・実印が理解できます。)「登記の対抗力」の意味、我が国の登記には「公信力がない」などにもちょっと興味があれば「法律DIY」(自分で登記)してみませんか?
 
最後に「よい子はマネしないでね」的 申請書の作り方

パソコンどころかペンも使いません(ハサミノリコピー機は必要)

1-申請書の雛形の用紙を法務局でもらう。
2-添付書類を集める。申請書に必要な事項の部分をコピーする。そのコピーの字をカットしてもらってきた用紙に貼付けてそれを再コピー。これで申請書完成。(書くことをしてないのでミスはゼロ!?)
3-登録免許税の計算は相談員にチェックと見せかけて計算してもらう。
4-ミスや失敗があっても法務局は「補正」するように電話してきてくれるので心配なし。(交通費以外の実害なし。)

くれぐれも、絶対に真似をしないでください

長文読んで頂いてありがとうございます。