◆時はバブルのとき

 松任谷由美の曲が流れるに相応しいスキーリゾート地の一角に、わたしの叔母は別荘を持っていました。1990年代、中学生だったわたしは、両親に連れられ、休みになるとスキーをしたり、山にハイキングをしたり、別荘を拠点として活動していました。もちろん、従兄妹も友人らを連れてきて、誰かしらバカンスでその別荘を利用していました。

 

◆しかし、時は過ぎ、、、

 しかし、わたしも含めて周りの人も生活環境が変わり、別荘からも足が遠のき、叔母だけが避暑地としてその別荘に帰り、冬の時期が近くなるとわたしが迎えに行き最寄の駅まで送り、都会に戻るような生活をしていました。そして、わたしたち家族がときどき利用するようなパターンでした。

 

◆叔母が別荘で死んでる 

 ある年、紅葉が落葉にさしかかるころ、週末に母とわたしはいつものように別荘を訪れ、叔母が帰る仕度の手伝いをしていました。そして、母とわたしは来週末、また来るね。と約束し、叔母を一人別荘に残して、家路に戻りました。

 叔母は病弱だったことも有り、父親が何かを感じて別荘を訪れました。すると、風呂の方から音がしていたので、風呂好きな叔母が入っているのだと思っていたそうです。しかし、小1時間しても、出てこないため、風呂を覗いてみると、風呂に入ったままの状態で叔母は亡くなっていたそうです。

 

 話をよく聞くと、築20年は経つようなあまり新しくない別荘(ちなみに、温泉が通る管は鉱物が付着して、一般の水道管より寿命は短いようです)だったので、水が上から流れ出ていたようです。そこにたまたま水道屋さんが通って、気を利かせて外にある水道の元栓を止めてくれたそうです。そうなると、水は止まり、温泉の源泉が流れたままの状態で、熱湯がずっと浴槽に流れっぱなしだったようです。そういうことから、遺体は臭いも含めて想像を絶するような状態だったようです。父親は第一発見者ですので、警察を呼び事情聴取されさまざま会話する中で、別荘地での孤独死はよくあることなのだそうです。

 

◆片付けのために別荘に行った

 しばらくして、わたしも従兄妹とともに片付けのため、その別荘に訪れました。まだ、独特の酸っぱい臭いが残っており、遺体を運んだ痕などその時の生々しさが残っていました。そしたら、玄関先を掃除していると、その別荘の前を老婦人らが談笑しながら通りかかりました。鳥がさえずる自然がたくさんのこの別荘地はとてもいいところだと言いながら・・・。この方たちも別荘の購入を検討でしょうか。叔母の死を経験したわたしは、とても別荘は購入する気にはなれません。本日も最後までありがとうございました。