元資産税課職員KSです。
今回は自分が課税される立場だと気になる、固定資産税の課税ミスの存在についてふれてみたいと思います。

身もふたもない話ですが、人間が処理をする作業なのでミスはどこかで必ず発生します(ただし確率は極めて低いのでご安心ください)。
問題はそのミスがどういう性質のものなのかで、納税者の納得感が大きく変わってくるかと思います。

課税ミスが発生する原因

既に述べたように人間が処理するものなので、課税ミスを完全に無くすことは不可能です。
もちろん業務フローとして、課税ミスは限りなくゼロにするようにさまざまなチェックをしてはいます。
民間出身で費用対効果というか利益ベースの考え方になっていた私としては、重大なミスが防げればいいのでそこまでチェックに時間をかけるのはむしろ人件費の無駄だと思っていたぐらいです。
それでもミスは発生するもので、よくあるパターンとしては以下の2つでしょうか。

【システムへの入力ミス】

たぶんこれが一番多い原因かと思います。
家屋を評価する際のシステム入力や、所有権移転などの所有者情報変更入力の際などで、どれだけ検算をし、ダブルチェックをし、システム的なデータチェックをかけても、防げないミスは必ずあります。

もうこれをくらって多く課税されてしまった人は運が悪いとしかいいようがありません(税額が少なくなるミスもあります)。
まれに特殊なケースすぎてシステムが対応しきれてなかったとか、バグにあたってしまうという場合もあります。

【職員の資質によるミス】

正確な課税を行うためには地方税法や固定資産評価基準などのさまざまな知識が必要です。
固定資産税の課税を行う地方公務員は、例えば5年などの周期で異動が発生していて、固定資産税業務の経験が浅い職員が課税業務を行っているということがたくさん発生しています
経験の浅い人には経験豊富な人がフォローできる組織体制が整っていればよいのですが、タイミングによっては組織がそれどころではない状態になっているという悲惨なことがあります。
そんな時には地雷が埋まっています。

また、私が一番良くないと思っていたこととして、古い時代に評価された物件や、古いタイプの人(つまりはみんなが想像するようなやる気のない公務員像のおっさん)の評価した物件はひどい場合があります。
その人が楽をするためにいいかげんなことをしたり、やるべきことをやっていなかったりということが数多く発生していました。
そういう人が評価し、他の人のチェックが十分にされていないと課税ミスにつながりがちです。

今はそういう人は減ってきた傾向にあるようですが、そういう人を完全にいなくすることもまた無理な話です。
公務員は民間よりもそういう人をクビにする難易度が高いので、いろんな部署から追い出され続けるお荷物枠のような職員も一定数存在しています。

もし自分がこういう原因の課税ミスにあたってしまったらとても許せるものではないでしょう。

納税者側の課税ミスへの対処方法

納税者が課税ミスを発見したらそれが正される制度は存在します。
明らかな課税ミスであれば問い合わせれば直ちに税額更正と呼ばれる処理が行われ、間違っていた年数に対して可能な年数分の還付などが行われます。
問い合わせをしなくても職員の方から見つけて還付が発生する場合や、逆に税額が増える場合もあります。

明らかなミスではないが、評価額が間違っているのではないかという申し出をする制度もあります。
審査申出などとよばれる制度で、評価額の妥当性について確認していき、誤りが認められたら税額も変更されていきます。
これについては納税者側も役所側も手間が非常にかかってしまいますが。。。

そういった各種制度があるため、納税者としても注意していれば課税ミスをすぐに正せる場合もあるのですが、一般的にはそれは難しいでしょう。
理想をいえば納税者も正しい知識を持って税額についてしっかりと確認をした方が良いのですが、ほとんどの人にとっては税制が複雑で理解し難いはずです。

ではこれを読んでくれた皆さんはどうすれば良いかですが、簡単に税額が大きく変わるポイントがいくつかあるのでそこぐらいは確認しておきましょう。
ひっぱってしまうみたいで申し訳ないですが、次回は初歩的なチェックポイントについてふれてみたいと思います。