本来は、「地震時の「被害責任と地震保険」対応」を予定していましたが、台風21号の影響を踏まえて「太陽発電の自然災害リスク」に変更しました。

 

台風21号襲来

上図はイメージ図です

 2018年9月4日、台風21号が日本にやって来ました。今年最強と言われた台風の力を目の当たりにしました。本当に今年は自然災害に振り回されています。

 台風被害が多いのは、やはり築古物件です。風で家自体が倒壊したところもありますし、屋根が吹っ飛んだところもあります(他にも、自動車が横転したり船が橋にぶつかったりといろいろです)。正直、近畿一円では、こんな話あまりないので、かなりビックリしました。

 

飛んで行った太陽光パネル

 ところで、太陽光パネルの設置場所ですが、どこが多いのか考えたことありますか。太陽発電の投資話が5,6年前に始まったとき、収益性を重視している大家さんの中には、何の収益も生まない屋根や屋上を活用できるなんて、ラッキーだと思った方もおられるでしょう。

 あの頃、原発は危ないと言われ、自然エネルギーを使おう、エコだ、環境に優しいのが良いと言われていました(エコについては今もそうですが)。そして、国も後押しするように、高額の売電単価を認め、さらに太陽光発電の発電量が所定基準を超えた場合には節税効果を認める税制上の特例を期間限定で設けました。個人法人問わず、そういった中で屋根や屋上に太陽光パネルを設置したケースは多いと思います。ただ、設置時に、太陽光パネルが台風で架台から外れて吹っ飛ぶことなど思いつかなかったと思います。実際に、ここ数年の台風では太陽光パネルが飛んで行ったことなどありませんでした。

 

最強の台風による被害内容

落下した太陽光パネル(筆者撮影)

 しかし、今日、今年最強と言われる台風21号がやって来て、その風の力により太陽光パネルは何枚も屋上から飛んで行きました。太陽光パネルによっては飛んで行かなくとも、歪んで折れ曲がったりしたものもあります。こういった太陽光パネルは、もちろん、破損して使い物になりません。大損害です。が、これで終わりませんでした。その先がありました。

 飛んで行った太陽光パネルの行き先が問題でした。屋根や屋上に設置した場合は、太陽光パネルは当然、高所にありますから、台風のケースなら、その風次第でどの方向にでも飛んで落下します。今回は、駐車場に置いてあった自動車でした。風で飛んだ太陽光パネルが思いっきり自動車を傷つけたのです。

 これで終わりかと思った人もいると思います。私もそう思いたかった。だけど、まだ先があります。自動車に当たった太陽光パネルの何枚かがバウンドして、さらに周囲の複数の自動車を傷つけてしまったのです(今のところ分かっているのは自動車のみです)。

 

補償はどうなる?

 とにかく、こういう場合は、すぐ思い付くのは設置時に掛けたメーカー保証や損害保険です。まず太陽光発電では20年程掛けて投資をするものですから、メーカー保証も長期にわたります。ただ、この保証は、あくまで、その機器が、メーカーの想定した条件下で正常に動かないときに適用されるものであり、基本的には長期にわたって発電効率を落とさずに維持するものです。その条件の中には、台風のような自然災害は含まれていません。太陽光パネルを設置した屋根がそのまま飛んで行ったり、地震で地割れするなどは含まれていないので、今回は適用外です。ただ腑に落ちない点もあります。実は、近隣に、こちらと同様に太陽光パネルを屋上に設置している物件もあるのですが、そこの太陽光パネルは落下していないのです。これは今のところ、施工業者に問い合わせ中です。

 建物に掛けられている火災総合保険ですが、通常、建物の設備として、太陽光パネルを含んで契約されている方はいないと思います(ただ、今回は建物の一部である屋根の損害としても、もちろん保険金請求ができると考えています。)。

 つまり、太陽光パネル自体を補償対象とした火災保険や動産保険、さらに、これに伴う賠償責任保険に加入していなかったら、負債を残したまま、太陽光発電機器の修繕や自動車の所有者への賠償は自己負担になる可能性大と言うことです。これら損害保険は保険会社によるものでもいいですが、メーカーによっては、上述のメーカー保証と共に損害保険も付いている場合があります。

 

太陽光発電は自然災害対策が重要

 太陽光発電は、太陽光パネルに太陽光が当たらないと機能しないので自然に直に晒されるものですし、その状態で長期間使用されるものですから、他の建物設備と比べても、とりわけ自然災害の影響を検討する必要があるなとつくづく思い知らされた一日でした。

 次回もヨロシクお願いします。