今回は、前回からの続きで、配水管交換とその他工事の内訳などをお伝えします。

改修の内容

室内の配水管の老朽化によって、赤サビの混じった水が出るようになりましたので、工事のメインとなるのは配水管の交換です。
 
この配水管は、床下や壁裏を通っているため厄介です。交換するとなると、工事の際に床と壁をはがす必要が出てきます。
 
この区分は、築30年以上経っていましたが、購入前のリフォームによって、フローリング、浴室、キッチンは交換されていて、しばらくは交換する必要がない、そこそこ綺麗な状態でした。
 
しかし配水管の交換工事をするには、フローリングをはがし、キッチンも浴室も、蛇口部分までの壁をはがす必要があります。
 

他の部屋で見た、配水管交換を安く済ませる方法

改修内容を決める前のこと。同じような工事対応をした別の部屋が退去となり、管理会社が参考までにと、部屋を見せてくれました。
 
すると、おそらくキッチン、浴室の壁をはがすことをコスト的に嫌って、配水管を外に出していました。
 
文章でお伝えするのがなかなか難しいのですが、腐食した管は壁の中に残したままの状態で、壁や床はそのままにして、新しい塩ビ管を壁の外側にくっつけていました。
 
そのため、簡潔に表現しますと、とても見栄えが悪くて「あまり住みたくないな…」という印象を受けました。
 
この部屋の、見栄えの悪い改修を見て、コストを抑えた同様の改修はせず、見栄えがよくなる改修をすることにしました。金額は高くなってしまうけれども、壁や床をはがしての工事をすると決めました。
 
この判断をしたのには、もう一つ理由がありました。キッチンも浴室も、入れ替えてから10年ほど経過していて、古い・汚いと感じることはありませんでしたが、美しい印象は受けませんでした。
 
そのため購入当初から「いずれは綺麗にしたい」と思っていたため、今回は見栄えよく改修する方法を選択しました。どうせ出費があるなら、プラスαを目指した改修をして、これまでの懸念事項を潰しておくことにしました。
 
正直なところ、コストを抑えた方法で改修しても、極端に賃貸付けが悪くなるとは思いませんでしたが、どちらを取るかは経営判断かと思います。

浴室、キッチン、フローリングの改修内容

現場打ちで作られた浴室は規格が古く「一般的なユニットバスが入らない」と業者に言われました。
 
おそらく前オーナーのときも同じことが起きて、改修時にユニットバスは入れられず、ドアを枠ごと外して、新しい浴槽を入れ、新しい扉に付け替え、壁と床のタイルをすべて打ち換えていました。
 
この浴室タイルの一部(床・壁面)を、配水管交換のためにはがすことになります。そして今回は、タイルをはがした後にタイルを貼り戻すのではなく、タイルよりも安く綺麗に仕上がる樹脂製の浴室パネルを貼ることにしました。
 
樹脂製パネルのほうが掃除も楽で、デザイン性も高く、冬場にも床がひんやりせず、入居者にも喜んでもらえるかと思っての判断です。
 
またキッチンも、壁のタイルをはがして水道管を換える必要がありました。そしてタイルをはがした後は、浴室と同様、樹脂製のキッチンパネルを貼ることにしました。これでかなり、キッチン回りは明るく、新しく見えるようになりました。
 
キッチンの配水管交換の際、キッチン自体はまだそこそこ綺麗だったため、交換せずにそのまま使いました。
 
ですが、配水管を交換するために、キッチン自体を一度取り外して、管の交換を終えた後に元どおりに戻すという、水道業者しかできない大掛かりな作業も発生しました。
 
そして足下の配水管を換えるために、ベランダからキッチン・浴室に至るまでの部分で、フローリングの張り替えを行いました。フローリングはまだまだ綺麗な状態でしたので、施工会社と相談して、すべては張り替えず、管がある部分だけを張り替える形を取りました。
 
このほかに、畳の表替え、押入れ内に貼られている板の貼り替え、壁紙・ふすまの貼り替えや、そろそろ寿命と見ていた給湯器の交換なども行いました。これにクリーニング費用なども含めると、100万円近い出費となりました。
 

工事終了日に東日本大震災

工事は当初予定より少し長引き、2011年3月中旬に終了見込みとなっていました。そして、週末に工事の状況を確認しに行こうと思っていた矢先に、東日本大震災が起きました。
 
物件がある横浜も、震度5程度の揺れがありました。このとき私は横浜みなとみらいの上層階に勤務していましたが、免震構造のビルは数時間に渡って止まることなく、上下左右のあらゆる方向に揺れ続けました。
 
このときは東北を中心に大変なことが起きていることも知らず、自分の身の安全、家族の安全を気にしつつも、揺れている最中に一番気になっていたのが、この築古区分でした。
 
旧耐震の物件ですし、しかも、100万円の改修を行っているその最終段階にきていて「ここで建物が崩れていたり、居室が壊れていたらどうしよう…」ということばかりを考えていました。
 
地震後は電車が動かなかったため、仕事を終えた21時過ぎに会社を出て、徒歩で東京の家に向かいました。その帰路の途中で、この物件に寄って、様子を見ることにしました。
 
建物外観は何の問題もなさそうで、そして部屋に入ってみると、部屋自体も何の影響もなく、安堵しました。(このときは東北地方中心に津波が来ていたことなども知らず、ただただ自分の物件が無事だったことに安堵していました。)
 
そして地震から数日後に、無事に工事が終了しました。
 
大きな地震が来たことによって、もう一つ恐れていたこととして、入居予定者さんが、この旧耐震の物件に住むことが怖くなってキャンセルするのでは、との想定もしました。
 
ですが、この入居予定者は、そのまま無事に入居してくれることになり、大いに安心したのを覚えています。
 
 
 
次回は、この3組目の入居者のときのお話を書かせていただきます。