画像は散歩中の隅田川

 

まさゆきは、美弥と二人でいつものように、テラスの喫茶店に出かけて、モーニングを注文した。

過去にいろいろ経緯があって、このテラスの喫茶店は、まさゆき夫妻が購入し、現在、美弥が代表社員をしているFFG合同会社に対して、マスターが、賃借人として家賃を支払っている。

「いやあ、マスター、おはようございます。いつものモーニングをお願いします。で、賃料もいただいているので、食事代ぐらいは払いますよ。いつも無料にしていただくのは、もうしわけないんで」

「もう決めたことですからな、お代をいただく気はありませんよ。あなたの100倍以上の資産はありますからな、ご心配なく、ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ」

マスターは、大手居酒屋チェーンの元会長なのである。まさゆきは遠慮することをやめたw

「それにしても、サラリーマンをやりながらのフルアウトソーシング型の不動産投資家ってのは、やることが無いようでいて、やることを探すと、いっぱいあるもんですね」

不動産投資の話を聞くのが好きなマスターに、モーニングを食べながら近況を伝えるのが、日課になっているまさゆきである。

 

 

自主管理をせずに、フルアウトソーシング型で不動産投資を続けていく場合、不動産投資家の重要な職務は以下がメインとなる。限定されるだけに、そこへの意識は感度高く実行していく必要があるとまさゆきは考える。

1.事業規模の拡大
 1)融資準備、検討物件の選定、購入交渉、契約
 2)取得物件の高付加価値化(賃料UP・値下抑制)

2.収益の拡大
 1)コスト削減
 2)必要コストの経費化(いわゆる節税)

まずは、リスク対策の意味も含めて、ファーストステップでは、事業規模の拡大が必要(少なくとも3棟)だと個人的には考えているが、2か月前に2棟目の物件を購入したばかりのまさゆきとしては、上記のアクションすべてが、初体験というケースが多く、何をするにも、新鮮だけど大変なのである。

というわけで、今回のマスターへの近況報告は、管理会社との交渉である。

目的は、上記2.1)のコスト削減である。

現在、物件管理を任せている管理会社の費用は、5%の基本管理料に加えて、なんだかんだとオプションがついている。

小修繕対応を無償で実施するための定額オプション、退去時の原状回復を定額で実施するためのオプション、緊急対応を無償で実施するためのオプション、清掃費をこみこみでやるオプション、といった具合である。

もちろん、フルオプションでシミュレーションをして、納得して契約しているので、後出しで文句を言われる筋合いはないと言われれば、それまでなのであるが、費用対効果が微妙なオプションについて、解約を申し入れたら、オプション単体の解約はできない契約になっているという。

説明はうけていたものの、よくよくチェックせずに、契約したまさゆきが悪いのであるが、投資家としては、改善交渉は重要な職務である。

というわけで、2棟目の物件購入契約直前の絶妙なタイミングで、管理会社の担当と専務に対して、オプション単体の解約ができないのであれば、契約更新のタイミングで管理契約を他社に切り替えることを検討したいと申し入れたのである。

 

普段、よくやってくれている担当者は、「えっ、そんな話、聞いてないよ」みたいな顔をしていたが、たまたま専務がいるから、ちょうど良いタイミングであると、切り出したのである。

もちろん、専務に対して担当者を褒めることは忘れないwww

「いつも大変お世話になっていますし、賃借人対応や、客付けについては、酒呑さん(仮名)の対応には、本当に満足しています。

 ただ、今回発生した退去で、定額のオプションの他に、畳からフローリングへの費用が別途かかると言われ、内容を確認したところ、ちょっと費用が高すぎるようです。

 なので、管理契約については締結するつもりですが、オプション契約は、締結しないつもりです」

 

まさゆきとしては、理不尽に申し入れをしているつもりはない。

さすがに、オプションの費用対効果がおかしいと感じたからである。

その内容を、正直に伝えて交渉である。

さらに、2棟37室の運営管理を任せることになるので、定額制のオプション契約に対して、ボリュームディスカウントがないのも気に入らない。

 

さすが、専務は、業界経験も長いのであろう、まさゆきからの

「2Kの原状回復費用で、この定額制にさらに追加費用は、ないでしょう?畳をフローリングにすることは承認したけれど、DIYの経験値もゼロだけど、相場ぐらいは調べられる。この費用で、専務なら、依頼しますか?」

の問いに対して、表情一つ変えずに、平然と返してくる。

「そうですね、実は、複数の既存のお客様から、管理契約の解約の申し入れがあって、理由を確認したら、まさに同じことを指摘されたので、見直しを検討しているところだったんですよ」

と、言うではないかwww

だよね?とばかり、

「基本契約は継続させていただきたいのですが、オプション契約は解約にして、実費ベースでの対応にさせてください。

 当然、修繕や原状回復は、他社に見積を依頼することもありで、都度判断したいと思います。

 御社の定額オプションは、戸数が少ない大家さんにはメリットがあると思いますが、貴社にお願いする戸数が増えれば増えるだけ、割高感が増す契約はおかしいでしょう」

「わかりました。新しい管理契約の内容について社内調整中なので、その契約内容をまさゆきさんに確認いただいて、ご納得いただけるか調整させてください」

 

そんなやり取りをしたのが7月、そして8月に、担当者と打合せを実施。

依頼の件、どうなっているでしょうか?ということで、面談。

その結果、まだ社内承認前ながらという前置き付きで、新しい契約書を見せてくれた。専務に確認して、承認前の契約書ながら、まさゆきには、渡してもよいと許可をもらっているとのこと。

さっそく、契約内容を確認。

まずは、オプション契約が、個別のオプション契約になっている。選択するかどうかは、オーナーの判断次第となっており、まずは要望が通った形態である。

定常の費用も、突発的な小修繕や原状回復の費用も、明細化されていて、わかりやすくなっている。何があっても固定の定額制と、実際にかかった費用を明細ごとに定額で実施という2つのパターンをオーナーが選択できるようになっている。

なお、原状回復については、都度、見積の他社採用もありということで、全面的に要望が通っている変更である。

ただし、よいことばかりではない。清掃費については、管理会社にとって、利益なしの固定費になっているので、それは、物件毎に個別見積(要は増額)となる見込みとのこと。

であるが、まさゆきについては、(交渉の経緯もふまえ)固定費の方が安ければ、固定費のまま、据え置きでもよいとのこと。

実際に計算してみると、定常的な経費で、年間50万円弱の経費節減になり、さらに、退去における原状回復費用も、かなり費用を抑えられる見込みになる。

これはね、原価の低減だからね、とっても大きい数字なのである。

 

今回は、たまたま、すでに新契約を検討中だったので、そこにすんなり乗ることができて、ラッキーだったとも言えるが、まさゆきが切り出さなければ、新契約の存在をまさゆきが知ることはなかったであろう。

新契約は、基本的に、新規の顧客か、まさゆきのように交渉をもちかけた顧客にしか適用しないと思われる。

なにしろ、3万室の運営をしている管理会社である。既存のオーナーの全契約を自主的に減額変更するとは思えない。

最後に聞いてみた。

 

「ちなみに、この新契約を締結するのは、まさゆきは何番目のオーナーになるのですか?」

 

「まだ、社内承認前ですし、誰にもアナウンスしていませんから、まさゆきさんが第1号の契約者ですよ」

 

だってw

 

 

ズバッと書いちゃおう!

以下は、あくまで、まさゆきの経験に基づく仮説であり、現時点(2018年9月時点)の、まさゆきが実践する不動産投資における認識だ。

管理会社との交渉は、正しい相場感覚をもって、協業の意識をもって、担当者ではなく、責任者に対して、臨むべし。

 

なんか、久しぶりのズバッと書いちゃうのは、気持ちいいねwww

 

管理をフルアウトソーシングしているということは、自分が管理できないから、お願いしているわけで、単なる値引き要請ではなく、具体的な事象について、わかりやすく交渉することが肝要かと思い至ったまさゆきであった。