今回は、契約のキャンセル、すなわちクーリングオフをテーマにしたいと思っています。

 クーリングオフって一時期、盛んに喧伝されていたと思います。結構身近なモノやサービスでの詐欺商法、例えば通販サイトで「命の水」みたいな健康商品的なモノを身内が購入しても、「クーリングオフ期間内だから、大丈夫、返品可能、払ったお金は全て戻って来る。」みたいな話がありませんでした?

不動産売買ならクーリングオフが可能

 このクーリングオフは不動産売買のような金額が大きい取引についても適用されています。これって大事ですよね。

 なぜ重要かと言うと、後から投資効率が悪いから止めようと考え直したとき、この期間なら契約後であっても、手付金を放棄することなく、キャンセルできるからです。ちゃんと手付金も戻ってきます。なお、不動産取引でクーリングオフが適用されるのは、原則、売買取引だけです。

 

個人狙いの不動産営業

 昔は、不動産営業が、一般の顧客をナイスなお店や旅館やらに連れて行き、いい気分になったところで、「この契約書にサインを・・・」ということがありました。今でも、怪しい投資話のニュースで、クルーザーでパーティーをして凄いなと思わせといて、「契約へ」と言う話を聞くことがあります。

 これから銀行の融資が厳しくなります。不動産投資マーケットを作っているのは誰かと言うと、結局のところ、お金を出している金融機関です。融資が困難になって困るのは不動産投資家だけじゃありません。不動産業者も同じです。不動産業者にとっては、抱え込んだ物件があったとき、売り抜けない可能性も出てきます。じゃあ、彼らはどうするか、ファンド絡みで売り抜けられればいいですが、個人を狙っていろいろ仕掛けて来るかもしれません。本当、投資って一種の戦いですね。

クーリングオフで一般顧客保護

 昔からのこういった営業を防いで一般顧客を守るために、不動産取引においては、宅建業者が自ら売主となる売買契約においては、いい感じのお店、旅館、ホテルのロビー、さらに、テント張りの案内所など、顧客が冷静に意思決定できない場所(いわゆる、事務所等以外の場所)で申し込みや契約をした場合、キャンセルできることになりました(クーリングオフ)。

 したがって、売り主が宅建業者であるなら、クーリングオフが適用されます(買い主も宅建業者なら適用されません)。売り主が宅建業者(宅建士ではなく)であることは明確にしておきましょう。

 このクーリングオフの期限ですが、これはクーリングオフが出来る旨とその方法とを宅建業者から書面で伝えられた日を含めて8日以内です。逆に言うと、めったにないと思いますが、宅建業者から書面で伝えられなければ、クーリングオフ期間は無期限になります(いつでも、キャンセルできます。)。

 

次回は「クーリングオフの例外」についてです。よろしくお願いします。