最近、数か月前の事件から加速した融資の引き締め、米国利上げや米中戦争、為替問題などに起因する先週からの株式相場の下落、国債の利回りの上昇を見ると、何か資産運用において潮目が変わってきたように感じてます。

 そんなときは一旦、立ち止まることも大切かなと思い、今回、他の投資(今回は株式投資)と比較することで改めて不動産投資について考察してみました。

 

比較対象である株式投資について

 

 まず、株式相場では、期間的に、短期投資(デイトレードやスイング(1週間程度)など)と長期投資とがあります。長期投資は、資金を投じて手に入れた資産を長期(長ければ10年以上)にわたって保有するものです。期間と言う点では、不動産投資では、短期投資は通常少ないため、長期投資と比較することにします。

 

バフェットさんの投資手法

 長期保有をする証券投資(特に個別株が主体の株式投資)と言えば、世界的な投資家バフェットさんの名前が出てきます(個人的には、そのパートナーであるマンガーさんの方がいい感じなんですが)。

 一般的にバフェットさんの手法は、投資対象である株式を単なるペーパーと考えず、会社と考え、その会社の事業に着目して会社の価値を評価して、その価値より割安で売られている(市場において歪みがある)ときにその株式を購入するものと言われています。個別株の場合、上場会社が全て対象になるわけですから、その選択眼が問われます。これとは対照的に、インデックス投資は、例えば日経平均関連では、その日経平均(2100社程)全体に投資する(分散投資)ことになるので、選択の厳しさはかなり緩和されますね。

 

不動産投資の場合

 選択眼について、不動産投資も同じですね。ベテランの不動産投資家であればあるほど、現場まで出向いて不動産の、自分にとっての価値を正しく評価して(市場における歪みを見つけて)買うことができると思います。それは、不当に評価を高めた物件を見抜くことができる(騙されない。)と言う意味でもあります。

 また不動産価格は株価よりゆっくりと変動するので、株価のように数日で暴落するときのようなプレッシャーはないと思います(特に個別株だと、激しいときはジェットコースターに乗ってる感じ。)。

 一方で、一旦下降トレンドに入ってしまうと長引き、注意しないと不動産の流動性が低いことも手伝って、ズルズルと身動きできない羽目に陥るおそれもあります(バブル後ですね。)。株式投資においては、株価の動きが不動産よりも短期的には激しいので、売りのタイミングが不動産投資より難しいように見えますが、長い目で見れば不動産投資でも同じだと思っています。

 

価値評価の相違点

 

 価値(市場価格とは別の投資家自身にとっての価値)評価についてもいろいろと異なる点があります。

 前者では、会社を投資対象としながらもマーケットが広く開放されているので、その評価はかなり複雑です。その上、個人は直接、投資対象である会社に働きかけることができません

 その上、株価の動きが激しいため、長期投資・積立投資のメリットを頭で分かっていても、株式投資を長期的に続けるのは難しく、大きな利益を出せなかったり損失を出してしまう人も多いと思います(投資信託でも同様ですね。)。一方、株価の動きが激しくても、投資対象が利益成長し続けるなら、再投資をして複利効果を発揮すれば長期的にはプラスになると思います。

 これに対して、後者では、不動産(土地建物)が投資対象なので、個人であっても現地に行って自分の目で見て調査できるので、株式投資と全く異なります。

 さらに、その不動産に対しては、個人自ら、または、他の人を介して、手を加えて収益力(家賃収入など)を上げて不動産価値を高める余地があります(それは一方で、売り手側が手を加えて取引価格を不当に上げる余地があると言う意味)

 買い手からすれば不動産の購入自体が目的になると融資や積算価格に目が向くと思いますが、自分が売り手に回ったときに、賃貸管理の工夫(当然、DIYや業者との交渉も含む)ができれば収益力UPや維持につながり、それが将来の取引価格UPや維持となる点は重要です。こんなことは個人の株式投資ではあり得ません。

 

不動産投資の特徴

 

 すなわち、不動産投資は、投資家が自ら働きかけることで成功の確率を高めるところに特徴があります。

 投資対象である不動産(土地建物)を自分なりに現場調査して(土地勘のあるエリアって大切ですね。)、売り手や銀行との交渉(取引価格や融資の交渉)、客付けやDIYの工夫、賃貸仲介や賃貸保証、修繕業者などとのやり取り(FCFの向上と収益力UPに伴う価値向上)などをうまく行うことで、その人の成功確率をUPさせるものだと思います(この実践大家コラムを読んでも、そう思います。)。

 

 他の投資と比較することで自分なりに不動産投資を振り返ってみて、不動産投資は、不動産の購入前も後も、向き不向きの自覚も含めて自分の実行力次第なんだと改めて思います。

 次回もよろしくお願いします。