先日の「不動産取引上の損失をどうする!」(損失の保証制度の簡単な紹介をしてます。)および「不動産取引の損失をカバー」(その保証制度の手続き・注意点を含めて具体的に説明してます。)において、契約締結後顧客を保護するため不動産取引の損害分を保証する保証制度について述べてきました。

 ここで質問です。保証制度があると言っても、もし宅建業者が廃業したり、支店を閉めたら、保証はどうなるか?泣き寝入り?

 今回は先日のコラムを前提とし、宅建業者の廃業や支店の閉鎖に直面したときに、保証金を受けられるかをテーマにしています。

宅建業者の廃業

 例えば、不動産業(宅建業者)と不動産売買取引をしました。契約も締結しました。ここまでは問題なし。でも、その後、取引上のミスが発覚。こちらから連絡してみれば、ちょっとお待ち下さいとの回答。おかしいなと思いながらも、自分も仕事があるし、そのまま放置。それでも、何のアクションもない。気が付けば、廃業です。

 困りますよね。

 でも大丈夫。結論から言うと、宅建業者は廃業しようと、支店を閉じようと、保証金を供託所や保証協会からすぐ取り戻すことはできません。損害を受けた人がいるかもしれないからですね。

 

廃業したら保証金は?

 宅建業者の廃業についてはその廃業の日から30日以内に届け出をすれば免許は失効ですが、保証金は30日経ってもそのままです。保証金は供託された(預けた)ものなので、廃業すれば、いずれその分返金されます。ただし、もしかし損害を受けた人がいる可能性を考えて、少なくとも6カ月は返金されず、そのままになっているのです。

 

供託所の場合

 廃業する宅建業者が供託所に営業保証金を預けている場合は、原則として、6カ月以上の期間を定め、「債権をお持ちの方(損害を受けた方)は申し出ください。」と公告してから、営業保証金を取り戻すことになっています。少なくとも6カ月以上は保証金によって保護されるわけです。

 

保証協会の場合

 保証協会に加入している宅建業者の場合は、廃業はもちろん、保証協会の加入を止めた時(社員でなくなったとき)に、同じく6カ月以上の公告が義務付けられています。支店を閉じたときは公告をする必要ないですね。

 したがって、不動産屋が廃業しても支店を閉じても、その期間なら、少なくとも保証制度は適用されます

 

 今回も保証制度についてでしたが、この制度は、顧客の不動産取引の不安を少しでも軽減しようと言う制度です。うまく有効活用したいですね。

 次回もヨロシクお願いします。