こんにちは!築古大家のコージーです。

今回は家賃回収交渉その3です。

前回までの経緯

・昨年1月に家賃滞納だらけの文化アパートを購入

半年経っても90才のSさんがお住まいの1室だけ滞納が改善しません。

・多重債務者の息子さんを勝手に同居させて、生活保護が打ち切られました。

強制退去を避ける方法はないか?滞納者と面会

・解決方法を求めて入居者と役所に行くことにしました。

 

目的は

①本当に息子さんの収入で家賃が払えないのか?

②息子さんに出て行ってもらって生活保護を再度うけてもらえないのか?

③息子さんともども生活保護を受けてもらう方法はないか?

④最後の手段で強制退去させる場合、御婆さんを収容できる施設はないか?

 

がポイントだと思っていましたが、会ってみて

②は買い物を一人で行けない体力を考えると、

お婆さんの一人住まいは無理だろうと考えていました。

なので、①or③の滞納解消か強制退去とこの時考えて

万一の④の施設の確認が必要と考えていました。

 

朝、滞納Sさんを迎えに・・・

ブ~ブ~(呼び鈴)

 

滞納Sさん

「ハイ、大家さん?・・・今日は?」

 

コージー

「市役所に行くお約束で迎えにきましたよ!」

 

滞納Sさん

「あ~そうですか、役所へ」

(忘れていた様子)

「大家さん、外でちょっと待ってもらえますか?支度するし」

 

厳重そうに扉を閉めてしばらくコージーは待たされます。

(ここで気づくべきでした・・・・)

 

市役所に到着、生活福祉課に尋ねます。

生活福祉課で最初に出会った職員から声がかかります。

 

職員A

「あ~ Sさんお久しぶりだね~ 今日はそうしたの

もう5年以上たつけど・・・おにいちゃん元気にしてる~」

 

職員Aさんは以前、Sさんを担当していた職員さんとのこと

(エッ、お兄ちゃん住みだして生活保護きられたの最近じゃなかったの?)

 

コージー

「申し遅れましたが、私はSさんがお住まいのアパート大家です。」

「Sさん滞納がつづいてもうアパートにお住まいいただけなくなるので

生活保護再開いただけないか?相談にきました。」

 

職員A

「そうですか、大家さんがわざわざ、

担当の職員に声かけますのでしばらくお待ちくださいね。」

 

ということで30分ほど待たされ

ようやく面談の順番が回ってきました。

 

職員B

「Sさんの担当は私、Bがさせていただきます。」

「本日はどのようなお話ですか?」

 

コージー

(事態が切迫していることを理解していただくため④の施設から尋ねます。)

「Sさんお住まいのアパートの大家でコージーと申します。」

「Sさん生活保護が打ち切られ、家賃が払えない状況に陥ってまして

このままでは、近いうちに強制退去の手続きにはいることになります。」

「このお歳で強制退去となると命の危険があります。

行政側に収容できる施設がないものか?

できましたら、生活保護が再開の方策はないものか?と思いまして・・・」

(Sさん 強制退去のことから切り出されるとは思っていなかったようで、キョトンとされています。)

 

職員B

「状況はわかりました。」

「Sさん、このお話、大家さんにもここにいてもらってもいい?」

Sさんは頷き、OKを出します。

コージー

「息子さんは多重債務を抱えておられ、首が回らず家賃が払えないようです。」

「そもそも、大家としては息子さんの同居を認めていないので

勝手にお住まいになっていて契約違反なんです。」

「日々の生活も賄えない状況のようなので、息子さんともども生活保護がうけっられるなら、再契約してもいいのですが・・・」

 

職員B

「息子さんも生活保護というのは、本人の収入がどうかわからないと・・・

息子さんはここに来れないのですか?」

 

コージー

「息子さん協力的でなくて、そもそも、電話にでませんし

アパートへ行くといつも留守で・・・・」

 

職員B

「困りましたね、Sさん、息子さんはいつならお家にいるの?」

 

Sさん

「忙しくて、夜勤ばかりでいつも家におりませんねん!」

 

職員B

「夜勤なら朝はいるの?」

 

Sさん

「おりませんねん!あの子いつ帰ってくるかわかりませんねん!」

 

コージー

「こんな調子で・・・・やはり息子さんがこないとどうにもなりませんか?」

 

職員B

「そうですね、息子さんが養っていることになってますし。」

(この不毛やり取りに、強制退去やむなしとの思いを固めます。)

 

コージー

「仕方ありません、強制退去の手続きに入ろうと思います。

息子さんは大家の許可なく勝手にお住まいなので気にしませんが、

高齢のSさんをこのまま追い出すと、命にかかわります。

高齢のSさんを収容する施設はありませんか?」

 

職員B

「○○××センターがありますので・・・・」

「そうですね、私からも連絡しておきます。」

「Sさんいい?連絡しておくからね!」

 

Sさん

「いらんわ。これからも今のお家に住みます!」

「施設はいりませんわ!」

 

職員B

「家賃はらってないんでしょ・・」

「大家さん、もう住めないとおっしゃってもいるし

心配なので、センターから連絡くらいはいいよね!」

 

Sさん

「これからも今のお家に住みます!」

 

コージー

「お家賃払ってもらってないし、住めて、もう3ヶ月くらいですよ。」

 

Sさん

「息子に言ってなんとかしてもらいます!」

 

コージー

「息子さんいないって、お母さんもほとんど会えないって」

 

Sさん

「それでも朝は・・・」

 

コージー

「エッ朝はいるの?会えるの?」

 

Sさん

「いいえおりません!でも息子にいいます。」

 

コージー

「じゃ、息子さんにしっかり言ってくださいね!」

相変わらず・・何とも噛み合わないやり取りです。

 

結局、Sさんが息子さんを説得、役所に息子と今後の生活の相談に行く

ということで、Sさんと役所と大家の打ち合わせは終わりました。

 

役所から帰りの車の中で、Sさん「今何時?」

やたら、心配そうに聞きます。

 

ここでコージーはピンときました。

朝、夜勤帰りの息子さんきっとあのお部屋にいたんだ!

で、合わせないよう厳重だったのか?

時間を気にしているのは、息子の出勤の鉢合わせの心配!?

 

Sさん 息子をかくまっているのは間違いない!

Sさん自身が息子さんの協力が得られないなら

生活保護を再度受けるのは難しいか~

役所からは高齢者の収容施設を聞き出せた。

心置きなく、強制退去の手続きに入ろう!

 

この時はこう結論を出し、準備をすすめているところで

なんと、翌週から、

Sさんの家賃振込が始まりまります。

督促しないと遅れたりすることはありますが、

正常に少しずつ戻り始めています。

 

やれば、できるじゃないか!

 

まとめ

今から思うと、苦しくても、その気になれば家賃は支払えたのでしょう。

前大家が家賃滞納を放置していて家賃の支払いの優先度が

低くなっていたのだと思います。

役所まで同行して強制退去の話をし、施設収容の具体的な打ち合わせで、

もともと、「息子に言って」と他人事だったSさんは、

事の重大さに気づいたようで、家賃支払いの優先度が上がったのだと思います。

大家がなんとかと思って、行動をとったことが今回は

入居者の心を動かし、滞納解消に向かっています。

安易に強制退去をしなくて、良かった~

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。