日本の高齢者は元気ですが、それでも、年を取るにつれて、以前のように判断ができないことも増えますよね。また、その家族は心配しながらも、どうしても相続のことが頭にあるので、高額の買い物である不動産が負動産にならないか気が気でないように思います。今回は、そんな高齢者にまつわるお話です。

 

高齢者からの連絡

 知り合い高齢大家さん(以下、Oさん。)から、「良い物件があるから、一緒に見て欲しい。」と連絡がありました。よくよく話を聞いてみると、近所のお総菜屋さんで知り合った人(以下、Cさん。)から持ち掛けられた物件で、数年前に旦那を無くした、Oさんよりやや年下の女性(以下、Wさん。)が住む自宅と言うことでした。Oさんの家族からも確認して欲しいとの話です。

 

 Oさんが言うには、Wさんも、その自宅が郊外にあって生活上、不便なことが多く、一人で住むには広過ぎることから、そろそろ、その家を売って、駅近くのマンションでも買いたいと思っているそうです。

 

 Oさんは既にCさんと一緒にWさんと会って意気投合したらしく、その物件を非常に気に入ったそう(ちょっと心配なのは、Wさんを気に入ったような雰囲気があったこと。)。郊外の築古戸建てなので、大丈夫かなと言う心配もありました。

 ただ、Oさん自身も駅近くに築古戸建てを数件所有しているので、特に問題は無いだろうと思い直し、とにかく、その物件を見に行くことにしました。

 

 物件を見に行く当日、Cさんが車で迎えに来てくれ、Oさんと一緒に出発。そのCさん、どう見ても仲介さんに見えません。何している人だろうと思っているうちに、どんどんと町から離れて山の中に入っていきます。ちょっと心配になりました。

 道中で、Cさんが話すには、その物件を買いたい人は他にも何人もいるそうで、急いで決めた方がいいとのこと。いずれも業者系で、一人はペットを商っており、そのペットを飼う場所が欲しいと言う話でした。Oさん自身は人間相手の賃貸物件のオーナーだし、いいのかなとも思いましたが、Oさんを見ると乗り気な様子。その内に、現地に到着です。それにしても、Cさん、よく競合相手のことをしゃべります。

 

家族の懸念

 周囲は山に囲まれ、ちょっとした隠れ里のような雰囲気でした。段々と心配が増していきます。道は2mあるかないか。

 Cさんは、すぐにWさんを呼んで、物件を案内。Wさん、年齢の割に綺麗にしています。OさんがWさんを見ながら嬉しそうに、「いい場所だろう。広いだろう。高台にあるから景色もいいだろう。」と上機嫌。でも、その物件はどう見ても、収益物件としてはキツそうです。Oさんの家族から確認の要望があった理由がハッキリしました。

 

 昔から、田舎の物件を購入して生活を楽しむと言う路線もあると思いますが、このOさんはそんなタイプではなく、駅近くに多くの物件を所有するベテランさんです。それでも、75歳を超えた今になって、違うタイプの物件を購入するのはどうでしょう?

 

 本人次第と言えば、そうですが、それぐらいの高齢になると、いくらベテランと言っても家族とすれば大丈夫かと心配になります。最近は高齢者相手の特殊詐欺が活発ですから、家族にとっては心配が絶えないだろうと思います。加えて、相続があります。話し合いが大切になりますね。

 

 次回はOさんに持ち込まれた物件の説明およびOさん家族の結論についてです。

 次回もヨロシクお願いします。