<はじめに>

 ミニ隠居です、私のコラムをお開きいただき、誠にありがとうございます。

 昨年末の楽待特集に「収支シミュレーション」にまつわる記事があり興味深く読ませてもらいました。大体の記事の目標利回り的な数字は、ミニ隠居の考える目標利回りより低いです。その理由は、ザクッと2点です。どの記事でも・・・

 ①所得(法人税法では利益)に対する税金までは、考慮しない

 ②ミニ隠居は、これからの世帯数減少(前後初)の影響まで(つい)考え空室率を世間並みに悪化しても、15年後も安定経営できる事を前提

(日本は、すでに人口減少モード。しかし意外にも2015年まではまだ、世帯数は増え続けていました。本格的な需要減少を経験するのは、まだまだこれからです。たぶん次回の国勢調査で、世帯数減少が見えるでしょう。)

 今回コラムでは、①所得(利益)に対する税金を、考えたいと思います。勝手な想像ですが、ほとんどの方は、所得に関わる税金を、”物件毎には計算”しないのではないでしょうか?

<ミニ隠居の考える目標利回り>

「RCで25年2%フルローンであれば、仕上がり利回り12.5%以下」(厳しく見れば、仕上がり利回り14%

※昨年のミニ隠居のコラムでの「失敗する物件の限界点は?」 

 なお、今回も長々とコラムしてます。お急ぎの方は  <所得に関わる税金のミニ隠居的考え方>  だけをご覧下さい。※

いつもは1枚のイラストが、3枚入るほど(意味あるのか?)長いです。

<(税金のうち)所得に関わる税金とは?>

  不動産に関わる税金等は、印紙税、登録免許税、不動産収得税、消費税、固都税(固低資産税、都市計画税)、所得税(または法人税)、個人事業税、市民税、譲渡所得税・・・と様々です。(場合によっては自動車税も)今回コラムするのは、所得税(または法人税)、個人事業税、市民税そして社会保険料です。これらには共通する特徴があります。

・通算の所得(または利益)に掛かる税金等である

投資本でも業者の資金計画でも、しばしば無視される

 そもそも通算の所得に関わる税だから、物件毎に算定する発想がナンセンス。しかし、しかし、しかぁし、物件購入の判断のため無視できない金額です。

 購入判断には、購入で増加する税額計算は、ムリヤリでも必要でしょう。

<所得税として考えます>

 今回は所得税(つまり法人化せず個人で税務申告)として考えます。

 実際はある程度の規模になると、法人が節税に有利ですが、事業を終え、法人を現金化(事業譲渡や解散など)した時に、もう一度の課税が発生します。法人は節税ではなく、税金の将来への繰延の一面もアリですね。※

オイオイ、二重課税じゃないの(怒)・・・いえいえ法人とミニ隠居様は、あくまで別人格。利益を挙げた法人に課税し、その後に(法人の処分で)所得を得たミニ隠居様に課税するだけですよ。(頭悪い奴だね。国税談のつもり)

 ミニ隠居は、(今は)法人化しない派です。

<所得に関わる税金のミニ隠居的考え方>

 実はミニ隠居も、そして税理士先生であっても、所得に関わる税金の一般的な説明できません。所得金額によって税率も変わり、属性によって控除が変わり(それこそ無限に)キリが無いからです。

 (これが投資本にほとんど書かれない理由、とも思います。しつこいですが、所得に関わる税金は思いのほか大きい。勘違いすると、将来は破綻カモ。)

 そこでミニ隠居は、メチャクチャにラフな計算します。これならイケます。  ラフ計算の前提は、以下3点です。

1)(経営が厳しくなる将来を見越して)減価償却が終了した後の所得で計算

  <ザクッと15年後~>

2)(将来なりたい規模を見越して)希望的・将来年収の課税所得の税率で計算    かつ、希望年収を超えた金額部分の税率とする

  <なにしろ15年後~の経営安定への貢献の判断ですんで。> 

3) 各種の控除は、0円としてしまう ※

  <勿論、当該物件に関わる費用は、含めます。>

ここがミニ隠居的ラフ計算のキモです。この物件があった場合となかった場合の差額となる税額を、なるべく正確に求めるためです。控除は、(今から買おうとする)物件を買わなかったとしても(たいがい)控除されます。

 (税理士先生でない)素人の特権、大胆にラフでしょ? しかし物件購入の可否判断には、十分と思います。投資本や税理士先生なら恥ずかしくて出せない方法です。うーん、これも投資本に無い理由カモ。

 勿論、あくまでミニ隠居的ラフ計算、自分なりにアレンジすべきです。

<(15年後の)所得に関わる税率の計算例>

 

  税率の例ですが、まず、希望的な将来年収を実現した場合の課税所得を考えます。ミニ隠居の例として、3600万弱と考えましょう。(妻・喜び)※その所得を(節税のため)配偶者と2分し、各々1800万以下にします。すると所得税率は、上表で33%になります。なお、前項3)によって控除額は考えません。

課税所得3600万なら、運営家賃ベースで5千万くらいでしょう。小心者(小身者)には十分すぎます。

 次に住民税は一律で10%、個人事業税は5%です。

 さらに社会保険料も所得に応じて増額されますので、これも(税金等の等の部分として)計算に含めてしまいます。健康保険がだいたい5%UP

 なお、40歳以上の介護保険料も増えますが、年収800万以上で一律金額であり無視します。会社員なら厚生年金も8~9%くらい増えますが、将来の貯金の一面もあり、やはり税金等から外しましょう。まあ含める考え方もアリですね。(ミニ隠居の場合、最初から15年後はリタイアなんで、厚生年金は無視ムシ。)

 以上です。所得税33%+住民税10%+個人事業税5%+社会保険5%でなんと、ナント、なあ-んと課税所得金額の53%にもなってしまいます。

(こりゃみんな、法人化するワケだ。)楽待さん、ぜひ減税デモを呼びかけましょう。

<課税所得金額の計算例>

 物件を所有して15年くらい経過し、減価償却が終了した時点の課税所得金額を考えます。当初の利回り10%とします。しかし15年も経ってますので・・・

①家賃も当初より10%減少し、空室率も10%未満→20%平均になるだろな

 <物件価格に対し(実際の運営利回りは、10%→7%)>

②(所得に関わる以外の)税金や管理費、光熱費など各種費用が運営家賃の15%

 <物件価格に対し(運営利回り×15%(7×15)=1.05%)>

③入居替え毎の原状回復費、大規模修繕(の見合い分)は、当初満室家賃の10%

 <物件価格に対し 10%×10%=1% >

④返済が物件価格に対し5%であるが、うち建物に関わる利息1%としちゃえ

 ※土地に関する利息は費用にできません。

以上をまとめると、課税所得は物件価格に対して

 ①-(②+③+④)=7%-(1.05%+1%+1%)=3.95%

 1億円10%の物件を買ったら、15年後の税務上の課税所得の見積りは、395万円。

<そして課税額は? ついでに税引き後のキャシュは?>

 上記までで課税所得金額3.95%(物件価格に対し)となり、所得に関わる税率等53%(怒)となりましたので、所得に関わる税金は・・・

 3.95% × 53%=2.0935% (1億円の物件なら、209万円)

 以上より、年間のキャシュ・フロ-を見積ります。

 運営利回り7%に対して、各種費用1.05%、返済が5%、そして所得に関わる税金が2.09%。(全て、物件価格に対して)だから、えーと・・・

1億円の物件なら、運営の家賃収入700万円(笑)に対して、各種費用105万円(泣)、返済が500万円(大泣)、そして所得に関わる税金が209万円(怒)だから、えーと・・・

・・・しめてマイナス114万 だとお

   700万円-(105万円+500万円+209万円)=▲114万円

 キャシュは見事なマイナスになりました。空室率を10%以内に頑張っても(家賃収入100万アップしても)マイナスですね。

何が何でも返済比率50%未満をメドにしている人います。この例が返済比率50%になりますが、合致してますね。

<エア・セレブとは?>

 このように課税額が増大するなどのタイミングでキャッシュがマイナスになる時期を、デッドクロスなんて呼ぶようです。別の言い方で、エア・セレブなんて言い方を、聴いたこともあります。

 キャッシュが残らず貧乏なのに、課税所得だけがセレブ並みに高い状態です。勿論、所得税はセレブなみ(エッヘン)に取られます。

 うまいこと言うなあ。

           <これはエアギター>

<次回はエア・セレブにならないための考察>

 本コラムでは、所得に関わる税金を算定することで、「返済比率50%でもカツカツ」という結果となってしましました。「一般的な空室率」を前提にすると、こうなります。

 しかし例外も多いです。返済比率60%超で10年、20年も地方で経営を拡大し、所有物件が数百億なんて方も、何人か存在します。家賃月収が数億(年収ではなく)の大富豪もおられます。※

 しかし、世間並に所有物件の家賃を下落させ、一般的な空室率のままで、かつ「返済比率50%超」で順調に経営している投資家は居ないでしょうか? 月収数億の巨人も、ミニ隠居なみの空室率(ほぼ10%)なら・・・エア・セレブ(規模的には、エア大富豪)になるでしょう。

 次回コラムは、(エア・セレブにならないための)対策や経営を考えたいと思います。

 ※クイズではありません。***さんの事ですね的な、図星コメントはご遠慮下さいませ