こんばんわ、サラリーマン大家のTAKAです。

本日と明日は宅建の登録実務者講習を受講しており、その講習のなかで、認知症の問題が取り上げられたことや、先日バックパッカー24さんがコラムに書かれていたことに触発され、認知症への対応というテーマでコラムを書いていきたいと思います。

1.認知症への理解

厚生労働省の取り組みとして、認知症に対する理解向上を目的に「認知症サポーター」なる講座を開催しており、私も講座を受講したことがあります。

認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けする「認知症サポーター」を全国で養成し、認知症高齢者等にやさしい地域づくりに取り組んでいます。(厚生労働省ウェブサイトから抜粋)

講師の方から聞いたお話では、認知症になると記憶が虫食いの状態になってしまうという症状が特徴とのことでした。

いわゆるボケとの違いを例えると

お昼ご飯に何を食べたか思い出せない←ボケ

 

お昼ご飯自体を食べた記憶がない←認知症

というように認知症になると、「思い出せない」というよりも「そもそもそんなことしていない!」というように記憶自体がごっそり欠落してしまうようです。

財産の管理の観点から、認知症の問題をとらえると、一番の問題は、本人の意思能力が確認できないということであり、すなわち不動産の売買を含む契約の締結ができない、預金などの払い戻しができないといったことにつながります。

2.認知症に備えた対応

認知症への対応のキモは、この意思能力がないとう状況をどのように補完するかということですが、認知症になってしまった後は、成年後見制度の利用の一択が現状の選択肢となると思われます。

しかしながら、現在の成年後見制度の使い勝手は必ずしも良くはありません。

このため、認知症になる前に対策をとるのがベターかと個人的には考えています。

1つの方法としては、成年後見制度に近い仕組みとしてある、任意後見制度を利用するという方法です。

成年後見制度の場合には、本人の代わりに財産を管理する成年後見人が必ずしも本人の望む方になるとは限りませんが、任意後見の場合には、認知症になる前に財産の管理をする後見人を本人が指定することができます。

この任意後見制度と遺言を活用することで、ある程度は認知症になった後、死亡後の財産管理を本人の描く絵のとおりに実現することができます。

また、別の方法としては、最近目にする機会も多くなった家族信託(民事信託)といった仕組みを活用するのも一つの方法です。

例えば、賃貸用不動産の売却を含めた管理に家族信託の仕組みを使うことで、本人が認知症になった後でも、子息等のあらかじめ指定した方による、不動産の売却を含めた管理が可能になります(信託契約がある旨を不動産登記簿に登記をすることができるという点がメリットかなと思います)。

3.ネック

任意後見制度のネックは、場合によっては家庭裁判所の判断により、任意後見人を監督する任意後見監督人が選任されるおそれがあり、選任された場合には、賃貸用不動産の売却時には任意後見監督人の同意が必要となる(←左記は誤りで、後見監督人に同意権を付与しない限りは、同意は不要なようなので訂正いたします。)ほか、任意後見人に対して毎月数万円の報酬を支払わなければならない可能性があります(任意後見人は通常は、本人の子息などが指定されており無報酬でやるということもあるようですが、任意後見監督人は弁護士や司法書士が指定されることが多いようであり、無報酬というわけにはいきません)

 

家族信託の場合には不動産に関しては登記の制度があるので取引は可能ですが、預金の払い戻しや他の株式など他の資産の売却に、金融機関が応じてくれない可能性があります(金融機関側で、家族信託の契約が有効に成立しているか確認する術がなく、また受け入れる体制もできていないため)。

金融機関の取引がある場合には、家族信託のほかに、事前に代理人登録などの対応を行っておく必要があると考えられます。

4.おわりに

いずれの制度もメリット・デメリットがあるので実際の利用の際にはよく調べて活用とした方が良いと思います。

本日受講した講習の講師の方も、高齢者の意思確認が問題となるケースはかなり増えてきているというお話がありました。

いろいろ書いてきましたが、個人的には、認知症になる前に、かなり早い段階から、そもそも資産を意中の方に引き継がせてしまうのがベストだと考えています(税務面でのハードルはそれなりに高そうですが)。

金融機関でも認知症がらみのトラブルは非常に多く、今後も増えるといわれています。

だれもなりたくて認知症になるわけではなく、かならずしも高齢者に限りなるといったものでもありませんので、老いも若きも多少なりとも情報があったほうがよいかなと思いコラムにしてみました。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

(ご質問等あればお気軽にコメントください)