不動産投資を行うに当たっては大方の投資家は金融機関を利用します。

投資対象である物件が高額になるため「融資」を利用することになります。

金融機関では融資した金額に対して一定の利子を得てそれを利益としますので、

その利子を得ることができなければ利益は減ってしまうのは当然です。

金融機関はお金を貸した場合、完済までの利益を予測します。

変動金利の場合、利益予想にはブレが生じるものの大体の総額は把握できます。

例えば1億円を金利2%で30年貸し出せば元利金等払いで、

総額約1億3,300万円の返済が見込めて約3,300万円の利益となります。

これは非常に大きな利益です。

 

ところが返済期中で繰り上げ返済として全額返済されてしまえばどうでしょう。

予想していた利益を得ることができなくなるのです。

しかも残債が多く残っている返済開始初期に完済されてしまうと大損でしょう。

実際は繰上げ完済までの間に利子は発生しているので利益は出ているのですが、

予想していた額と比べれば大きな差になります。

信用金庫の小さな支店で大きな金額を繰上げ返済してしまうと、

支店長のクビが飛ぶとも言われます。

実際には左遷程度で済む場合もあるようですが、

何らかの処分があるようですので支店長の責任は重大です。

 

そのため、

一般的な民間の金融機関では繰上げ返済にペナルティーが発生します。

多くの場合、残債に対する一定割合の違約金が発生します。

そして更には一度繰り上げ繰上げで完済してしまうと、

その金融機関では印象が悪くなり、次の融資が難しくなります。

 

ところが、日本政策金融公庫においてはこの事例は当てはまりません。

日本政策金融公庫においては繰上げ完済に関するペナルティーは存在しません。

違約金の請求は無い上に次の融資も即可能です。

繰上げ完済に対する懸念が全く無いのです。

実際私は一昨年の7月に借入れ後、

5年未満約2,000万円の融資残を完済しましたが、

昨年また約2,000万円の融資を得ることができました。

前回の融資残額完済に関するお咎めなど一切ありません。

むしろ前回のデータが残っているから審査し易いということでした。

さすが、現在では民間金融機関とは言え公的金融機関と言った感じです。

 

日本政策金融公庫は融資可能額が小さいとか、

返済期間が短いという短所はありますが、

他の一般金融機関に無い長所も多くあり、金利も比較的安いです。

物件価格が比較的低く、

返済期間に無理が無い利回りの物件では利用価値が大きいでしょう。

他の金融機関では融資不可であっても融資してもらえることもありますので、

候補としてお願いしてみることをお奨めします。

 

戸田 匠