新築、改築、増築、リフォーム、建築工事が発生する場合、

どこの業者に依頼すれば良いのか?迷う方も多いでしょう。

特に建築関連には接点のない人は余計悩まれるのではないかと思います。

普通に考えると、

知名度があれば悪いことはできない、

または悪いことをし難いと感じるかと思います。

反面、

名前も聞いたことが無いような業者であると、

海のものか山のものかもわからないので高額な工事発注は不安だと。

こうしたイメージは当然かもしれません。

実際、私も何か物を買うときには有名メーカーの物を選びがちです。

同等品の評価であって価格が安かったとしても、

有名メーカーの物を選ぶことがあります。

 

既製品であり、大量生産されている車や電化製品等であれば、

有名メーカーの物が優れていると私は思います。

その理由は大手である程、生産設備も検査環境も整っているからです。

個体差は生まれ難く、ライン上で見つかる不良品は事前に廃棄処分となり、

市場に不良品が出難いシステムが構築されているのです。

そして商品化前の試作品でテストしたり、十分な検査も行われます。

仮に市場に出回った商品の質が悪ければ即話題になってしまい、

企業イメージを損ねるので、そうならないように対策をしているのです。

 

では建築物はどうでしょう?

建築業界でも大手企業と言うものが存在します。

誰でも知っているハウスメーカーなどが収益物件を手掛けます。

一般の方では知られていなくても、

不動産投資家には知られているような大手デベロッパーも存在します。

一見、大手に任せれば安心して任せられる!と思われがちです。

「あれ程CMで宣伝している会社が悪いはずがない」

「あそこの会社はあちこちで建築現場を見るから信用できる」

こんなイメージを持つ人も少なからずいるでしょう。

しかし、このイメージは建築においては当てはまりません。

 

建築物に関しては前述した車や電化製品の様なものの作り方をしないからです。

もちろん大量生産もしません。

一つ一つのものが一品生産であり、

全く同じ建物は戸建て建売住宅くらいでしょう。

その戸建て建売住宅であっても全く同じものは極僅かです。

大量生産品との数は桁が4つも5つ違います。

建築途中や完成後に検査は行われますが、

それはあくまでもできる範囲の検査であって、

試作品や耐久検査などは一切行いません。

こうした建築の様な一品物の制作においては、

「大手」であることは製品の優劣にはあまり関係ないのです。

むしろ、

良い職人を多く抱えている中小建築業者の方が良いものを作ります。

 

「信頼」においても大手が安心という訳ではありません。

今話題である天井裏界壁未施工違法建築物を手掛けた会社も大手です。

数年前に横浜でマンションが傾いた事件でも大手が手掛けていました。

また、私は大手建築会社と一緒に現場へ入ることもありますが、

実際に施工しているのは下請けである場合も少なからずあり、

酷いところは元請社員が一人もいないなどという現場も珍しくないのです。

施工レベルはやはり酷く、常識的なことも守られていない作業もあるのです。

特に、施主からの注文が多いと、

「どうせうちは下請けだから文句は元請に言ってくれ!」と言わんばかりです。

施主からしてみれば元請に言っているつもりなんですけどね!

 

以上のことから大手建築会社は安心!という図式は成り立ちません。

もちろん大手でも良い建築会社はあります。

しかし大手は工事金額が高いです。

当たり前でしょう、

大手は実際には実務をしない役員が大勢います。

TV-CMや新聞広告などの宣伝費は莫大な費用です。

開発費などの資金も必要になります。

それらが盛り込まれているわけですから安いわけがありません。

大手建築会社は使うなという訳ではなく、

大手建築会社を簡単に信用してはいけないという意味ですので、

お間違えの無いようにお願いします。

 

戸田 匠