大家業・不動産投資に成功すれば、いずれ直面するのが相続の問題です。よく資産○○億円とか言いますが、どこまで凄いのか。その実態、日本の資産階層ってどうなっているのか。その行く末に直面する相続問題はどうか。

 今回は、相続を通して、そんな日本の資産階層を見ながら、いろいろと考察していきたいと思います。

 

 

相続対策の始めの一言

 その資産階層を見る前に、相続税対策に絡んだ話をちょっと。

 相続税対策として定番の「小規模宅地等の評価減の特例」が2018年4月から厳しくなった等はご存知だと思います。

 

 が、気を付けるべきはもっと足元かと。

 そもそも相続人の間で話し合っていないとか?

 相続財産が内緒になっているとか?

 そのおかげで、相続後の各相続人の所得税・住民税などの負担が分かってないとか?

 相談している税理士さん、相続税の経験浅いとか(コレは結構シビアな問題!)。

 気を付けたいですね。

 

日本の資産階層

 さて、資産階層を見ていきましょうか!

 

 注目するのは、相続申告に係る課税価格の合計額(国税庁のデータ(2016年版)参照。)。ちなみに亡くなった方が131万人、被相続人(課税人数)は11万人ぐらい。

 

 課税価格の合計額は、各相続人が相続・遺贈によって受け取る純資産+相続から3年以内の贈与資産の合計です。

 

 この課税価格の合計額から基礎控除(=3,000万円+法定相続人×600万円)を差し引いたら課税遺産総額ですね。例えば、法定相続人が2人なら基礎控除が4,200万円なので、課税価格の合計額が4200万円なら課税遺産総額ゼロ、すなわち相続税がゼロです。

 

 まず、課税価格の合計額(以下、相続財産)が5000万円以下は21.24%

 もっと多いのかなと思ったのですが、意外に2割程度。

 

 5000万円超から1億円までは45.80%。

 ここまでが一般的なのかな?つまり1億円までで67%、7割弱です。周りを見れば、それぐらいの家庭が多いかもしれません。

 

 1億円超から2億円までは22.01%

 イメージ的には、1億円クラスの資産ともなれば、それなりの資産家だなと思うものの、22%もいます。100人中、22人。近所にいる資産家って感じなのでしょうか。

 ここまでで89%ほど、9割弱。100人中、89人が含まれます。

 

 さらに上を見ていきます。

  2億円超から3億円までは5.32%。100人中、5人。

  3億円超から5億円までは3.29%。100人中、3人。

  5億円超から7億円までは1.08%。100人中、1人。

 

メガ大家さんの相続税

  つまり相続財産が2億円以上に届いている人って、一般的にはなかなか出会うこともなさそうです。ここら辺からいわゆるメガ大家さんって言われているんでしょうか?資産はともかく、借入も踏まえて実際の純資産はこれぐらいの感じ(もっとかな。)?

 

 ところで、この資産クラスの相続税(あくまで現時点の制度上の計算です。将来、相続税の税率が上がっても不思議はないでしょ。)はどんなもんでしょ?

 

 例えば相続財産2.5億円あるあなた、配偶者+子供1人で相続税総額は約2,500万円(実効税率10%ぐらい)。

で、その後の二次相続では、グッと上がって約7,000万円(実効税率28%ぐらい)。

  相続対策は二次相続まで検討しましょうね。

 

 じゃあ、頑張って5000万円資産が多い相続財産3億円のあなたの場合は?

 配偶者+子供1人で相続税総額は約3,500万円(実効税率11%ちょっと)。

 で、その後の二次相続では約9,200万円(実効税率30%ちょっと)。

  相続対策は二次相続まで!

 

 資産家が相続税対策と言って、一般の人から見てやたら高額な不動産を買う理由がコレです! これ以上の資産だと・・・。大変だな(“゚д゚)ウム。

 

さらに上を見ると!

 さらに7億円から10億円までは0.62%。ここからは実際の人数も1000人を割ります。

  次に10億円以上、ここからは、ほとんどいませんよねえ。全体でも1%未満です。30億円以上は100人を割ります。

 

 そして、MAX!どれぐらいでしょうか?

  実は100億円以上(これ以上の区分けはデータ上ありません。)!

 凄くないですか?

 人数にして、たった10人ぐらい(・□・;)!

 日本の資産階層もなかなかです。

 

相続財産における不動産割合

 さて、この相続財産において、一番大きな割合を占めるのが統計上、不動産。

 

 どのぐらいかと言うと45%程です。その45%の中で土地が40%弱、宅地が31%程です。建物等は6%弱。

 残りの55%の内、現金・貯金等が31%程、その他金融資産が15%程です。

 

 この不動産・金融資産のバランスが実際なら相続税を支払うことは問題ないでしょうが、やたら不動産が多いと、相続税の支払いのため借入デスカ。残債の管理、しっかりしておかないと、相続人に恨まれそう(-_-メ)

 

追徴課税

 ここからは2017年のデータからのお話。 

 相続財産が3億を超えると、税務調査が入る割合がグッと増えて(約1.2万件)に増え、その多く (1万件ちょっと)が申告漏れ等を指摘されています。追徴税額は平均620万円ほど((+_+))。 

 

 もし自分の相続財産が3億円を将来超えると思っているなら、税務調査を前提として、キチンと相続人に説明しておくか、相続人をフォローできる税理士さん、探さないと。

 

 そもそも、現在の日本、次世代の方にとって厳しい現実が待っているんじゃないでしょうか。家族でよく話し合う環境を作ることは本当に、相続も含めて大事だなと思います。 

 

次回もよろしくお願いします。